クリスタ流線ツールの設定&使い方!-漫画効果線を楽々作成!-

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皆さん、本日も閲覧ありがとうございます。
山本電卓と申します。

今回はイラスト・漫画制作ソフトCLIP STUDIO PAINT(クリップスタジオペイント)で簡単に流線を作成できる流線ツールの使い方を紹介させていただきます。

それではよろしくお願いいたします
( `・∀・´)ノ!


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参考記事:クリスタを購入する3つの方法と手順紹介!!

CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)の「流線ツール」とは

クリスタにおける「流線」とは

「流線」とは漫画の背景でよく使用されるスピード感のある動きを表す効果線の1つです。

クリスタ:流線ツール

クリスタの「流線ツール」とは

クリスタの「流線ツール」とは図形ツールの1つです。

クリスタの流線ツール
【Ver.3.1】

クリスタVer.3.1から、「流線」グループは「コミックツール」に移動されました。

クリスタ3.1「流線ツール」


この流線ツールで範囲を指定するだけでその部分に一気に流線を作成してくれます。

クリスタの流線ツール


線を1本1本描く必要がなくなるので漫画制作で重宝するツールになります◎


次項からクリスタの流線ツールの細かい使い方を紹介します↓

CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)の流線ツールの設定

困った時は:クリスタのウィンドウ・アイコン・項目がない時の見つけ方!!

クリスタの流線ツール設定はツールプロパティもしくはサブツール詳細で行う

クリスタで流線ツールを選択しますと、ツールプロパティもしくはサブツール詳細ウィンドウにて描画する流線の内容を設定できます。

クリスタの流線ツール(ツールプロパティ・サブツール詳細)
MEMO

ツールプロパティの場合、一部の項目では左側の「+」を押すことでさらに細かい項目が展開されます。

クリスタツールプロパティの項目を展開


また、設定項目にあるスライダーやインジケーターは表示の切り替えが可能です。

クリスタのスライダーとインジケーターを表示切替

クリスタのスライダー・インジケーターは切替えできます!


クリスタの流線ツールには様々なサブツールが用意されていますが名称に合った設定が最初から用意されているのもで、基本的には同じツールになります。

ポイント

クリスタのサブツールは複製も可能ですのでオリジナルの設定の流線ツールを作成してもいいですね◎

クリスタ「サブツールの複製」

カラーパレットで色も設定できる

流線ツールで表示させる流線の色はカラーパレットで指定します。

クリスタのカラーパレット
MEMO

キャンバスの「基本表現色」に合わせて色を指定しましょう。

流線ツールを設定する前の確認事項

●キャンバス解像度に関して
キャンバスの解像度が低いと設定した数値と実際に表示される線に乱れが生じる場合があります。
見た目上で気にならない場合はいいですが、きっちり数値を指定したい場合は少なくとも300 dpi以上の解像度でキャンバスを作成しましょう。

ちなみに印刷目的の場合、モノクロ漫画の解像度は600 dpi以上、カラー漫画の解像度は300~350 dpiにするのが一般的です。


●設定項目の単位に関して
設定項目で表示されている長さは基本的にクリスタ環境設定「定規・単位」カテゴリで設定した単位になります。

初心者に知ってほしいクリスタの環境設定23選!!

クリスタ・流線ツールの設定項目

こちらでは流線ツールの設定で主に利用するものを抜粋して紹介させていただきます。

「描画先」

クリスタの流線ツール「描画先」


流線ツールを使った時に流線を描画・表示するレイヤーを設定します。
この設定と選択しているレイヤーによって描画・表示されるレイヤーが変わります。


●「流線レイヤーに描画」
この設定で流線ツールを使用しますと「流線レイヤー」が作成されます。

クリスタの流線レイヤー


また、この流線レイヤーを選択した状態で再び流線ツールを使用しますと同じ流線レイヤー上に流線を描画します。

※流線レイヤー以外を選択している状態で使用しますと新しい流線レイヤーを作成します。

MEMO

流線レイヤー上の流線の上に追加描画しますとその部分は流線の表示範囲が上書きされます。

上書きされるのは範囲のみであり、設定内容は最初の流線のままになります。

クリスタ流線ツールの上書き


●「常に流線レイヤーを作成」
流線ツールを使用するたびに新しく流線レイヤーを作成します。
流線の表示を上書きしたくない時、複数の流線を重ねたい時はこちらを設定しましょう。

クリスタの流線レイヤー


●「編集対象のレイヤーに描画」
流線レイヤーを選択していますとそのレイヤー上に流線を描画します。
ベクターレイヤーやラスターレイヤーを選択している場合はそのレイヤーに直接描画します。

ポイント

後述しますが、流線レイヤーの方が後からオブジェクトツールを使って自由に設定変更が可能になりますのでおすすめです◎

「トーン化」

「描画先」で「流線レイヤーに描画」「常に流線レイヤーを作成」を選択している時に設定できます。

クリスタ流線ツール「トーン化」


チェックを入れますと描画色のグレー濃度に応じて流線がトーン表示されるようになります。

クリスタ流線ツール「トーン化」


正確に言いますと作成した流線レイヤーがレイヤープロパティの「トーン化」の効果がONになった状態になるというわけですね。

クリスタのレイヤー効果で絵や写真をトーン化する方法と設定!!


基本表現色が「モノクロ」の場合は黒で描画し、流線レイヤーの不透明度を下げることでその不透明度に合ったトーン濃度の表示にできます。

クリスタ流線ツール「トーン化」(不透明度)

「曲線化」

流線レイヤーを作成した時に効果が出る項目になります。

クリスタの流線ツール「曲線化」


チェックを入れますと、流線レイヤーをオブジェクトツールで操作する際に流線を曲線にする制御点が追加されるようになります。

クリスタの流線ツール「曲線化」


オブジェクトツールを使った流線レイヤーの編集は後述の『流線レイヤーを作成した場合はオブジェクトツールで後から変更・修正が可能!』の項目を参考にしてください。

「角度」

クリスタの流線ツール「角度」


流線の角度を設定します。

クリスタの流線ツール「角度」
ポイント

流線ツールで流線を描画する場合、ツールを動かす方向ではなくこの「角度」の数値で流線の角度が決まります

そのため、どのようにツールを動かしても「角度」で設定した方向の流線になります。

「曲線」

クリスタの流線ツール「曲線」


クリスタの流線ツールは連続曲線で表示範囲を指定します。

クリスタの流線ツール(直線)


この指定方法を3つの連続曲線「直線(折れ線)」「スプライン」「2次ベジェ」から選択します。

クリスタの連続曲線の種類・操作に関しては以下の記事を参考にしていただければと思います。

クリスタの連続曲線の作成方法とその仕様を紹介!!

「平行線定規を角度に用いる」

クリスタの流線ツール「平行線定規を角度に用いる」
クリスタの平行線定規とは

平行線定規とはペンなどの描画ツールの描画方向を指定した角度で固定するすることができるものです。

※この平行線定規を利用してペンツールで流線を1本ずつ描画する方法もあります。

クリスタ特殊定規(平行線)を利用した描画

クリスタ定規ツールの種類と使い方・効果を紹介します!!


「平行線定規を角度に用いる」にチェックを入れますと「角度」の数値に関係なく平行定規の角度の流線を描画できるようになります。

クリスタの流線ツール「平行線定規を角度に用いる」
ポイント

流線ツールで描画する流線は「角度」の項目で数値として設定するため分かりにくいですが、この平行線定規を利用することで視覚的に流線の角度を把握することができます。

自分の絵に合った流線を描画したいけど角度の数値が分からない時などに利用できますね◎

クリスタの流線ツール「平行線定規を角度に用いる」
注意

「平行線定規を角度に用いる」を利用する場合は、定規が全てのレイヤーに影響する設定になっている・定規が設置してあるレイヤーを選択しているなど、定規の効果を受ける状態で流線ツールを使用しましょう。

クリスタ定規がうまく使えない時は仕様を確認しよう!!

「ブラシサイズ」

クリスタの流線ツール「ブラシサイズ」


●「ブラシサイズ」
流線の太さを設定します。

クリスタの流線ツール「ブラシサイズ」


●「乱れ」
チェックを入れますと、入力した「ブラシサイズ」を基準に流線のブラシサイズがランダムで変化します。
インジケータの目盛り(数値)が大きいほどブラシサイズの変化の幅が大きくなります。

クリスタの流線ツール「ブラシサイズ(乱れ)」


ここの数値は(%)であり、入力した数値の%分サイズが増加・減少します。

「線の間隔」

クリスタの流線ツール「線の間隔」


●「線の間隔」
流線の線と線との間隔を設定します。

クリスタの流線ツール「線の間隔」


●「乱れ」
チェックを入れますと、入力した「線の間隔」の数値を基準に流線の間隔がランダムで変化します。
インジケータの目盛り(数値)が大きいほど間隔の変化の幅が大きくなります。

クリスタの流線ツール「線の間隔(乱れ)」


ここの数値は(%)であり、入力した数値の%分間隔が増加・減少します。

ポイント

漫画の効果線としては乱れがあった方がスピード感を表現できますね。

「まとまり」

クリスタの流線ツール「まとまり」


●「まとまり」
チェックを入れて数値(1~50)を入力することでその数値分の本数で流線がまとまるようになります。
まとまりの中の流線は「線の間隔」などの影響を受けています。

クリスタの流線ツール「まとまり」


●「乱れ」
チェックを入れますと、入力した「まとまり」の数値を基準にまとまりの本数がランダムで変化します。
インジケータの目盛り(数値)が大きいほどまとまり数の変化の幅が大きくなります。

クリスタの流線ツール「まとまり(乱れ)」


ここの数値は(%)であり、入力した数値の%分の本数が増加・減少します。


●「隙間」
まとまり同士の間隔を設定します。
こちらは隙間に入る線の本数を入力する形になります。

クリスタの流線ツール「まとまり(隙間)」


数値としては「隙間」×「線の間隔」となるのですが、各数値の「乱れ」も反映されます。

「最大本数」

クリスタの流線ツール「最大本数」


流線の線の数の最大値を設定します。
表示範囲を大きく指定してもこの「最大本数」を超える流線は表示されません。

クリスタの流線ツール「最大本数」


解像度600 dpiのB4原稿用紙にて、「ブラシサイズ:0.2」「線の間隔:1.0」「最大本数:100」「乱れなし」で画像の範囲くらいまでは表示できますのでそこまで大きな数値じゃなくても大丈夫かと思います。

クリスタの流線(最大本数:100)

「長さ」

クリスタの流線ツール「長さ」


●「長さ」
流線そのものの長さを設定します。

クリスタの流線ツール「長さ」


背景全体ではなく一部分に流線を利用したい場合は短めに設定しましょう。


●「乱れ」
チェックを入れますと、入力した「長さ」を基準に流線の長さがランダムで変化します。
インジケータの目盛り(数値)が大きいほど長さの変化の幅が大きくなります。

クリスタの流線ツール「長さ(乱れ)」


ここの数値は(%)であり、入力した数値の%分長さが延長・縮小します。


●「コマ外まで延長」
チェックを入れますと「長さ」の数値とは関係なくコマ枠の外側まで流線が表示されるようになります。
コマ枠がない場合はトンボやキャンバスの端まで延長します。

クリスタの流線ツール「長さ(コマ外まで延長)」


背景全体に流線を表示させたい場合にチェックを入れるだけで済みます◎

「基準位置」

クリスタの流線ツール「基準位置」


「中点」「始点」「終点」の3つから選択します。

この選択によって流線ツールで指定した位置からの表示方向が変わります。

クリスタ:まばら流線ツール(基準位置)
「角度」が「0」の場合


基本は「中点」で、コマの端に流線を表示させたい時などは「始点」や「終点」を選択するといいでしょう。

MEMO

角度「0」の場合、「始点」ではキャンバスの右水平方向に描画・表示されます。

そこから時計回りで流線の描画・表示方向が変わっていきます。

「終点」はこの逆になるわけですね。

また、この流線の描画・表示方向は流線ツールの動かす方向とは関係ありません

「基準位置のずれ」

クリスタの流線ツール「基準位置のずれ」


チェックを入れることで流線が基準位置からランダムでズレるようになります。
数値はこのズレの最大値を入力します。

クリスタの流線ツール「基準位置のずれ」


「長さ」の「乱れ」設定に似ていますが、こちらは同じ線の長さで位置がズレる表示になっています。

ポイント

決まった形に流線をギザギザ表示させたい場合は「基準位置のずれ」を設定せず、「基準位置」を「始点」もしくは「終点」にして流線ツールで直接位置指定すればいいでしょう◎

クリスタの流線ツール(基準位置のずれ:なし、始点)

「入り抜き」

クリスタの流線ツール「入り抜き」


流線の端部分となる「入り」と「抜き」の設定ができます。
基本的には「ブラシサイズ」を設定して端を尖らせる表現で利用します。

クリスタの流線ツール「入り抜き(ブラシサイズ)」


詳しくは以下の記事を参考にしていただければと思います。

教えてクリスタ!ペンの入り抜き設定項目の意味が知りたい!!

CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)の流線ツールの使い方

流線ツールの設定が完了しましたらキャンバス上に流線を描画・作成していきます。

「描画先」と選択しているレイヤーの確認もしておきましょう。

クリスタの流線ツールの使用方法

先述の「曲線」の設定項目でも述べましたが、流線ツールは連続曲線をキャンバス上で描画することでその位置に流線を描画・表示させます。

クリスタで流線ツールを使う
注意

クリスタの連続曲線は確定の操作をしない限り延々と曲線を描画していきますので注意しましょう。

連続曲線の確定方法は以下の記事で紹介していますので参考にしてください。

クリスタの連続曲線の作成方法とその仕様を紹介!!

流線を部分的に描画・表示したい場合

キャラクターなどに重ならないよう部分的に流線を描画したい場合は自動選択ツールなどで表示する範囲を指定してから流線ツールを使用しましょう。

クリスタの流線ツール(選択範囲)

クリスタ4つの「選択範囲」作成方法とその機能!!


こうすることで選択範囲部分にのみ流線が描画されます。

ちなみに流線レイヤーが作成される設定の流線ツールを選択範囲内で使用しますと作成される流線レイヤーにはレイヤーマスクが作成されます。

クリスタの流線ツール(レイヤーマスク)

クリスタのレイヤーマスク(隠す)機能と使い方!!

流線レイヤーを作成した場合はオブジェクトツールで後から変更・修正が可能!

クリスタの流線ツールを使用して流線レイヤーを作成した場合、オブジェクトツールでその流線レイヤーを選択しますとキャンバス上には流線のガイド線(ハンドル)が、ツールプロパティやサブツール詳細ウィンドウにはその流線の設定内容が表示されます。

クリスタで流線レイヤーをオブジェクトツールで選択


この状態でツールプロパティやサブツール詳細ウィンドウの内容を変更しますと流線の表示もその設定に合わせて変化します。

※「曲線化」「コマ外まで延長」などオブジェクトツールでの編集時には表示されない項目もあります。

クリスタの流線レイヤーをオブジェクトツールで編集


また、キャンバス上に表示されているハンドルを移動させたり、ハンドルを回転・変形することで表示範囲や角度を変更することもできます。

クリスタの流線レイヤーのハンドルを操作する


ハンドルによる変形方法はサブツール詳細ウィンドウ「変形設定」カテゴリの「変形方法」で変更できます。

※こちらは流線ツールにはなかった項目です。

クリスタの流線レイヤー「変形方法」


参考記事

クリスタなら絵・イラストをこれだけ自在に変形できる!!

注意

ハンドル操作によって流線を変更させるとブラシサイズなども変更されてしまいますので注意しましょう。


また、ハンドルの中の制御点(赤い表示や青い表示)を移動することでも流線の表示を変化させることができます。

クリスタの流線レイヤーで制御点を操作


「曲線化」にチェックを入れていますと赤い表示の制御点部分の中央にも1つ制御点が配置されるようになり、この制御点を移動させることで流線を曲線にすることができるようになります。

クリスタの流線レイヤーの制御点(曲線化)


ちなみに「曲線化」の効果がある場合は端の制御点を移動させても曲線になります。

クリスタの流線レイヤーの制御点(曲線化)

制御点ツールで制御点の編集も可能!

●曲線化の制御点を編集
流線に表示されている制御点は制御点ツールで追加・削除などの編集が可能です。

クリスタの流線レイヤー曲線化の制御点を追加


この制御点ツールで制御点を増やせばより複雑な曲線の表現もできます◎

クリスタの流線レイヤー(曲線化)


制御点を「角の切り替え」を利用すれば折れ線の流線の表現もできます。

クリスタの流線レイヤー(角の切り替え)


●連続曲線の範囲を編集
流線ツールによる連続曲線部分(青い部分)も制御点ツールで編集が可能です。
※ハンドルの青い部分は編集できません。

クリスタの流線レイヤーで制御点を操作

クリスタは便利!ベクター制御点ツールでこんなことができる!!

流線レイヤーの表示を部分的に消したい場合

クリスタの流線レイヤーでは消しゴムツールを使って線を直接消すことはできません。

流線レイヤーを作成後に表示されている流線を部分的に消したい場合はレイヤーマスクを利用しましょう。

クリスタの流線レイヤーとレイヤーマスク

クリスタのレイヤーマスク(隠す)機能と使い方!!

ラスターレイヤーやベクターレイヤーに流線を描画した場合

●ラスターレイヤーに描画した場合
ラスターレイヤーに流線を描画した場合はペンで描画したものと同じになりますので加筆や消しゴムツールで消すこともできます。

クリスタの流線(ラスター)


また、ラスターレイヤーでも線幅の変更が可能です。

クリスタでラスターやアナログ原稿の線幅を変更できます!!


●ベクターレイヤーに描画した場合
ベクターレイヤーに流線を描画した場合はオブジェクトツールや制御点ツールなどを使って線1本1本を直接編集することが可能になります。

クリスタの流線(ベクター)

これぞクリスタの特徴!ベクターレイヤーが便利すぎる!!


●ラスター・ベクター両方で出来ること
クリスタ編集メニューにある「変形」機能を利用することができます。
流線レイヤーでも変形は利用できるのですが、「メッシュ変形」や「自由変形」などラスター・ベクタレイヤーレイヤーに描画した時にしか利用できないものがあります。

クリスタの流線を変形

クリスタなら絵・イラストをこれだけ自在に変形できる!!


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参考記事:クリスタを購入する3つの方法と手順紹介!!

CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)の流線ツール【応用編】

クリスタの機能で流線ツールをカスタマイズする

クリスタの流線ツールは範囲を指定するだけで一気に流線を作成できる便利なツールですが、その範囲の指定方法が連続曲線というのが少々使いづらい時があります。

しかし、クリスタにはこの指定方法を変更する機能があります!

それが「カスタムサブツール」です!


クリスタにて流線ツールをどれでもいいので選択しましたら、サブツールパレット左上のメニューアイコン「≡」から「カスタムサブツールの作成」と選択しましょう。

※選択中のサブツールが上書きされるわけではありませんのでご安心を◎

クリスタ「カスタムサブツールの作成」


すると以下のウィンドウが開きますので「入力処理」の項目で「連続曲線」から別のものに変更しましょう。
※「入力処理」とはペンやマウスによる操作方法を指します。

クリスタ「カスタムサブツールの作成」(流線ツール)


流線ツールですと「単位曲線」が使いやすいでしょうか。

MEMO

「単位曲線」とは直線ツールや曲線ツールなどのように1本の直線または曲線を描画するものです。

クリスタの単位曲線


「入力処理」の設定が終わりましたら後は名前などを付けて「OK」を押しましょう。

クリスタ「カスタムサブツールの作成」(流線ツール)


参考記事

クリスタのカスタムサブツールで操作方法を変更できます!!


するとサブツールパレットの最下部に新しく流線ツールが作成されます。
(同時にサブツール詳細ウィンドウも開きます)

クリスタ「カスタムサブツールの作成」(流線ツール)


入力処理を「単位曲線」で作成した流線ツールのツールプロパティもしくはサブツール詳細ウィンドウには「曲線」の項目があり、「直線」「2次ベジェ」「3次ベジェ」から選択できるようになっているのが分かります。

クリスタのカスタム流線ツール「曲線」
クリスタの単位曲線
【お知らせ:2022.7】

2022年7月現在、3次ベジェのみ流線を描画・表示することができません

こちらはクリスタ公式にも報告済みであり、「今後の開発にて対応を検討してまいります」との返答をいただきました。
(「検討」ですので改善されるかは分かりませんが)


れで1本の直線もしくは曲線をキャンバス上に描画するだけで流線を作成することができるようになります◎

クリスタのカスタム流線ツール(単位曲線)
注意

カスタムサブツールをは選択していたサブツールの設定を引き継ぐわけではありませんのでその他の設定も行いましょう。

MEMO

カスタムサブツールを削除したい場合はカスタムサブツールを選択している状態でサブツールパレット左上のメニューアイコン「≡」→「ツール(サブツール)の削除」と選択し、次に開くウィンドウで「削除」を選択しましょう。

クリスタ「サブツールの削除」

クリスタの流線で様々な表現をする

クリスタの流線ツールの設定を工夫することで漫画の効果線以外での表現もできるようになります。
私が思いつく程度ですが例を紹介させていただきます。

こちらは元々クリスタのサブツールに設定されたものがありますね◎

クリスタの流線ツール表現「雨」


短く細い流線で「基準位置のずれ」を大きくすることで雨の表現をしています。

縞模様

キャラクターの服などに使用することで縞模様を表現することができます。

※「トーン化」を利用すればモノクロ漫画でも利用できますね。

クリスタの流線ツール表現「ボーダー」


変形も利用すれば立体感も表現できますよ◎

クリスタの流線ツール表現(ボーダー×メッシュ変形)
ポイント

クリスタのトーンレイヤーでも線のトーンを表示することはできますが、線の太さや間隔などの細かい設定ができる点では流線ツールの方が便利といえますね。

クリスタで漫画にトーンを貼る方法!【トーンレイヤー設定】

背景

シャッタ―など規則正しい線が並ぶものの表現にも利用できます。

クリスタの流線ツール表現「シャッター」

便箋・楽譜

「最大本数」や「長さ」を合わせることで便箋や楽譜などを作成することもできます。

※楽譜の縦線は追加で描画してます。

クリスタの流線ツール表現「分線」「楽譜」

マス目・方眼紙

規則正しい流線を2つ利用することでマス目・方眼紙を作成することもできます。

クリスタ:まばら流線ツール(マス目)


こちらは以下の記事でも詳しく紹介しています。

クリスタでマス目のある方眼紙を簡単に作る方法はあります!!


また、ラスターレイヤーやベクターレイヤーにマス目を描画した場合、変形させて背景に合わせることもできます。

クリスタの流線ツール表現「マス目」(パース)

クリスタなら絵・イラストをこれだけ自在に変形できる!!

キャラクターなどの絵に沿って短い流線を表示させれば影の表現もできます。

クリスタの流線ツール表現「影」

動き

部分的に流線を表示させることで背景の効果線とは違った勢いのある動きを表現できます。

クリスタの流線ツール表現「動き」

柵・フェンス

クリスタの「境界効果」でフチを付けるすることで柵を簡単に作成することができます。

クリスタの流線ツール表現「柵」

クリスタの境界効果でフチを作る方法と使用例!!


また、斜めの流線を2つ描画することでフェンスも表現できます。

クリスタの流線ツール表現「フェンス」

【補足】クリスタ素材による流線表現

クリスタではツールや画像といった様々な「素材」を使用することができます。

クリスタの素材例


その中には流線を表現するものもあります。

クリスタの素材パレットの中にも元々入っている流線の画像素材がいくつかあります。

クリスタの素材パレット(流線)


こちらは画像素材なので細かい調整はできませんが、キャンバスに貼り付けるだけで簡単に流線を表示できます。

クリスタの流線素材を貼り付け


また、CLIP STUDIO ASSETSというサービスでは流線の画像素材だけでなく、流線ツールをカスタマイズしたものも公開されており、ダウンロードすることで自身のクリスタで使用することもできます。
(有償・無償あり)

CLIP STUDIO ASSETS(流線)


参考記事

【クリスタ】無料素材でもこんなに便利!ダウンロード方法と使い方を紹介します!

CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)の流線ツールを使って漫画制作を楽しもう!

クリスタの流線ツールを使用することで1本1本描かなければいけない線を1回の操作で作成・表示させることができます。

しかも流線レイヤーを作成すれば後からでも自由に変更・修正が可能となるとかなり漫画制作が効率化できるかと思います。

流線は漫画制作で使用する頻度も多いですから、その制作が効率化できれば全体的な漫画の制作効率も上がってきますね◎

ぜひクリスタの流線ツールを活用してみてください!


それではここまで閲覧ありがとうございました!
お疲れ様でした!!


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