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皆さん、本日も閲覧ありがとうございます。
山本電卓と申します。
2020年12月10日にVer.1.10.5へアップデートしたことにより、イラスト・漫画制作ソフトCLIP STUDIO PAINT(クリップスタジオペイント)の新規作成ウィンドウの「作品の用途」に「Webtoon」という項目が追加されました!
これにより、CLIP STUDIO PAINT内にWebtoon作品を制作する為の機能・項目も各所に追加されています。
今回はそのWebtoonの設定内容と書き出し方法を紹介したいと思います。
それではよろしくお願いいたします
( `・∀・´)ノ!
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CLIP STUDIO PAINT EX目次
- CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)新要素「Webtoon」とは
- CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)でWebtoonを新規作成しよう!
- CLIP STUDIO PAINT(クリスタで)Webtoon新規作成後に設定を変更する方法
- CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)に追加されたWebtoon制作機能
- CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)のWebtoon書き出し方法
- CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)でWebtoon作品を制作する上での注意点
- Webtoon作品はCLIP STUDIO PAINT(クリスタ)PROでも充分制作可能!
- CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)でWebtoonを制作してみよう!
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)新要素「Webtoon」とは
Webtoonとはスマホ向けの縦読み漫画
Webtoonとは韓国発祥のスマートフォン向けの縦読み(縦スクロール)漫画です。
「Web」と「Cartoon(漫画)」を足した造語と思われます。
こういった感じのものですね↓
横幅には制限があるものの、縦幅はスクロールで無限に使えるので本形式の漫画とは違った表現方法が楽しめます。
漫画投稿サイトでも通常形式の漫画の他にこのWebtoon形式の漫画を投稿できるシステムが増えてきました。
comicoなどが有名でしょうか。
Webtoon作品の書籍化は少し面倒!?
Webtoonは先述の通り、スマートフォンで読むことに特化した漫画形式です。
その為、そのままの状態では本の形で印刷することができません。
今までに書籍化されたWebtoon作品も本形式にコマ割りを変更(再編集)しています。
これは改めて全部描き直すわけではなく、デジタルでコマの配置を本形式に並べ替え、足りない部分がでてきたらその部分だけ描き足すといった形をとります。
その為、すんなりと本として印刷することが難しい作品形式になっています。
今後デジタル化が進み、印刷の需要がなくなるのか、やはり本というものは残っていくのか、その判断は難しいところです。
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)でWebtoonを新規作成しよう!
クリスタを起動して新規作成ウィンドウを開こう!
まずはクリスタを起動しましょう。
クリスタを起動しましたら画面上部から「ファイル」→「新規」と選択しましょう。
※[Ctrl(Command)]+[N]でも同じ作業ができます。
※前回クリスタを使用した際に保存をしなかった場合は起動時に自動でキャンバスが作成されることがあります。
するとクリスタの新規作成ウィンドウが開きますので、上部の「作品の用途」の項目から「Webtoon」を選択しましょう。左から2番目のアイコンですね。
「Webtoon」のアイコンを選択しますと下部がWebtoon用の設定項目に切り替わります。
ここで各設定項目を入力していきます。
クリスタ新規作成「Webtoon」の設定内容
ファイル名
新規作成するWebtoonの制作データ(.clip)のデータ名を入力します。
こちらは後からでも自由に変更できます。
初期設定では「コミック」と入力されています。空欄では新規作成できませんので、データ名が決まっていなければそのままにしておきましょう。
プリセット
「カスタム」の箇所をクリックすると予め用意されていたキャンバスサイズの一覧が表示され、それらを選択しますと、下部の「幅」「高さ」の欄に数値が自動入力されます。
自分でキャンバスサイズを決める場合は「カスタム」にしておきましょう。
また、右側の「保存アイコン」を選択しますと以下のようなウィンドウが表示され、現在新規作成ウィンドウで入力している項目の中から「幅」「高さ」とチェックを入れた項目を記録し、プリセット内に保存することができます。
これから何回も同じ内容のキャンバスを作成するのであればここで保存しておくといいでしょう。
また、自分で保存したプリセットを選択した状態で「ゴミ箱のアイコン」を選択しますと、そのプリセットを一覧から削除することもできます。
※「デフォルト」内にあるプリセットは削除できません。
単位
Webtoonはその名の通りWeb向けの漫画になります。
その為、単位は「px」で固定となります。
※新規作成後、「単位」を変更する方法もあります。
「px」とはデジタル画像における単位です。パソコンなどのモニターは点(ドット)の集合体ですがその点一つ=1 pxとなります。また、解像度は1インチ(2.54cm)の中にいくつドットがあるのかを表す数字ですので、解像度の数値によって1 pxの長さが変わります。
「幅」「高さ」
キャンバスのサイズを入力します。
投稿サイトに載せる場合はそのサイトの規定サイズを確認しましょう。
(縦読み漫画なので基本的には「高さ」の数値がかなり大きくなりますね)
また、左の矢印をタッチするたびに「幅」と「高さ」の数値を入れけることができます。
解像度
クリスタでの解像度はキャンバスの鮮明さを表す数値です。
基本的には「V」マークを選択して表示される一覧から選択する形になりますが、直接数値を入力することもできます。
基本的には以下のように設定します。
●印刷目的のないデジタル画像として使用する場合:72 dpi
※ただし、モノクロでトーンを使用する場合は600 dpi以上推奨
●印刷目的のカラーイラストの場合:300~350 dpi
●印刷目的のモノクロ(白黒)イラストの場合:600 dpi以上
今後本形式に再編集して印刷する可能性があるかどうかで選んでいただければと思います。
解像度はキャンバス作成後でも変更できますが、既に描画してある絵は描画時(変更前)の解像度が適応されます。
ですので新規作成時にしっかり解像度を確認してから設定しましょう。
基本表現色
クリスタでキャンバス作成後、レイヤーを新しく作成する際に最初に自動で設定される表現色を決める項目となります。
「V」のマークをクリックして三つの選択肢の中から目的に合わせて選択します。
●カラー
全ての色を使って絵を描く場合
●グレー
白と黒、そしてグレーの濃淡の色を使って絵を描く場合
●モノクロ
白と黒の二色のみを使って絵を描く場合
また、「グレー」もしくは「モノクロ」を選択した場合、基本表現色の選択欄の右横に黒と白の四角いマークが表示されます。
クリックすることでON・OFFの切り替えができます。ON(水色で囲まれている状態)にした色を使用することが可能です。
片方だけをONにした場合、ONにした色と透明色で絵を描くことになります。両方を同時にOFFにすることはできません。
ちなみに両方ONの時も透明色は使用できます。
基本的には両方ONでいいでしょう。
ちなみに「表現色」はレイヤー作成後でも各レイヤーごとに「レイヤープロパティ」から変更することができます。
基本線数
上記の「基本表現色」で「グレー」もしくは「モノクロ」を選択した場合に設定ができる項目です。
制作過程で網点トーンを作成する時に最初に自動で設定される線数の設定になります。
「V」のマークをクリックして表示される選択肢から選ぶこともできますし、直接数値を入力することもできます。
こちらもクリスタの機能でトーンを貼った後からレイヤープロパティの「トーン線数」の項目で自由に変更が可能です。
線数とは網点の点(ドット)の数を示す数値で、この数値が高いほど点の数は多くなり、それに伴い一つ一つの点(ドット)が小さくなります。
線数は60~65が一般的な数値のようです。
用紙色
初期設定ではチェックは入っており色は白になっています。
左のチェックボックスにチェックが入っている状態で、右側の色が表示されている箇所をクリックして色を指定することで作成するキャンバスに指定した色の用紙レイヤーを設置します。
チェックを外すと用紙レイヤーは作成されず、背景色は透明のままキャンバスが作成されます。
この用紙レイヤーは基本的に全レイヤーの一番後ろ(レイヤーパレットでいうと1番下)に設置され、移動させることもこの上になにか描くこともできません。
絵は用紙レイヤーの上に設置する別のレイヤー上に描いていくことになります。
ちなみに、この「用紙色」の設定は気にしなくても大丈夫です。
用紙レイヤーはキャンバスを作成した後からでも設置することはできますし、レイヤープロパティで色も自由に変えることが可能です。
削除することもできれば非表示にすることもでき、後からでも問題なく変更できます。
テンプレート
初めて「テンプレート」の項目にチェックを入れる場合はすぐにテンプレートの選択ウィンドウが表示されます。
ここでコマ枠など予め用意されているテンプレートを選択して右上の「OK」を選択しますとクリスタ新規作成ウィンドウに選択したテンプレートが表示されます。
この状態でキャンバスを作成しますと、選択したテンプレートの内容がキャンバスサイズに合わせて拡大・縮小されて追加されます。
2回目以降はチェックを入れると前回選択したテンプレートが選択された状態になります。
ここからテンプレートを変更したい場合はテンプレート名の部分をクリックすることでテンプレート選択ウィンドウを開くことができます。
コマ枠のテンプレートの場合、コマ同士の間隔などやコマ枠の線の太さもキャンバスサイズに合わせて変化してしまいますので注意しましょう。
また、基本枠(内枠)がないキャンバスでコマ枠のテンプレートをしようするとコマ枠がキャンバスにピッタリ合わせた形に作成されます。
こちらのテンプレートは自分で作成したり公式サイトからダウンロードして増やすこともできます。
【クリスタ】無料素材でもこんなに便利!ダウンロード方法と使い方を紹介します!
ページ設定(クリスタEX)のみ
クリスタEXではWebtoon新規作成ウィンドウの下部に「ページ設定」の項目が表示されます。こちらにチェックを入れるとさらに設定項目が追加され、複数ページ作品として新規作成することができます。
これにより、Webtoon作品を複数ページ作品として一括で管理することができるようになります。
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保存先
「ページ設定」にチェックを入れることでWebtoon新規作成ウィンドウ上部に表示される項目です。
右側の「ファイルアイコン」を選択しますと保存先を決めるウィンドウが表示されます。
保存先のフォルダーを選択して「OK」を選択しますとWebtoon新規作成ウィンドウに戻り、保存先の欄に選択したフォルダー名が表示されます。
新規作成を実行しますと、選択した保存先に全ぺージの制作データ(.clip)とそれを一括でまとめる.cmcデータが作成されます。
この.cmcデータを開きますとクリスタの「ページ管理ウィンドウ」が開き、設定などの一括管理・操作などができるようになります。
ページ分割数・複数ページ数
「ページ分割数」と「複数ページ数」のどちらかを選択する形になります。
●「ページ分割数」
この項目にチェックを入れて(オンにして)数値を入力しますと、Webtoon新規作成ウィンドウ上部で設定した「高さの数値」から入力した数値で分割して複数ページを作成します。
つまり、
「高さ」=「複数ページ作品全体の長さ」
「ページ分割数」=「作品のページ数」
「高さ」÷「ページ分割数」=「1ページ分のキャンバスの高さ」
となります。
描画する場合は1ページ分のキャンバスを開いて制作する形になります。
また、「高さ」が「ページ分割数」で割り切れない場合は自動で調整されます。
「複数ページ数」
この項目にチェックを入れて(オンにして)数値を入力しますと、Webtoon新規作成ウィンドウ上部で設定したキャンバスを入力した数値分だけ作成します。
つまり、
「複数ページ数」=「作品全体のページ数」
「キャンバスの高さ」×「複数ページ数」=「複数ページ作品全体の長さ」
「高さ」=「1ページ分のキャンバスの高さ」
となります。
描画する場合は「幅」「高さ」で設定したキャンバス(1ページ分)で制作する形になります。
タイムラプスの記録
クリスタ新規作成ウィンドウの最下部にある「タイムラプスの記録」にチェックを入れますと、そのキャンバスで作成した作業を記録してくれるようになり、その作業をタイムラプスとして書き出しすることができます。
詳しくは以下の記事を参考にしていただければと思います。
クリスタでメイキング動画!タイムラプスの作り方を紹介します!
「OK」でクリスタにWebtoonキャンバスを新規作成!
クリスタ新規作成ウィンドウでWebtoonの設定を終えましたら右上の「OK」を選択しましょう。
これでクリスタ上に設定したWebtoon用のキャンバスが作成されます。
「ページ設定」を入力して複数ページ作品として新規作成した場合
クリスタWebtoonの新規作成ウィンドウにて「ページ設定」をした場合はまず全ページの一覧(ページ管理ウィンドウ)が表示されます。
↓
ここで制作したいページをダブルクリックするとそのページのキャンバスが開き、作業ができる状態になります。
この時、端にページ管理ウィンドウが表示されている状態になります。
↓
端に表示されている他のページをダブルクリックするとさらにそのページを開くことができます。
この「ページ管理ウィンドウ」では縦方向に作品が繋がるような並びになっています。
この「ページ管理画面」で、CLIP STUDIO PAINT画面上部から「ページ管理」→「Webtoon作品の折り返し方向」→「左側 / 右側」と選択することで表示されているページ一覧の並び順を変更することもできます。
※これはページ管理ウィンドウの見た目の設定であり、作品の内容には関係ありません。お好みでの設定になりますね。
また、フォルダから1ページのデータ(.clip)を開くとそのページだけの作業画面を開くことができます。
CLIP STUDIO PAINT(クリスタで)Webtoon新規作成後に設定を変更する方法
「キャンバスサイズを変更」
キャンバスを開いている状態でCLIP STUDIO PAINT画面上部から「編集」→「キャンバスサイズを変更」と選択しますとそのキャンバスの「幅」「高さ」「単位」を変更できます。
「画像解像度を変更」
キャンバスを開いている状態でCLIP STUDIO PAINT画面上部から「編集」→「画像解像度を変更」と選択しますとそのキャンバスの「幅」「高さ」「解像度」「単位」を変更することができます。
「ピクセル数を固定」にチェックを入れない状態で解像度を変更しますと「幅」「高さ」も変更されるので注意しましょう。
また、先述の通り、描画済みの絵・線は描画時(変更前)の解像度が適応されます。解像度を上げたからといって描画済みの絵・線がキレイになるわけではないので注意しましょう。
※「製本(仕上がり)サイズ」や「基本枠(内枠)」を表示している状態で解像度を変更するとそれらの表示が消えてしまいますのでそちらも注意しましょう。
「補間方法」とは
像解像度を変更するときに隣接するピクセル間の色を補間する方法のことです。「補間方法」の文字の右にあるボタンをクリックして出てくる選択肢の中から選択することができます。
よく分からない場合は初期設定の「高精度(色の平均)」でよいかと思います。
●ソフトな輪郭(バイリニア法)
輪郭(色の境界)を隣のピクセルの色と混ぜ、滑らかにする補間方法です。ただし、変形する内容によっては、輪郭がぼやける場合があるようです。
●ハードな輪郭(ニアレストネイバー法)
画像内のピクセルを複製して補間する方法です。隣のピクセルに影響されないため、輪郭(色の境界)がハッキリします。ただし、変形する内容によっては輪郭がギザギザになる場合があるようです。
●輪郭強調(バイキュービック法)
補間方法は「ソフトな輪郭(バイリニア法)」と同じですがこちらはさらに輪郭が強調されるように処理されます。ただし、変形する内容によっては、輪郭の周囲に白いノイズが発生する場合があるようです。
●高精度(色の平均)
変形後の1ピクセルごとに含まれる変形前のピクセルの色の平均を厳密に計算して補間する方法です。拡大はハッキリ、縮小は滑らかになります。また、細い線を縮小しても途切れないようになります。ただし、変形する内容によっては輪郭がぼやけたり、処理に時間がかかったりする場合があるようです。
こういった補間が入るということは「解像度」を後から変更するというのはやはり描いた絵にも影響が出ることだと思います。ですので、できれば新規作成時に必要な解像度をしっかり確認し、後々変更するということがないようにするのがベストだと思います。
「キャンバス基本設定を変更」
キャンバスを開いている状態でCLIP STUDIO PAINT画面上部から「編集」→「キャンバスサイズを変更」と選択することでそのキャンバスの「単位」「幅」「高さ」「解像度」「基本表現色」「用紙色」「タイムラプスの記録」を変更できます。
「漫画原稿設定」にチェックを入れますと「製本(仕上がり)サイズ」「基本枠(内枠)」も設定することができます。
参考記事
クリスタ新規作成「製本(仕上がり)サイズ」の設定内容を説明します!
「ページ基本設定を変更」(EXのみ)
CLIP STUDIO PAINT画面上部から「ページ管理」→「ページ基本設定を変更」と選択することでも同じ内容の変更ができます。
「ページ管理ウィンドウ」(クリスタEXのみ)
クリスタにてWebtoonを複数ページ作品として新規作成した時に表示される画面を「ページ管理ウィンドウ」といいます。
ページ管理ウィンドウを開きたい時はフォルダー内の「.cmc」データをダブルクリックで開くか、複数ページ作品のページを開いている時にCLIP STUDIO PAINT画面上部から「ページ管理」→「ページ管理ウィンドウを開く」と選択しましょう。
このページ管理ウィンドウを開いている状態でCLIP STUDIO PAINT画面上部の「ページ管理」のメニュー項目から「ページの追加」「ページの削除」などの編集ができます。
ここでWebtoonの複数ページ作品全体のページ数などを変更できます。
「ページの追加」を選択しますと選択中のページの後ろに新しいぺージを追加します。
「ページの削除」を選択しますと選択中のページが削除されます。
参考記事
「作品基本設定を変更」(EXのみ)
ページ管理ウィンドウを開いている状態でCLIP STUDIO PAINT画面上部から「ページ管理」→「作品基本設定を変更」と選択することで複数ページ全体の設定を変更できます。
変更可能内容は「幅」「高さ」「解像度」「基本表現色」「用紙色」「複数ページ数」「タイムラプスの記録」です。
「複数ページ数」では現在のページ数から増やす場合に設定する項目です。
その為、現在のページ数より多い数値しか入力できません。
また、ページは最終ぺージの後ろに追加されます。
「作品の用途」も変更可能!
クリスタ「作品基本設定を変更」のウィンドウでは上部のアイコンで「作品の用途」を変更することもできます。
選択肢は「Webtoon」と「すべてのコミック設定を表示」の2つです。
(Webtoonを制作する上では「作品の用途」を変更する必要ないと思いますが)
クリスタで漫画制作!新規作成「コミック」の設定項目の意味を説明します!
「キャンバスの高さを変更」(EXのみ)
Ver.2.0で追加されたクリスタEXでのみ利用できる機能です。
CLIP STUDIO PAINT画面丈夫から「編集」→「キャンバスの高さを変更」と選択することで「領域を挿入」か「領域を削除」を選択できます。
絵を描画後でもキャンバスの中間地点の「高さ(縦のサイズ)」の余白を調整できます。
参考記事
クリスタEXでキャンバスの余白(高さ)を挿入・削除する方法!!
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)に追加されたWebtoon制作機能
クリスタにWebtoon制作機能が追加され、新規作成の「作品の用途」に「Webtoon」が追加されただけでなく、制作面においても新たに機能が追加されました。
「Webtoon用表示枠」で映る範囲をクリスタ上で確認!
Webtoonはスマートフォン向けの漫画形式です。
縦長のキャンバスの中でスマートフォンの画面に映るのは一部分になります。
その為、制作時には映る範囲を把握しながらコマや絵の配置を決めなければなりません。
そこで役に立つのがこの「Webtoon用表示枠」です
クリスタで「Webtoon用表示枠」を利用すればスマートフォンで読む時のおおよその映る範囲を確認することができます。
CLIP STUDIO PAINT画面上部から「表示」→「Webtoon用表示枠」と選択することでスマートフォンの画面に映ると予測できる範囲を制作画面中央に表示してくれるようになります。
↓
↑明るく表示されている部分がスマートフォンでのおおよその映る範囲になります。
ちなみにこちらは表示しているだけですので暗く表示されている部分でも描画はできます。
また、「Webtoon用表示枠」は制作画面の中央に固定されています。
キャンバスを「手のひらツール」で移動させればその移動したキャンバス部分の表示枠を確認できるという形になります。
キャンバスを拡大・縮小表示すればWebtoon用表示枠も合わせて拡大・縮小されます。
しかし、画面中央に固定されているのは変わりません。
「Webtoon用表示枠の設定」で比率を変更できる!
クリスタ「Webtoon用表示枠」の縦横の比率は設定で変更することができます。
CLIP STUDIO PAINT画面上部から「表示」→「Webtoon用表示枠の設定」と選択することで設定ウィンドウを表示させることができます。
↓
ここでWebtoon用表示枠の縦横比率を変更できます。
また、クリスタVer.1.12.0より、Webtoon用表示枠の設定項目に「Webtoon表示範囲外を塗りつぶす」という項目が追加されました。
こちらにチェックを入れることでWebtoon用表示枠の外側部分を全く映らないように表示させることもできるようになりました。
クリスタのWebtoon用表示枠はあくまで目安!
Webtoon用表示枠の説明で「おおよその映る範囲」と述べました。
というのも、スマートフォンの画面の比率は機種によってバラバラなのです…!
「16:9」という数値はよく見かけますが、他にも「19:9」や「21:9」、「18.5:9」、「13:6」、「7:3」などなど様々です。
ですのでどの比率でWebtoon用表示枠を設定するにしろ、あくまで目安という意識で制作しましょう。
CLIP STUDIO PAINT PRO
CLIP STUDIO PAINT EX
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)のWebtoon書き出し方法
クリスタでの書き出しの必要性
クリスタなどのデジタルペイントソフトで作品を制作する場合、制作データ(.clip)のままではWeb上に作品を公開することができません。
SNSや投稿サイトでも画像データで投稿する必要があります。
制作データ(.clip)からこの画像データ作る作業が「書き出し」となります。
つまり、デジタル作品を公開する為に書き出しは必要な作業となります。
クリスタの「Webtoon書き出し」で書き出しをする方法!
クリスタでのWebtoon作品は新たに追加された「Webtoon書き出し」という機能で書き出しをすることができます。
◆Ver.3以降の場合
CLIP STUDIO PAINT画面上部から「ファイル」→「その他の書き出し」→「Webtoon書き出し」と選択します。
◆Ver.2以前の場合
CLIP STUDIO PAINT画面上部から「ファイル」→「Webtoon書き出し」と選択します。
クリスタメニューで「Webtoon書き出し」を選択しますと以下のような書き出しウィンドウが表示され、ここでWebtoonのように縦長の作品に対応した書き出し設定を行うことができます。
また、この「Webtoon書き出し」はクリスタ新規作成ウィンドウで「Webtoon」を選択して作成したキャンバスでなくても行うことができます。
書き出しの設定内容がWebtoon向きになっているというだけですので。
クリスタWebtoon書き出しの設定内容
書き出し先のフォルダー(Windows / mac OS版のみ)
右端の「ファイルアイコン」を選択しますと保存先を選択するウィンドウが開きます。
保存先のフォルダを選択して「OK」と選択しますと「書き出し先のフォルダー」の欄に選択したフォルダーが表示されます。
書き出しした画像データはここで選択したフォルダに保存されます。
ファイル形式
「JPEG」と「PNG」の2つから選択できます。
参考記事
クリスタの動作環境「入力・出力対応フォーマット」の意味解説します!
名前
書き出しするデータの名前を入力できます。
こちらは後からでも自由に変更できます。
また、複数ページ作品の場合、ここで入力した名前の後ろに「001」「002」というページ番号が付きます。
ICCプロファイルの埋め込み(Ver.1.12.7~)
こちらはクリスタVer.1.12.7から追加された項目になります。
同じ画像データでも、そのデータを開く機器やソフトによって色味が少し変わることがあるのですが、ここにチェックを入れるとどの機器やソフトで開いた時でもできるだけ同じ色味で表現してくれるようにしてくれます。
その分データ容量も少しだけ大きくなりますが、特に気にしないのであればチェックを入れておいて損はないかと思います。
埋め込まれるプロファイルの内容はクリスタ環境設定の「カラー変換」項目で設定した内容になります。
出力サイズ
書き出しする画像データのサイズを「元データからの拡縮率」と「出力幅指定」の2つから選択して入力・設定する形になります
基本的には大きめのキャンバスで作成し、縮小したサイズで書き出しするとキレイに仕上げることができます。
「元データからの拡縮率」
Webtoon新規作成ウィンドウで設定した「幅」「高さ」のキャンバスサイズからの比率を入力・設定します。(同じサイズで書き出ししたい場合は「100%」、半分の大きさで書き出ししたい場合は「50%」など)
数値を入力するとそれに合わせて下の「出力幅指定」の数値も自動で変更されますので、そこで入力した比率に対する画像データの幅のサイズを確認することもできます。
「出力幅指定」
書き出ししたい画像データの「幅(横のサイズ)」を直接入力・指定します。
投稿サイトなどの規定サイズを入力することもできますね。
数値を入力すると上の「元データからの拡縮率」の数値も自動で変更されますので、そこで拡縮率を確認することもできます。
ページ出力設定(クリスタEXのみ)
「すべてのページ」と「ページ指定」のどちらかを選択することで書き出しするページを指定することができます。
※クリスタEXでも複数ページ作品の書き出しでない場合は「すべてのページ」しか選択できません。
「すべてのページ」
その名の通り、複数ページ作品の全てのページを同じ設定で書き出しすることができます。
複数ページ作品でなく、1ページだけ書き出しする場合もこちらを選択する形になります。
「ページ指定」
「開始ページ」と「終了ページ」を入力することで複数ページ作品において書き出しするページの範囲を指定することができます。
この仕様から、「1ページ目と3ページ目だけ」など、ページを飛ばしての指定はできません。
※ここでの「開始ページ」「終了ページ」は「書き出しするページ範囲の中の開始ページ、終了ページ」のことです。作品自体の開始・終了ページではありません。
ファイル出力設定
Webtoon作品の各ページに対してどのように書き出しするかを選択します。
ただし、1ページだけの作品・クリスタPROの場合では選択できない項目もあります。
また、ここの設定によって「書き出しされる画像の枚数(ファイル数)」と「書き出しする画像データの縦の長さの合計(高さの合計)」が下部に表示されます。
※「高さの合計」は「出力サイズ」の設定によって変化します。
ページごとに出力(クリスタEXのみ)
複数ページ作品の場合は各ページごとに画像データを書き出ししてくれます。
例えば、Webtoon作品を4ページで制作した場合、各ページごとに4枚の画像データを書き出ししてくれます。
各ページの「高さ」がバラバラな場合でもそのまま書き出しされます。
1ページのみの場合にこちらを選択しますとそのまま1枚の画像データを書き出ししてくれます。
「縦に連結して出力」(クリスタEXのみ)
複数ページ作品の場合に選択できます。
全ページを繋げて1枚の画像データとして書き出ししてくれます。
ただし、かなり縦長で容量も大きいデータになります。
Webtoon新規作成ウィンドウで「ページ分割数」を選択して1枚のキャンバスを分割した場合はここで繋げるという方法もありかもしれませんね。
「縦に分割して出力」
書き出しする画像データ1枚分の「高さ」を直接数値で入力して指定することができます。
複数ページ作品の場合は全てのページを1つに繋げた全体のキャンバスの「高さ」から入力した数値のサイズごとに分割します。
例えば1ページ1000pxで4ページある作品の場合、「縦に分割して出力」に「200px」と入力すると
「1000px」×「4ページ」=「4000px」(作品全体の「高さ」)
「4000px」÷「200px」=20
となり、20枚の画像データが書き出しされます。
ここで「2000px」と入力すると2枚の画像データで書き出しされることになりますね。
つまり、ここでの数値が大きいほど書き出しする画像の枚数は少なくなり、1枚の画像データの容量は大きくなります。
ちなみに入力した数値で余りが出る場合は最後の1枚だけその余った分の「高さ」で書き出しされます。
例えば1ページ1000pxで4ページある作品の場合、「縦に分割して出力」に「300px」と入力すると
300pxのデータが13枚と100pxのデータが1枚書き出しされます。
また、この「縦に分割して出力」の項目では作品の「高さの合計」より大きい数値を入力して書き出しすることはできません。
Webtoon書き出し設定が完了したら「OK」を選択!
Webtoonの書き出し設定を入力しましたら右上の「OK」を選択しましょう。
これで書き出しが実行されます。
書き出し完了の表示は特に出ません。
書き出しが無事完了していれば指定したフォルダに画像データが作成・保存されています。
クリスタの通常書き出しも可能
クリスタに新しく追加されたWebtoon制作機能ですが、書き出しは今までの書き出し方法(画像を統合して書き出し・一括書き出し)で行うこともできます。
クリスタで書き出し!作品を画像ファイルで保存する方法と補足説明!!
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)でWebtoon作品を制作する上での注意点
キャンバスサイズとデータ容量に注意…!
Webtoon作品制作の特徴はそのキャンバスの長さです。
搭降サイトによっては1枚の画像の縦の長さ制限が「20000 px」まであるところもあります。
しかし、その制限に従ってキャンバスを作成しますとデータ容量がかなり大きなものになってしまい、1枚の画像の容量制限を越えてしまうことがあります。
そういった場合には1枚5000~10000 pxにして分割するなど、サイズを調整しましょう。
Webtoon作品はCLIP STUDIO PAINT(クリスタ)PROでも充分制作可能!
Webtoon作品を投稿できるサイトではほとんどが画像を1枚ずつアップロードしていきます。
その為、クリスタPROで1枚(ページ)ずつ制作・書き出しすることでも充分対応できるのです。
クリスタEXのページ管理機能はあくまで制作サポート機能というわけですね。
ペイントツールのスタンダード【CLIP STUDIO PAINT PRO】
CLIP STUDIO SHAREを利用する場合はクリスタEXで複数ページ作品を制作すれば1回の作業で全ページを一気にアップロードすることができます。
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CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)でWebtoonを制作してみよう!
クリスタに新しく追加されたWebtoon制作機能の紹介は以上になります。
今までは作品の用途「イラスト」で縦長のキャンバスを作成してましたが、より設定しやすく、かつクリスタEXでは複数ページでも制作できるようになりました。
これから縦読み漫画を描きたい方、今まで描いていた方もクリスタの新機能を試してみてはいかがでしょうか◎
それではここまで閲覧ありがとうございました!
お疲れ様でした!!
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