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皆さん、本日も閲覧ありがとうございます。
山本電卓と申します。
今回はイラスト・漫画制作ソフトCLIP STUDIO PAINT(クリップスタジオペイント)での5つのレイヤーの結合方法とその仕様・注意点を紹介させていただきます。
それではよろしくお願いいたします
( `・∀・´)ノ!
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CLIP STUDIO PAINT EXCLIP STUDIO PAINT(クリスタ)の結合とは
結合とは複数のレイヤーを1枚にまとめること
クリスタに限らず、デジタルペイントソフトでは「レイヤー」という透明な紙に絵を描いていき、それを複数枚重ねることで1つの作品として表示します。
作品の描画を部分的にレイヤー分けすることで制作・編集作業が楽になります。
これらの複数あるレイヤーを1枚にまとめることができ、それを「結合」と呼びます。
描画部分も一緒になり、1枚のレイヤー上に描画したものと同じ扱いになります。
レイヤー別に編集が行えなくなる代わりに1枚のレイヤーとしてまとめて編集できるようになります。
クリスタでレイヤーを結合する場面
レイヤーを分けることで制作・編集がやりやすくはなりますが、レイヤーの数が多くなってしまうとどのレイヤーにどの部分が描画されているかの把握が難しくなったり、デバイスへの負荷も大きくなってしまいます。
作業が完了し、今後レイヤーを分けて作業する必要がない場合は結合をして1枚にまとめてもいいでしょう。
また、レイヤーを分けることで別々に編集できることは便利ですが、毎回編集対象となるレイヤーを選択して切り替える必要があります。
こういった作業が面倒な場合はレイヤーを結合してまとめて編集できるようにすることもできます。
その代わりレイヤー別での編集ができなくなりますので結合をする・しないを選ぶのはそれぞれの判断になります。
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)5つのレイヤー結合方法
クリスタのレイヤー結合は、CLIP STUDIO PAINT画面上部から「レイヤー」と選択することで表示されるメニューの下部にある項目を選択することで実行できます。
困った時は:クリスタのウィンドウ・アイコン・項目がない時の見つけ方!!
クリスタのレイヤー結合①:下のレイヤーと結合
クリスタのレイヤーパレットにて選択中のレイヤーとその下にあるレイヤー計2枚を1枚に結合します。
クリスタの初期設定では
[Ctrl(Command)]+[E]
がショートカットになっています。
また、レイヤーパレット上部(コマンドバー)には「下のレイヤーと結合」のショートカットアイコンもあります。
ちなみに、色調補正レイヤー同士では「下のレイヤーと結合」は実行できません。
クリスタのレイヤー結合②:選択中のレイヤーを結合
クリスタではレイヤーパレットの左側にある空欄にチェックを入れることでレイヤーを複数選択することができます。
この状態で「選択中のレイヤーを結合」を実行することで複数選択しているレイヤー全てをまとめて1枚に結合します。
クリスタの初期設定では
[Shift]+[Alt(Option)]+[E]
がショートカットになっています。
レイヤーフォルダーのみを選択している場合
レイヤーフォルダーやコマ枠フォルダーのみを選択している状態で「選択中のレイヤーを結合」を実行しますと、選択しているレイヤーフォルダーの中のレイヤー全てが結合されます。
この時、レイヤーフォルダーもなくなって1枚のラスターレイヤーに変換されます。
クリスタのレイヤー結合③:表示レイヤーを結合
クリスタのレイヤーパレットでは左端の「目のマーク」部分をタッチすることでそのレイヤーの表示・非表示を切り替えることができます。
この操作によってそのキャンバス上で表示されているレイヤー全てをまとめて1枚に結合することができます。
クリスタの初期設定では
[Shift]+[Ctrl(Command)]+[E]
がショートカットになっています。
クリスタのレイヤー結合④:表示レイヤーのコピーを結合
クリスタのレイヤーパレットにて表示されている全てのレイヤーをコピーしたものを1枚のレイヤーに結合します。
そのため、元のレイヤーはそのまま残ります。
コピー・結合したレイヤーは選択していたレイヤーの上に作成されます。
レイヤー情報を残したい場合や、同じ絵に合成モードを加えて重ねたい場合などに利用できますね。
関連記事
クリスタのレイヤー結合⑤:画像を統合
クリスタのレイヤーパレットにあるレイヤー全てをまとめて1枚のレイヤーに結合します。
つまり、今キャンバス上で表示されている絵をそのまま1枚のレイヤーに変換するわけですね。
この時、非表示レイヤーもキャンバス上では表示されないまま一緒に結合されます。
【補足】「下のレイヤーに転写」
結合とは少し異なりますが、同じカテゴリーに並んでいますので紹介させていただきます。
クリスタのレイヤーパレットで選択しているレイヤーの描画部分を下にあるレイヤーに移動(転写)させます。
※ラスターレイヤーからベクターレイヤーへの転写はできません。
転写したレイヤーは何も描かれていない状態になります。
また、レイヤーパレット上部(コマンドバー)には「下のレイヤーに転写」のショートカットアイコンもあります。
※「下のレイヤーと結合」のアイコンと間違わないようにしましょう。
CLIP STUDIO PAINT PRO
CLIP STUDIO PAINT EX
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)の結合の仕様
クリスタで結合した時のレイヤー名
●「下のレイヤーと結合」の場合
結合後のレイヤー名は下側のレイヤー名を引き継ぎます。
●「選択中のレイヤーを結合」「表示レイヤーを結合」の場合
編集レイヤー(ペンのアイコンが表示されているレイヤー)のレイヤー名を引き継ぎます。
●「表示レイヤーのコピーを結合」の場合
編集レイヤー(ペンのアイコンが表示されているレイヤー)のレイヤー名に「2」や「のコピー」などが追記されます。
●「画像を統合」、レイヤーフォルダーへの「選択中のレイヤーを結合」の場合
「レイヤー1」というレイヤー名になります。
クリスタで結合した後のレイヤーは基本的にラスターレイヤーになる
クリスタには様々な種類のレイヤーがあります。
これらのレイヤーを結合しますと基本的にラスターレイヤーとして変換されます。
条件を満たせば元のレイヤーのままで結合するレイヤーもある
後述しますが、一部のレイヤーは同じレイヤー同士を「下のレイヤーと結合」か「選択中のレイヤーを結合」で結合するなどの条件を満たせば元のレイヤーのまま結合することができます。
●ベクターレイヤー
●テキストレイヤー
●フキダシレイヤー
「表示レイヤーを結合」「表示レイヤーのコピーを結合」「画像を統合」は全てラスターレイヤーになる
どれだけ条件が揃っていたとしても、「表示レイヤーを結合」「表示レイヤーのコピーを結合」「画像を統合」を実行した場合は全て1枚のラスターレイヤーに変換されます。
クリスタのベクターレイヤーのまま結合する方法
クリスタにはベクターレイヤーという線画に特化したレイヤーがあります。
このベクターレイヤーの機能を残したまま結合したい場合はベクターレイヤー同士で「下のレイヤーと結合」か「選択中のレイヤーを結合」を選択しましょう。
ベクターレイヤー以外のレイヤーと結合しますとラスターレイヤーに変換されてしまいます。
●ベクターレイヤー同士を結合
●ベクターレイヤーとそれ以外のレイヤーとの結合
クリスタのテキストレイヤーとフキダシレイヤーの結合
クリスタには文字を編集・表示できるテキストレイヤーと漫画のフキダシを編集・表示できるフキダシレイヤーがあります。
これらのレイヤーはテキストツール・フキダシツールを使用することで作成でき、1つにつき1枚のレイヤーで表示させることもできれば、複数のテキストやフキダシを1枚のレイヤーにまとめることもできます。
さらにテキストレイヤーに対してフキダシを作成する、もしくはフキダシレイヤーに対してテキストを作成することでテキストとフキダシを1枚のレイヤーにまとめることもできます。
※まとめた状態でもテキストとフキダシを別々で編集が可能です。
このテキストレイヤーやフキダシレイヤーを別々で作成した場合でも「下のレイヤーと結合」か「選択中のレイヤーを結合」を実行することで後から1枚のレイヤーにまとめることができます。
●テキストレイヤー同士を結合
●フキダシレイヤー同士を結合
●テキストレイヤーとフキダシレイヤーを結合
※どちらのレイヤーが上でも同じ結果になります。
※フキダシレイヤーのフキダシは背景も設定でき、テキストレイヤーより上に配置するとテキストが隠れてしまいますが結合すればちゃんとテキストも表示されるようになりますのでご安心を。
クリスタのレイヤーマスクの結合
クリスタには描画を部分的に非表示にできるレイヤーマスクという機能があります。
このレイヤーマスクがあるレイヤーを結合する場合、様々な条件・操作によって結合の結果が変わります。
詳しくは以下の記事の『CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)でレイヤーマスクを結合するには注意が必要…!!』の項目を参考にしていただければなと思います。
クリスタの定規が設置されているレイヤーの結合
クリスタには描画ツールの操作方向を定めることができる「定規」をレイヤー上に設置することができます。
この定規が設置されているレイヤーを結合したとしても定規はそのまま残ります。
※「表示レイヤーのコピーを結合」で作成されたレイヤーには定規は設置されません。(元のレイヤーには定規が残っています)
また、クリスタの定規は同じレイヤーに複数設置することもできますのでそれぞれに定規が設置されているレイヤーを結合した場合でも全ての定規が残ります。
クリスタのロック機能を使用しているレイヤーの結合
クリスタではレイヤーのロック機能があります。
レイヤーをロックすることで描画や設定変更などの編集をできなくすることができます。
結合においても、下のレイヤーがロックされている場合は「下のレイヤーと結合」や「下のレイヤーに転写」を実行できません。
しかし、その他の結合方法であればたとえロックしてあるレイヤーでも結合されます。
その他の設定がされたレイヤーの結合
下描きレイヤー
クリスタではレイヤーパレット上部の下描きレイヤー設定アイコンをタッチすることで選択中のレイヤーを「下描きレイヤー」として設定することができます。
(もう1度同じ操作をすれば設定を解除できます)
この下描きレイヤーは「画像を統合」以外の結合方法では一緒に結合されません。
ただし、下描きレイヤー同士は結合が可能です。
参照レイヤー
クリスタではレイヤーパレット上部の参照レイヤー設定アイコンをタッチすることで選択中のレイヤーを参照レイヤーに設定することができます。
(もう1度同じ操作をすれば設定を解除できます)
この参照レイヤーに設定されているレイヤーが下にある状態で「下のレイヤーと結合」を実行しますと参照レイヤーの設定は残ります。
しかし、それ以外の条件での結合では参照レイヤーの設定は解除されます。
また、レイヤーを複数選択した状態で参照レイヤー設定アイコンをタッチすることで複数のレイヤーを同時に参照レイヤーにすることができるのですが、
この複数の参照レイヤーのみを複数選択した状態で「選択中のレイヤーを結合」を実行しますと参照レイヤーの設定は残ります。
レイヤープロパティの設定がされているレイヤー
クリスタではレイヤープロパティパレットにて選択中のレイヤーに対して様々な設定を行うことができます。
こういったレイヤープロパティの設定を行っているレイヤーを結合しますと、キャンバス上の表示はそのままでレイヤープロパティは何も設定されていない状態になります。
また、表現色が異なるレイヤー同士を結合しますと、
「モノクロ」+「グレー」→「グレー」
「モノクロ」+「カラー」→「カラー」
「グレー」+「カラー」→「カラー」
と表現できる色が多い方の表現色になります。
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)の結合を利用してレイヤーを管理しよう!
クリスタに限らず、デジタル制作をする上でレイヤーの管理は大事です。
レイヤーを結合することでレイヤーを整理したり、まとめて編集できるようにしたりとレイヤー分けとはまた違った利点があります。
クリスタの結合の仕様を把握して制作に活用してみてください◎
それではここまで閲覧ありがとうございました!
お疲れ様でした!!
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