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皆さん、本日も閲覧ありがとうございます。
山本電卓と申します。
2021年12月14日にイラスト・漫画制作ソフトCLIP STUDIO PAINT(クリップスタジオペイント)がVer.1.11.6にアップデートされました。
これによりCLIP STUDIO PAINTに「3Dプリミティブ」という機能が追加されました!
今回はこの新機能「3Dプリミティブ」を紹介させていただきますのでよろしくお願いいたします
( `・∀・´)ノ!
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CLIP STUDIO PAINT EXCLIP STUDIO PAINT(クリスタ)の「3Dプリミティブ」機能とは
5種類の3Dブロックをクリスタ上に設置して立体背景・物体が作成できる!
クリスタVer.1.11.6から追加された新機能「3Dプリミティブ」とは以下の5種類の3Dブロックをキャンバス上に配置することができる機能です。
2022年9月28日にクリスタがVer.1.12.7にアップデートされたことにより、3Dプリミティブに「多角形」が追加されました。
初期設定では6角形なのですが、最大で64角形まで設定できます。
この計6種類の3Dブロックは設定によって変形させたり、ポリゴン線を増減させることもできます!
これらの「3Dプリミティブ」を利用して複数の3Dブロックを配置し、3Dの背景や物体を作成することができます。
また、こちらは3Dですのでキャンバス上で視点を変更してあらゆる角度から見ることができるのです◎
この「3Dプリミティブ」で立体背景や物体を作成すればイラストや漫画の参考資料として利用することができるというわけですね!
クリスタの「3Dプリミティブ」に画像を貼り付けることもできる!
クリスタ新機能「3Dプリミティブ」には画像を貼り付けることもできます!
自身のイラストを貼り付けることでよりリアルな3D空間を作ることができますね。
クリスタEX・PRO・DEBUT、スマホでも利用できる!
クリスタ新機能「3Dプリミティブ」は標準機能であり、クリスタEXはもちろん、下位グレードのクリスタPROや簡易版のクリスタDEBUTでも使用することができます。
クリスタDEBUTのできる・できない機能全て紹介!-製品版との違い-
また、スマートフォン版クリスタでも使用することができます。
こういった3D素材はある程度デバイスの性能が必要になってくるのですが私の手元にある3年前のスマホやノートパソコンでも十分使用することができました◎
※3Dブロックの数を多くしすぎますと動作が重くなる可能性があります。
ペイントツールのスタンダード【CLIP STUDIO PAINT PRO】
マンガ制作ソフトの最高峰【CLIP STUDIO PAINT EX】
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)「3Dプリミティブ」の使い方
困った時は:クリスタのウィンドウ・アイコン・項目がない時の見つけ方!!
クリスタキャンバス上に「3Dプリミティブ」を表示させる方法
まず先にクリスタでキャンバスを新規作成しておきましょう。
クリスタの「3Dプリミティブ」は3D素材となりますので、素材[3D]パレットに入っています。
素材[3D]パレットはCLIP STUDIO PAINT画面上部から「ウィンドウ」→「素材」→「素材[3D]」と選択する、
もしくはCLIP STUDIO PAINT画面右端から「素材[3D]」のアイコンを選択することで開くことができます。
※素材ウィンドウ・アイコンの並びは人によって異なります。
↓
素材[3D]パレットを開きましたら右側の素材一覧から3Dプリミティブのブロックを見つけることができます。
もし素材パレットに「3Dプリミティブ」が見当たらない場合は追加素材のダウンロードが完了していない可能性があります。
その場合はCLIP STUDIO(PAINTではない)にて追加素材のダウンロードを実行しましょう。
詳しくは以下の記事を参考にしていただければと思います。
素材パレットから「3Dプリミティブ」を見つけられましたら、任意の3Dブロックを1回タッチして選択状態にしましょう。
そして以下の3つの方法でキャンバス上に設置することができます。
①素材パレットからキャンバスにドラッグする
素材パレットの一覧にある「3Dプリミティブ」からキャンバスにドラッグすることで設置することができます。
他の素材ですと素材の中心点がドラッグ先になるのですが、「3Dプリミティブ」の場合はキャンバスの中央・全体に設置されます。
すでに別の「3Dプリミティブ」が設置されている場合
すでにキャンバス上に別の「3Dプリミティブ」が設置されている場合、レイヤーパレットには3D素材レイヤーが表示されています。
※どの方法で「3Dプリミティブ」を設置しても3D素材レイヤーは表示されます。
この3D素材レイヤーを選択している状態で素材パレットから「3Dプリミティブ」をキャンバスにドラッグしますとそのドラッグ先に「3Dプリミティブ」が設置されます。
つまり、先に設置されていた「3Dプリミティブ」と同じ空間に設置されるというわけですね。
この時、上の画像のように「3Dプリミティブを設置したい場所の地面」に向けてドラッグするのがうまく設置するコツです。
ただし3D素材レイヤーを選択していない時にキャンバスにドラッグしますと、別の3Dレイヤーが新しく作成されます。3D素材レイヤーが分かれますと別の空間になってしまい、繋がりがなくなってしまいますので注意しましょう。
②素材パレットからレイヤーパレットにドラッグする
素材パレットの一覧にある「3Dプリミティブ」からレイヤーパレットにドラッグすることで設置することができます。
ドラッグ先はレイヤー間で赤いマークが表示されます。この方法でも「3Dプリミティブ」はキャンバスの中央・全体に設置されます。
すでに別の「3Dプリミティブ」が設置されている場合
すでにキャンバス上に別の「3Dプリミティブ」が設置されている場合、レイヤーパレットには3D素材レイヤーが表示されています。
※どの方法で「3Dプリミティブ」を設置しても3D素材レイヤーは表示されます。
この3D素材レイヤーに重なるようにドラッグしますと先に設置されていた「3Dプリミティブ」と同じ空間に設置されます。
画像のように、先に設置されたいた「3Dプリミティブ」の位置によっては重なって設置されることもあるのですが、後述する方法で移動させればちゃんと別で扱うことができます。
レイヤーの間にドラッグしますと、別の3Dレイヤーが新しく作成されます。3D素材レイヤーが分かれますと別の空間になってしまい、繋がりがなくなってしまいますので注意しましょう。
③「キャンバスに貼り付け」アイコンをタッチする
素材パレット下部にある「キャンバスに貼り付け」のアイコンを押すことで選択中の「3Dプリミティブ」をキャンバスの中央・全体に設置されます。
すでにキャンバス上に別の「3Dプリミティブ」が設置されており、3D素材レイヤーを選択している場合は同じ空間に新しい「3Dプリミティブ」も設置されます。
こちらも設置位置によっては重なって設置されますが、別々で操作することができます。
3D素材レイヤー以外のレイヤーを選択している場合は、別の3Dレイヤーが新しく作成されます。3D素材レイヤーが分かれますと別の空間になってしまい、繋がりがなくなってしまいますので注意しましょう。
クリスタ「3Dプリミティブ」の表示変換方法
上記の方法でクリスタのキャンバスに「3Dプリミティブ」を設置させますと、レイヤーパレットに「3Dレイヤー」が作成されます。
そして設置させた「3Dプリミティブ」は画像のようにキャンバスの中央に表示されます。
ここから「3Dプリミティブ」の表示を変更していく形になります。
注意していただきたいのが、「拡大・縮小」や「視点変更」など操作の目的に合わせてアイコンを切り替えないといけないことです。
そのため、各アイコンの意味をしっかり把握しておきましょう。
「3Dプリミティブ」をキャンバスに表示させますとオブジェクトツールを選択した状態になり、上部に画像のようなアイコン(移動マニュピレータ)が表示されます。
※オブジェクトツール以外のツールを選択しますとアイコンの表示はなくなります。
この各アイコンを始点にしてドラッグする、もしくは各アイコンを1回選択した状態で「3Dプリミティブ以外の部分」をドラッグ操作することで「3Dプリミティブ」の表示・見え方を変更することができます。
※「3Dプリミティブ以外の部分」=キャンバスやキャンバス外のグレー部分(キャンバスウィンドウ)
※「3Dプリミティブ」の上でドラッグしますと表示の変更操作ができませんので注意しましょう。
関連記事
視点角度変更
左端のカメラに曲線矢印が付いたアイコンを選択しますと、ドラッグすることで「3Dプリミティブ」を表示させる視点の角度を変更させることができます。
「3Dプリミティブ」を設置した直後はこのアイコンが選択された状態になっています。
視点位置変更
左から2番目のカメラに上下左右の矢印が付いたアイコンを選択しますと、ドラッグすることで「3Dプリミティブ」を表示させる視点の位置(上下左右)を変更させることができます。
※視覚的に「3Dプリミティブ」が動いているようになっていますが「床面」も移動していることから視点を変更しているのが分かります。
視点距離変更
左から3番目のカメラに上下の矢印が付いたアイコンを選択しますと、ドラッグすることで「3Dプリミティブ」を表示させる視点の距離を変更させることができます。
つまり「3Dプリミティブ」のズームイン・アウトができるというわけですね。
※「上ドラッグ=ズームアウト」「下ドラッグ=ズームイン」となります。
※「3Dプリミティブ」そのものを拡大・縮小しているわけではありません。
特に「3Dプリミティブ」は設置しますとキャンバス全体に表示されますのでまずはこの操作である程度全体が見える大きさになるように視点変更したいところですね。
「3Dプリミティブ」の上下左右移動
左から4番目の立方体に上下左右の矢印が付いたアイコンを選択しますと、 ドラッグすることで「3Dプリミティブ」自体を上下左右に移動させることができます。
※奥行の移動ではありません。
この方法で「3Dプリミティブ」を床面から浮かすこともできます。
「3Dプリミティブ」の回転
左から5番目の立方体に上下左右の曲線矢印が付いたアイコンを選択しますと、 ドラッグすることで「3Dプリミティブ」自体をその場で視点に対しての回転をさせることができます。
この時、ドラッグの方向で回転できる方向が変わります。
斜めにドラッグしますと360度自由に回転できます。
縦にドラッグしますと視点に対して垂直方向に回転できます。
横にドラッグしますと視点に対して水平方向に回転できます。
「3Dプリミティブ」の時計・反時計回りの回転
左から6番目の立方体に左右の曲線矢印が付いたアイコンを選択しますと、 ドラッグすることで「3Dプリミティブ」自体を視点に対して時計・反時計回りに回転させることができます。
「3Dプリミティブ」の水平回転
左から7番目の床面のある立方体に回転矢印が付いたアイコンを選択しますと、 ドラッグすることで「3Dプリミティブ」自体を床面に対して水平方向に回転させることができます。
普段は表示されないのですが、視点や「3Dプリミティブ」の移動・回転時には床面が表示されます。
この操作では視点がどうであれ、この床面に対しての水平回転ができるようになります。
「3Dプリミティブ」の水平移動
左から8番目の床面のある立方体に十字矢印が付いたアイコンを選択しますと、 ドラッグすることで「3Dプリミティブ」自体を床面に対して水平方向に移動させることができます。
この移動では奥行も考慮されるため、視点から奥の方へ移動させますと「3Dプリミティブ」自体の表示も小さくなり、手前の方へ移動させますと「3Dプリミティブ」自体の表示も大きくなります。
クリスタの「3Dプリミティブ」を直接操作する
オブジェクトツールで「3Dプリミティブ」をタッチしますと以下のような表示(マニピュレータ)が出ます。
これらの表示上をドラッグすることで「3Dプリミティブ」を直接操作することができます。
操作中のマニピュレータはオレンジ色になります。
「3Dプリミティブ」の移動
赤・緑・青の矢印上でドラッグすることで「3Dプリミティブ」をその方向へ移動させることができます。
ただし、赤・青の矢印は床面のマス目方向に固定となります。
※そのため、斜め方向への移動は前後・左右と2段階で移動させる必要があります。
また、中央の円をドラッグしますと上下左右への移動ができます。
「3Dプリミティブ」の回転
赤・緑・青の曲線上でドラッグすることで「3Dプリミティブ」をその方向へ回転させることができます。
※回転の中心は中央の円部分になります。
ただし、赤・青の曲線は床面のマス目方向に固定となります。
「3Dプリミティブ」の変形
1番外側の円部分を内側にドラッグすると「3Dプリミティブ」が縮小され、外側にドラッグすると「3Dプリミティブ」が拡大されます。
※円部分でしたら三角部分以外でもドラッグできます。
また、外側にある赤・緑・青のブロックをドラッグすることでその方向のみの変形ができます。
この変形方向は「3Dプリミティブ」の側面に対して固定となります。
クリスタ「3Dプリミティブ」の設定・操作
クリスタのキャンバス上に「3Dプリミティブ」を設置し、オブジェクトツールを選択していますとツールプロパティもしくはサブツール詳細ウィンドウに設定項目が表示され、ここで「3Dプリミティブ」の設定や操作が行えます。
※オブジェクトツール以外を使用しますとそのツールの設定項目に切り替わります。
この記事ではサブツール詳細ウィンドウの項目を抜粋して紹介させていただきます。
操作:3Dモデルをスナップする
こちらをチェックすることでキャンバス上にある別の「3Dプリミティブ」の位置や形に合わせる(スナップする)ことができるようになります。
「スナップ対象」をタッチしますと3つのスナップ対象が表示され、それぞれ「チェックが入っている=スナップ機能がONの状態」となります。
●「位置」
「3Dプリミティブ」を移動する際、他の「3Dプリミティブ」と一緒になる位置でピタッと止まってくれるようになります。
これらを利用することで複数の「3Dプリミティブ」をズレることなく配列させることができます。
ちなみに、同じ位置までしか動かせないわけではありません。あくまで合わせやすくなるという機能です。
●「回転」
「3Dプリミティブ」を回転させる際、「回転スナップ角」で設定した角度の目盛りが表示されるようになり、その目盛りの所で1回1回ピタッと止まってくれるようになります。
目盛りの角度(間隔)は選択肢から設定します。
●「スケール」
「3Dプリミティブ」を変形させる際、他の「3Dプリミティブ」と同じ大きさの所でピタッと止まってくれるようになります。
これらを利用することで複数の「3Dプリミティブ」をズレることなく同じ大きさや形にすることができます。
ちなみに、同じ大きさ・形にしか変形できないわけではありません。あくまで合わせやすくなるという機能です。
オブジェクトリスト
目のマークをタッチしますと「3Dプリミティブ」の各項目の表示・非表示の切り替えができます。
(下の画像では右側の「3Dプリミティブ」と平行光を非表示にしています)
また、空欄をタッチして錠のマークを表示させますと対象の設定全てをロック(固定)することができます。
下部にはキャンバス上にある「3Dプリミティブ」の種類が表示されており、右側の空欄をタッチして矢印の禁止マークを表示させるとマニピュレータのみを非表示にさせることができます。
配置
「3Dプリミティブ」のサイズや位置などを数値で設定できます。
※X=横、Y=高さ、Z=奥行となります。
とはいえ、どの数値にすればどのような表示になるかを把握するのはなかなか難しいかもしれません。
ですので個人的にはオブジェクトツールで直接移動・変形させる方が直感的で分かりやすいかと思います。
ここでは「リセット」や「接地」を利用するのがいいでしょう。
特に「接地」は「3Dプリミティブ」を床面に付けることができますので、移動時に浮いてしまった時などに利用できます。
また、上部で「3Dプリミティブ」以外の項目を選択することで設定内容を切り替えることもできますが、こちらは後述の「カメラ」「光源」の項目でも設定できる内容です。
カメラ
●プリセット
「プリセット」のボタンを展開して表示されるアングルを選択しますとそのアングルにカメラ視点を変更してくれます。
※選択肢は人のイラストが描かれてますが「3Dプリミティブ」でも利用できます。
●編集対象を注視
「編集対象を注視」のボタンを押しますと、選択中の「3Dプリミティブ」がキャンバスの中央に映るようにカメラ視点が切り替わります。
こちらはカメラの視点変更ですので「3Dプリミティブ」自体が移動・変形するわけではありません。
●パース
数値が大きいほど遠近法の表現が強くなります。最小値(1.0)にしますと全くパースがかかっていない表示になります。
※初期状態でここの数値が「4.72」と1.0以上の数値になってますので奥行のある表示になっているわけです。
※「連動してカメラを前進・後退」にチェックを入れておくと「パース」の数値を変更した際にカメラの視点位置も一緒に変動します。
●ロール
床面を傾けることができます。
●カメラ位置・注視点位置
カメラの視点を数値で設定することができます。
※X=横、Y=高さ、Z=奥行となります。
しかし、こちらも先述の「配置」と同様に数値変更と変更結果が把握しにくい印象ですのでオブジェクトツールで直接変更させる方が分かりやすいのではないかと思います。
プリミティブ
●素材登録
「素材登録」のボタンを押しますと選択中の「3Dプリミティブ」を素材として自分のクリスタに登録することができます。
何回も同じ設定の「3Dプリミティブ」を使用したい場合は設定完了後に素材登録しておくと次回から手間が省けますね。
参考記事
クリスタで素材登録時の設定項目の意味を紹介します!!-素材のプロパティ-
●プリミティブ分割数
「3Dプリミティブ」の表面に表示されている分割線の数を1~20で設定できます。
X面、Y面、Z面のそれぞれで設定できます。
※X=横、Y=高さ、Z=奥行となります。
また、こちらの数値によってブロックの形を変えることもできます。
●ポリゴン線
チェックを外しますとプリミティブ分割線そのものの表示を消すことができます。
※「ポリゴン線」を非表示にしても「プリミティブ分割数」の変更・反映は可能です。
●カメラに追随(Ver.1.12.7~)
※「平面の3Dプリミティブ」でのみ設定できます。
「追随しない」「追随する」「横方向のみ追随する」の3つから選択できます。
「追随する」にした場合、視点を変更しても3Dプリミティブの面がずっと正面を向くようになります。
また、「横方向のみ追随する」にした場合は視点を変更する際に水平方向は視点に合わせて回転しますが、垂直方向に対する傾きは変更されなくなります。
3Dプリミティブを設置して3D空間を作成する場合は「横方向のみ追随」は便利な機能になりますね。
●色
カラー表示部分をタッチしますと「色の設定ウィンドウ」が開き、色を指定することで「3Dプリミティブ」の表示色を変更することができます。
●展開図
展開図の項目にある「書き出し」ボタンを押しますと、選択中の「3Dプリミティブ」の展開図をCLIP STUDIO 形式(.clip)のデータとして書き出しすることができます。
※Ver.1.12.0より前のクリスタではPNGの画像データとして書き出しされていました。
「書き出し」を選択し、保存先のフォルダとデータ名(デフォルトは「展開図」)を入力して「保存」を選択しますと展開図が書き出しされます。
この制作データを開きますとポリゴン線(分割線)はラスターレイヤー(+「除外」の合成モード)に、3Dプリミティブの「色」は塗りつぶしされたラスターレイヤーになっています。
また、後述する方法で3Dプリミティブに画像を貼り付けた場合には「テクスチャ」のレイヤーに表示されます。
この展開図を印刷してブロックを組み立てることもできますし、次に紹介する項目を設定する際に利用することもできます。
●ファイル・素材・再読み込み(Ver.1.12.7~)・削除
「3Dプリミティブ」の表面には画像を貼り付けることができます。
デバイスのフォルダに保存されているデータを貼り付ける場合は「ファイル」を、画像素材を貼り付ける場合は「素材」を選択して画像を選択します。
※貼り付けられる画像は1枚のみです。
※画像を貼り付けている状態でも「ファイル」「素材」を選択して貼り付け画像を上書きすることができます。
↓
また、貼り付けるだけでは光源の角度によっては暗くなってしまいますので元の色味を表示したい場合は後述の「陰影」の項目で陰影表示を消しましょう。
貼り付けた画像を取り消したい場合は「削除」を選択します。
さらに、クリスタVer.1.12.7以降では「再読み込み」という項目が追加されました。
こちらは「ファイル」から画像を貼り付けた場合に利用できる項目で、貼り付け元の画像を編集した後に「再読み込み」を押すことでその編集内容を3Dプリミティブに貼り付けている画像にも反映させることができます。
●テクスチャ
「3Dプリミティブ」に画像を貼り付けますと貼り付けた画像が表示されるようになります。
この部分をタッチしますとフォルダが開いて貼り付け画像を変更することができます。
●アルファ
「3Dプリミティブ」の表示方法を「不透明」「閾値で抜く」「半透明」の3つから選択できます。
画像を貼り付けた際には画像に合わせて自動で設定されますが、後から自分で変更することも可能です。
こちらでは赤のグラデーション(透過部分あり)を「球の3Dプリミティブ」に貼り付けた場合で説明します。
「不透明」
画像の不透明度がそのまま表示されます。画像の透明部分は「3Dプリミティブ」の表面色が表示されます。
「 閾値で抜く」
下部の「アルファ閾値」で「不透明部分と完全透明部分の境目」となる値を設定します。
数値が高いほど完全透明部分の範囲が広くなります。
「半透明」
画像を貼り付けていない場合は「3Dプリミティブ」の表面色が、画像を貼り付けている場合はその画像のみが表示されます。画像に透明部分がある場合は「3Dプリミティブ」の表面も表示されません。
●不透明度
「3Dプリミティブ」自体の不透明度を変更します。
「アルファ」で「閾値で抜く」もしくは「半透明」を選択している場合に設定できます。
この設定で不透明度を下げますと「3Dプリミティブ」の内側や重なった奥側の「3Dプリミティブ」も見えるようになります。
法線マップ(Ver.3.1~)
こちらはクリスタVer.3.1から追加された項目です。
先述の「プリミティブ」での画像貼り付けに似ていますが、こちらは「法線マップ」というテクスチャ(絵)によって凹凸を表現する画像を貼り付けるための設定項目になります。
デバイスに保存されている画像を貼り付ける場合は「ファイル」を、画像素材を貼り付ける場合は「素材」を選択して任意の法線マップ画像を選択します。
法線マップ画像を貼り付けますと画像のように凹凸のある表現ができるようになります。
※実際に凹凸があるわけでなく、テクスチャ(絵)によってそう見えるようにしているのです。
法線マップを貼り付けた後は前述の「プリミティブ」カテゴリーの「色」や次項で紹介する「テクスチャ詳細」で編集が可能です。
テクスチャ詳細(Ver.1.12.7~)
こちらはクリスタVer.1.12.7から追加された項目です。
先述の「プリミティブ」や「法線マップ」にて3Dプリミティブに画像を貼り付けた場合に、その画像(テクスチャ)の細かい設定ができます。
●タイリング
後述する「拡大率」で数値を小さくすると分かるのですが3Dプリミティブに画像を貼り付けますとその画像が連続で並んでいます。
(画像を連続で並べることを「タイリング」と言います)
この並び方を「繰り返し」「折り返し」の2種類から選択できます。
※このタイリングをOFFにして画像を1つだけ表示する方法は2022年10月現在ありません。
●拡大率
3Dプリミティブに貼り付けた画像のサイズを設定します。
「100(%)」が基準となります。
先述のように3Dプリミティブに貼り付けた画像は自動でタイリングされていますので数値を下げると複数の画像が表示されます。
また、下部の「縦横比固定」のチェックを外すことで「横」と「縦」に別の数値を入力することができるようになります。
●位置
3Dプリミティブに貼り付けた画像の位置を調整することができます。
「横」は数値を大きくするほど画像は右へ移動し、「縦」は数値を大きくするほど画像は下へ移動します。
また、3Dプリミティブに貼り付けた画像はタイリングされてますので、「拡大率」が「100」でも移動することによって隣りの画像が表れます。
陰影
「光源の影響を受ける」のチェックを外しますと「3Dプリミティブ」自体の陰を消すことができます。
さらに「床面に影を表示する」のチェックを外しますと床面に映る影を消すことができます。
「3Dプリミティブ」に画像を読み込ませる場合、画像の色味のみを利用したい場合は陰影を消しましょう。
光源
上部に表示されている球体の上をドラッグすることで光源の方向を変更することができます。
また、下部で光源の色や強さを設定できます。
オレンジ色に設定すれば夕方の風景を表現することもできますね。
※こちらの設定は同じ空間に設置してある「3Dプリミティブ」全てに反映されます。
フォグ(Ver2.0~)
こちらはクリスタVer.2.0から追加された項目です。
「フォグ」とは霧やモヤという意味で、主に奥側をぼやけさせたり見えなくさせたりして遠近感を表現するために使用します。
フォグの設定内容は以下の記事の『CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)の3D設定に「フォグ」が追加!』の項目を確認していただければと思います。
天球
専用の画像を読み込むことで360度の背景画像を立体空間に貼り付けることができます。
詳しくは以下の記事を参考にしていただければと思います。
環境:編集表示設定
初期設定では「高速」になっていますが、「通常」に変更することでレイヤーパレットでの不透明度が反映されるようになります。
※「高速」のままではレイヤーパレットの不透明度を変更しても反映されません。ただし、「プリミティブ」の「不透明度」での変更はちゃんと反映されます。
また、「高速」の場合はキャンバスやコマ枠の外側部分も「3Dプリミティブ」は表示されます。
これが「通常」になりますとキャンバスやコマ枠の外にはみ出した「3Dプリミティブ」は表示されなくなります。
オブジェクトランチャー
クリスタのキャンバスに「3Dプリミティブ」を設置しますと下部に「オブジェクトランチャー」が表示されます。
ここではツールプロパティやサブツール詳細ウィンドウにあった各ボタンのショートカットアイコンが表示されています。
※デバイスによってアイコンの数に変動があります。
その他のクリスタでの「3Dプリミティブ」操作
整列コピー
クリスタでは他のレイヤーなどと同様に「3Dプリミティブ」もコピー&ペーストが可能です。
それに加え、「3Dプリミティブ」を含む3D素材ではコピー&ペーストし、移動した後に再びペーストのみを実行しますと移動した間隔でペーストを繰り返すことができます。
この機能を利用して「3Dプリミティブ」をキレイに整列させることができます。
「3Dプリミティブ」の削除
クリスタのキャンバス上に設置した「3Dプリミティブ」はオブジェクトツールで選択した状態で「消去」を実行することで1個単位で削除することができます。
また、3Dレイヤーを削除しますとそのレイヤー上にある全ての3D素材を削除することができます。
3Dデッサン人形も併用しよう!
クリスタではキャンバス上に3Dデッサン人形を配置し、ポーズも変更することができます。
「3Dプリミティブ」を配置した空間にはこの3Dデッサン人形を配置することもできますので、立体空間にキャラクターが居る様子も再現できます。
「四面図パレット」も活用しよう!(クリスタEXのみ)
クリスタEXでは画面上部から「ウィンドウ」→「四面図」と選択する、もしくは下部の「四面図アイコン」をタッチすることで四面図パレットを表示させることができます。
この四面図パレットでは表示している「3Dプリミティブ」を含む3D素材を4方向から見た図が表示されており、四面図パレットからオブジェクトツールでの操作をすることもできるのです。
この四面図パレットを利用すればキャンバスの視点はそのままで「3Dプリミティブ」の位置を把握して操作することができます。
クリスタEXで3D素材を使うなら四面図パレットを活用しよう!!
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)「3Dプリミティブ」の使用例
3D空間を作って参考資料にできる!
本来、背景を描く場合はアイレベルを決めてパースを利用して描いていきます。
漫画は楽しい!アイレベルでキャラや背景の配置を決めよう!with クリスタ
それをこの「3Dプリミティブ」を利用して立体的な空間を作り上げることでより分かりやすい参考資料を自分で自由に作り上げることができます!
さらに、3D空間ですのでカメラ視点を切り替えれば様々なアングルで見ることができますね◎
さらに、「3Dプリミティブ」を表示している3Dレイヤーにはパース定規が自動で設置されるため、定規アイコンをONにすることですぐに表示している視点にあったパース定規を表示・利用することができます。
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また、複数の「3Dプリミティブ」を組み合わせれば背景だけでなく物体も作成することができます。
「3Dプリミティブ」に画像を貼り付けて自分の作品の立体感を体験できる!
平面ブロックにキャラクター画像を、立体ブロックにエフェクト画像を貼り付けることで自分の作品を立体空間に置くことができます。
この立体空間を「作品」として他の人に見せるようなことはできませんが、想像力や創作意欲をかき立てるような遊びができます◎
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)の「3Dプリミティブ」を利用して空間を把握しよう!
クリスタはイラストや漫画制作がメインのソフトですが、こういった3Dブロックを配置することで立体空間を作り上げることも標準機能でできるようになりました。
絵を描くために資料は絶対に必要です。それはプロの絵描きさんでも同じです。
今までですと外に出てイメージに合う場所を見つけて写真を撮ったり、画像を検索するといったことを行っていたわけですがクリスタに新しく追加された「3Dプリミティブ」を利用すれば自分でお好みの立体空間を作り上げることができ、且つ様々なアングルを見ることができるようになったのです!
3D素材の扱いは少々コツが必要なところはあるのですが、使いこなせれば心強い味方になってくれます!
この記事がその手助けになればなと思っております◎
また、3D素材に関しては以下の記事も参考にしていただければと思います。
それではここまで閲覧ありがとうございました!
お疲れ様でした!!
▼イラスト・簡単な漫画なら【CLIP STUDIO PAINT PRO】
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CLIP STUDIO PAINT EX▼動画視聴型お絵描き講座【Palmie(パルミー)】