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皆さん、本日も閲覧ありがとうございます。
山本電卓と申します。
イラスト・漫画制作ソフトCLIP STUDIO PAINT(クリップスタジオペイント)には選択中のレイヤーに様々な効果を与える「フィルター機能」があります。
今回はその中でもVer.2.0から追加された画像や絵を幅広い視野のレンズで見たような表現に変換できる「パノラマ変換フィルター」の使い方・設定項目の意味を紹介させていただきます。
それではよろしくお願いしたします
( `・∀・´)ノ!
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CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)のパノラマ変換フィルターとは
クリスタで画像をパノラマ写真のような表現に変換できるフィルター機能!
クリスタの「パノラマ変換」フィルターは、(パノラマ写真に近い)幅広い視野のレンズで見たような表現に変換できる機能になります。
ただし、実際のパノラマ写真は歪みのない横長の幅広い視野の写真なのに対し、クリスタのパノラマ変換フィルターでは両端が遠近表現のために歪んでいます。
つまり、手前側に膨らんだ表現になるわけですね。
パノラマ変換フィルターが使えるのはクリスタVer.2.0以降
冒頭でも述べた通り、「パノラマ変換フィルター」はクリスタVer.2.0から追加された機能です。
そのため、お手元のクリスタがVer.1.xの場合はVer.2.0にアップデートする必要があります。
クリスタを月額利用で使用している場合はそのままアップデートができますが、一括払いのパソコン版クリスタを使用している場合はアップデートプランの契約か、優待バージョンアップの購入が必要です。
【クリスタVer.2.0】アップデートプランの契約方法を紹介します!!
クリスタを無期限Ver.2.0に!優待バージョンアップ購入方法!
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)のパノラマ変換フィルターの利用手順!
困った時は:クリスタのウィンドウ・アイコン・項目がない時の見つけ方!!
クリスタの「パノラマ変換フィルター」を利用できるレイヤーを用意する
クリスタのフィルター機能は1枚のラスターレイヤーに対して使用する形になります。
このレイヤーを用意する方法はいくつかあります。
画像を読み込む
クリスタで画像を読み込む方法は以下の記事を参考にしていただければと思います。
絵や柄を描画する
クリスタのキャンバス上に自身で絵や柄・模様を直接描画します。
フィルター機能を使用できるのは1枚のラスターレイヤーですので複数枚のレイヤーで作成されている場合は結合させて1枚のレイヤーにしておきましょう。
必要であればラスタライズしよう
クリスタのフィルター機能を使用できるのはラスターレイヤーです。
そのため、それ以外のレイヤーにフィルター機能を使用したい場合はラスターレイヤーに変換(ラスタライズ)する必要があります。
※元のレイヤー機能はなくなりますので注意しましょう。
ラスタライズは変換したいレイヤーを選択している状態でCLIP STUDIO PAINT画面上部から「レイヤー」→「ラスタライズ」と選択することで実行できます。
【補足】クリスタの選択範囲機能でフィルター効果範囲を指定することも可能
クリスタでは、キャンバス上に選択範囲を作成して編集可能範囲を指定することができます。
この選択範囲を作成している状態でフィルター機能を使用しますと、その選択範囲内だけにフィルター効果を与えることができます。
クリスタのフィルターメニューから「パノラマ変換」を選択!
レイヤーの準備ができましたら、パノラマ変換フィルターを実行していきましょう。
歪曲収差補正フィルターを使用するレイヤーを選択した状態で
CLIP STUDIO PAINT画面上部から「フィルター」→「変形」→「パノラマ変換」と選択しましょう。
すると以下のような設定ウィンドウが開きますのでここで目的の表現に合うように各項目の数値を入力・調整して「OK」を押すことで選択中のレイヤーを変換・変形することができます。
※キャンバスサイズ・解像度によっては変換に数秒かかる場合があります。
クリスタのフィルター機能は実行後に再設定ができませんので、変換前に戻したい場合はクリスタの「取り消し」機能を利用しましょう。
「パノラマ変換」フィルターの各設定項目の意味は次項で紹介します。
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)パノラマ変換フィルターの設定項目の意味
クリスタパノラマ変換フィルター設定:キャンバス上の「×」印
クリスタの「パノラマ変換」フィルターの設定ウィンドウが開きますとキャンバス上に「×」印が表示されます。
これは膨らみ表現の頂点を表しています。
この「×」印はドラッグによって移動が可能です。
「×」印の位置によって変形具合も変わります。
※[Shift]を利用した垂直・水平方向への移動はできないようです。
「×」印が示す位置に関して
「×」印は変換前の画像・絵の位置を示しています。
そのため、プレビュー表示されている状態で「×」印を移動させますと思った位置にならない場合もあります。
「×」印の移動は「プレビュー」のチェックを外して行うとやりやすいでしょう。
※「×」印は「プレビュー」のチェックを外しても表示してくれます。
クリスタパノラマ変換フィルター設定:歪み
パノラマ変換によって手前に膨らむ度合いを「0.00」~「100.00」で設定します。
数値が大きいほど圧縮され、丸みを帯びた四角形のような形状になっていきます。
ちなみに「0」の場合は全く変化がない状態になります。
クリスタパノラマ変換フィルター設定:軸の角度
パノラマ変換の歪みの角度(傾き)を「-90」~「90」で設定します。
単位は「度」です。
※画像が傾くのではなく、歪み具合が傾きます。
「0(度)」の場合は水平方向を基準に歪みます。
「+」の数値にしますとその数値の角度分だけ右回転し、
「-」の数値ですとその数値の角度分だけ左回転します。
クリスタパノラマ変換フィルター設定:拡大率
その名の通り、変形対象の大きさを「10」~「500」で設定します。
単位は「%」になります。
「100%」が等倍(×1)というわけですね。
ただし前項で述べたように、「歪み」の数値を大きくするほど元の画像が圧縮(縮小)されますので数値が「100」の場合でも元の画像と同じサイズになるわけではありません。
「歪み」の数値によって変わった全体的な大きさを調整するのに利用すればいいでしょう。
【補足】クリスタパノラマ変換フィルターの効果範囲
クリスタのパノラマ変換フィルターは(選択範囲を作成していない場合は)キャンバス全体が効果範囲になります。
変形対象がキャンバス全体に描画されたものでも、キャンバスの一部分しか描画されていないものでも変形結果は同じになります。
キャンバスの外側にも描画部分があるレイヤーでパノラマ変換フィルターを実行した場合、キャンバスの外側にあった部分はパノラマ変換フィルターの効果が反映されていません。
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)でパノラマ変換フィルターを使用した後に編集も可能
クリスタのフィルター機能はラスターレイヤーに対して行うものです。
そのため、パノラマ変換フィルターを使用したレイヤーも後からクリスタの様々なツールで加筆・変形などの編集が行えます。
フィルターだけでうまく表現できなかった場合は追加で編集しましょう。
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)パノラマ変換フィルターの使用例
私が思いつく範囲ではありますが紹介させていただきます。
幅広い視野の空間表現
予め広い範囲の空間の絵や画像を用意し、パノラマ変換フィルターを使用することでパノラマ写真のように幅広い視野で表現した空間を作成できます。
この時、サイズも変更されますので本来よりも小さな画面内に収めることができます。
帯面の柄
ハチマキなど、帯状のものを円形に巻いている時の柄を作成することができます。
「歪み」で幅や曲がり具合を、「×」印の位置で曲線の向きを調整します。
圧縮表現
「歪み」の数値を大きくすることで変換対象を箱の中に圧縮したような表現ができます。
アイコン・ロゴ制作
抽象的な模様や図形を歪ませることでアイコンやロゴを作成することができます。
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)のその他の似たフィルターとその違い
曲面投影フィルター
「曲面投影」フィルターにて「方式」を「円柱」にしますと画像を円柱面に貼り付けたような表現に変換することができます。
(傾きを変更しない場合)「パノラマ変換」では水平方向に加えて垂直方向にも歪みが生じるのに対し、「曲面投影」では水平方向の歪みのみになります。
魚眼レンズフィルター
「魚眼レンズ」フィルターも同じように視野を歪めて広い範囲を表示させるフィルターですが、「パノラマ変換」は四角形よりで「魚眼レンズ」は円形よりになります。
また、「魚眼レンズ」の方が歪み具合は強いですが拡大・縮小の設定がありません。
(フィルター使用後に変形機能を使って拡大・縮小することができますが)
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)のパノラマ変換フィルターを活用してみよう!
クリスタVer.2.0から追加されたパノラマ変換フィルターは歪み具合と角度、そして拡大率の3つの設定項目だけで変換できますので比較的利用しやすいフィルターかなと思います。
イラストの印象を少し変えたい時にでも利用できますのでご興味のある方はぜひお試しください◎
それではここまで閲覧ありがとうございました!
お疲れ様でした!!
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