皆さん、本日も閲覧ありがとうございます。
山本電卓と申します。
2020年12月10日にVer.1.10.5へアップデートしたことにより、イラスト・漫画制作ソフトCLIP STUDIO PAINT(クリップスタジオペイント)のEXグレードにおきましてPDFフォーマットのデータを出力(書き出し)が標準機能でできるようになりました!
今までクリスタではプラグインを購入しないとできなかったPDFの出力ですが、最新版ではその必要がなくなったということになります。

※1G(GOLD)=1円です。
しかし、クリスタの書き出しメニューにはPDFの選択肢が見当たりません。

ではクリスタでのPDF出力はどこで行うのか。
今回はそちらを紹介させていただきます!
よろしくお願いいたします
( `・∀・´)ノ!
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目次
PDFとは

PDFとはデータ形式の1つです。拡張子は(.pdf)。
情報の配布・交換などを電子的に行うためのデータ形式です。イメージとしては電子的な紙です。
データを制作した端末とそのデータを見る端末が異なる場合、データ内のデザインが変わってしまうことがあるのですが、こちらの形式は見る側がどんな端末を使っていても情報をそのまま共有することができます。
ですのでマニュアル(説明書)などによく使用されています。
このPDFデータは「adobe acrobat reader dc」というフリーソフトで開くのが一般的ですが、こういったソフトがない場合はブラウザで開く形になります。
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)EXでのPDF書き出し方法!
PDF書き出しのメニューはクリスタの「複数ページ書き出し」の中にある!
クリスタEXでのPDF書き出しのためのメニューはCLIP STUDIO PAINT画面上部から「ファイル」→「複数ページ書き出し」と選択した先に「.pdf(PDFフォーマット)」という項目があります。

ここを選択することでPDF書き出しの為のウィンドウを開くことができます。
「複数ページ書き出し」という項目の中にありますが、1枚の画像でもPDFデータとしての書き出しは可能です。
項目の場所としてはちょっと分かりにくい場所にありますね…
PDF書き出しの為の設定をしよう!
クリスタEXで「.pdf(PDFフォーマット)」の項目を選択しましたら、「一括書き出し設定ウィンドウ」が開きます。

ここの「ファイル形式」に最初から「.pdf(PDFフォーマット)」と表示されている状態になっています。

ここで「書き出し先のフォルダー(保存先)」や「ページ範囲(書き出す範囲)」など、各設定項目を入力していきます。
ただしPDF書き出しの場合、「画像を統合して書き出す」「テキストをファイルに書き出す」の項目は設定できないようになっています。

また、「ページ範囲」の項目はクリスタEXの機能で複数ページ作品を書き出す時に設定できます。
1枚の画像をPDF書き出しする場合は「すべて」が選択された状態になっています。
設定入力が終わりましたら右上の「OK」を選択しましょう。
次に通常の書き出し設定ウィンドウが表示されます。

ここでさらに細かい設定を行っていきます。
「一括書き出し設定」の詳細に関しては以下の記事の『クリスタEX:複数ページの書き出し』の項目を、「通常の書き出し設定」の詳細に関しては以下の記事の『クリスタ:書き出しの設定入力をしよう!』の項目を参考にしていただければと思います。



ここで紹介したPDFの「一括書き出しウィンドウ」はCLIP STUDIO PAINT画面上部から「ファイル」→「複数ページ書き出し」→「一括書き出し」と選択して開くウィンドウと同じです。

その為、「複数ページ書き出し」→「一括書き出し」と選択して開く設定ウィンドウの「ファイル形式」の項目で「.pdf(PDFフォーマット)」を選択しても同じ書き出しを行うことができます。

逆に「複数ページ書き出し」→「.pdf(PDFフォーマット)」と選択した場合でも設定ウィンドウの「ファイル形式」の項目で別のフォーマットを選択すればPDF以外のデータ形式で書き出しすることができます。
最後にPDFフォーマット書き出しを設定しよう!
クリスタでは通常の書き出し設定を入力し、「OK」を選択しますと最後に「PDFフォーマット書き出しウィンドウ」が開きます。

ここでの入力内容の内、「タイトル」「サブタイトル」「作者名」「キーワード」は書き出しするPDFデータに直接表示されるわけではありません。
インターネット検索でたまにPDFデータのページが表示されることがありますね。
こういった検索結果に表示されるためのワードなどを入力できるのがこの設定項目になります。
個人的に使用するのであれば空欄でも問題ありません。
「ページレイアウト」
「adobe acrobat reader dc」などのPDFを閲覧できるソフトでのページの初期表示を選ぶことができます。

こちらで選択するのは「初期表示」なだけです。
ここでの設定に関係なく、PDF閲覧ソフト(ビューア)の表示設定で自由に切り替えることができます。

●単一ページ
クリスタEXの機能で制作した複数ページ作品をPDF書き出しした場合でも、1ページずつ切り替わって表示されるようになります。

↓

●連続ページ
クリスタEXの機能で作成した複数ページ作品をPDF書き出しした場合、各ページをスクロールして連続で見ることができるようになります。

●見開きページ
クリスタEXの機能で制作した複数ページ作品をPDF書き出しする場合、隣り合うページ全てを見開きで表示してくれるようになります。
※最初や最後のページで隣り合うページがない場合は1ページ表示になります。
また、こちらは「単一ページ」同様に各見開きページずつ切り替わって表示される形になります。

↓

こちらはクリスタEXの機能を使って見開きで制作したページを表示するための設定ではありません。
PDFデータを開く画面で各単ページを表示上見開きにするものです。
その為、単ページも全て見開き表示になります。
●連続見開きページ
クリスタEXの機能で制作した複数ページ作品をPDF書き出しした場合、各単ページを見開きで表示し、且つページをスクロールで連続で見ることができるようになります。

●見開きページに関して
クリスタEXの機能で見開きページを制作した作品をPDF書き出しした場合、その見開きページは1枚の画像として扱われます。
その為、作品の一部に見開きページがある状態で「単一ページ」表示にしますと見開きで制作したページだけ2ページ分くっついて表示されます。
※↓見開き表示の時と違い、真ん中にページ区切りの線がない。

ちなみに見開きページがある状態で閲覧ソフト(ビューア)の表示方法を「見開き」に切り替えますと以下のように見開きともう1ページで3ページ分の見開き表示になってしまいます。

また、「一括書き出し」の設定ウィンドウの下部で「見開きページを分けて書き出す」にチェックを入れていると「クリスタEXの機能で制作した見開きページ」も単ページとして書き出しされるようになりますので目的に合わせて設定しましょう。

●PDFデータをブラウザで見る場合
「adobe acrobat reader dc」といったPDFを開くソフトでは「ページレイアウト」で設定した通りの見え方になるのですが、ブラウザでPDFデータを開く場合は全て「連続ページ」の見え方になるようです。
手元のブラウザでも表示の切り替えメニューも見当たりませんでした。
※これは私のブラウザでの表示の話ですのでお使いの環境によっては表示切り替えができるかもしれません。
「圧縮」
PDFデータを書き出しする際に不要なピクセルデータを除去することでデータ容量を小さくすることができます。
そちらを設定する項目で、選択肢の中から選ぶ形になります。

ZIP
シンプルな画像や、モノクロ作品を圧縮することに適しています。
モノクロ漫画作品や色の少ないイラストなどを書き出す際に選択するといいでしょう。
JPEG(最高 / 高 / 中 / 低)
グレースケールやカラーの作品・画像を圧縮することに適しています。
「ZIP」よりも大幅にデータ容量を小さくすることができるのですが、その分画像の劣化も起きやすくなります。
「最高」~「低」までの4段階から選ぶことができ、「最高」に近いほど画像の品質は高くなりますがデータ容量は大きくなります。
最後に「OK」を選択してPDFデータを書き出ししよう!
クリスタの「PDFフォーマット書き出し」の各設定・入力が終わりましたら、右上の「OK」を選択しましょう。
するとPDF書き出しが実行されます。
バーが右端に行くまで待ちましょう。

以下のウィンドウが表示されれば書き出し完了です。
「OK」を選択してウィンドウを消しましょう。

指定したフォルダにPDFデータが作成・保存されているのが確認できるかと思いまう。

CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)とPDFに関する補足説明
PDF出力(書き出し)ができるのはCLIP STUDIO PAINT(クリスタ)EXのみ!
タイトル・見出しにも描いているのすが改めて説明させていただきます。
CLIP STUDIO PAINTの製品版には全ての機能が使用できる最上位グレードの「EX」と、お値段がEXより安い代わりに一部の機能に制限がある下位グレードの「PRO」の2種類があります。
今回紹介するPDF出力機能はクリスタEXのみで使用できる機能となります。



クリスタEXでPDFデータを入力(読み込み)するにはプラグインが必要
クリスタEXにおいて、PDFデータの書き出しは標準機能で出来るのですが入力(読み込み)は標準機能ではできません。
ただし、クリスタEXのパソコン版に限り「PDF入出力プラグイン」を購入しますとPDFデータをCLIP STUDIO PAINTで読み込むことができるようになります。

※1G(GOLD)=1円です
タブレット・スマートフォン版、Chromebook版ではクリスタEXでもPDFデータは書き出ししか出来ません。



CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)でPDFデータを作成しよう!
PDFデータは個人でイラストや漫画を制作している方にはあまり利用しないデータ形式ですが、お仕事の現場などではよく利用されるものです。
イラストなどをお仕事にする場合にはこのPDFデータが必要になってくるかもしれませんね。
CLIP STUDIO PAINT上でのPDF書き出しのメニュー項目が分かりにくい場所にあったので今回書かせていただきました。
PDFデータが必要な方の手助けになればなと思います。
今すぐに必要でない方もPDF書き出しのメニュー項目の場所を知っておいて損はないでしょう。
それではここまで閲覧ありがとうございました!
お疲れ様でした!!
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