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皆さん、本日も閲覧ありがとうございます。
山本電卓と申します。
イラスト・漫画制作ソフトCLIP STUDIO PAINT（クリップスタジオペイント）のペンツールを始めとするブラシ系ツールでは様々な設定ができます。
今回はその中でも「ブラシ先端」の設定を紹介させていただきます。
この設定によって真っ直ぐな線だけでなく、複雑な形状や向きでの描画ができるようになりますよ。
それではよろしくお願いいたします
( ｀・∀・´)ﾉ！
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CLIP STUDIO PAINT（クリスタ）「ブラシ先端」設定の基本情報
クリスタの「ブラシ先端」設定とは
クリスタのブラシはキャンバス上に「ブラシ先端」の形状を連続で表示させることで線など繋がりをもった描画を行っています。
クリスタの「ブラシ先端」設定はこのブラシ先端形状の形や向きなどに関する設定になります。
クリスタの「ブラシ先端」設定を行える場所
ペンツールや筆ツールなどクリスタのブラシ系ツールを選択している状態でツールプロパティ右下のスパナマークを選択して開くサブツール詳細ウィンドウにて、「ブラシ先端」カテゴリーを選択することで設定ができます。
※CLIP STUDIO PAINT上部から「ウィンドウ」→「サブツール詳細」と選択することでもサブツール詳細ウィンドウを開くことができます。
困った時は：クリスタのウィンドウ・アイコン・項目がない時の見つけ方！！
また、サブツール詳細ウィンドウ上部の「ストロークプレビュー」にて設定によってどのような描画になるかを確認することもできます。
【補足】設定時に知っておくと便利なこと
参考記事
●ツールの複製
クリスタでは
サブツールパレット下部の「コピーアイコン」をタッチする、
もしくはサブツールパレット左上のメニューアイコン「≡」→「サブツールの複製」と選択することでサブツールパレットで選択中のツールを複製することができます。
↓
これで複製した方のツールを設定することで、元々のツールを残したまま設定変更ができるようになります。
●ツールのロック機能
クリスタのツールは
ツールプロパティ上部右端にある「開いている錠のアイコン」をタッチする、
もしくはサブツール（ツールプロパティ）パレット左上のメニューアイコン「≡」→「ロック」と選択することでそのツールをロック状態にすることができます。
※同じ方法でロックの解除も可能です。
ロックしたツールは設定変更したりツールを使用したりすることは可能ですが、別のツールに切り替えますと設定内容がロックした時の設定にリセットされます。
同じツールで設定変更して使用した後に元の設定に戻したい時などに利用できます。
●初期設定に戻す機能
クリスタのツールは
ツールプロパティパレット下部の「初期設定に戻すアイコン」をタッチする、
もしくはツールプロパティパレット左上のメニューアイコン「≡」→「初期設定に戻す」と選択し、次に表示されるウィンドウにて「OK」と選択することで設定を初期設定に戻すことができます。
↓
また、サブツールもしくはツールプロパティパレット左上のメニューアイコン「≡」→「初期設定に登録」と選択し、次に表示されるウィンドウで「OK」と選択することで現在の設定を初期設定として登録することもできます。
CLIP STUDIO PAINT（クリスタ）ブラシの「ブラシ先端」設定内容
クリスタブラシ先端設定「先端形状」
クリスタの描画作業として連続で表示させるブラシ先端の形状を設定できます。
「円形」「素材」の2つから選択する形になります。
「円形」
ペンツールのようなキレイな線を描画できるようになります。
クリスタの基本的なペンツールはこの「円形」が設定されています。
実は真っ直ぐな線が描けるペンツールはこの円形のブラシ先端形状を連続で繋げることで表現しているのです。
「素材」
「先端形状」にて「素材」を選択しますと任意の画像素材をブラシ先端形状として設定することができます。
クリスタの筆ツールや鉛筆ツール、デコレーションツールといった特徴的な描画ができるツールにはこの「素材」に予め用意されている画像素材が設定されています。
「先端形状（素材）」に画像素材を追加する手順
「素材」に画像素材を追加するには「ここをクリックして先端形状を追加してください」と表記のある箇所をタッチするか、右下のブラシ先端形状追加アイコンをタッチしましょう。
するとブラシ先端形状として追加できる画像素材の一覧が開きますのでここで追加させたい画像素材を選択して「OK」を押します。
※左側の検索バーやタグで素材表示を絞り込むこともできます。
すると「先端形状」に選択した画像素材が追加されます。
これでこのブラシ先端形状での描画が可能になります。
画像素材によっては描画色が反映されるものと反映されず画像素材そのままの色で描画されるものがあります。
これはその画像を素材登録した時の内容が影響しています。
先端形状の間隔は「ストローク」設定で調整できます。
さらに「先端形状」には複数の画像素材を追加することが可能です。
右下のブラシ先端形状追加アイコンをタッチして同じように画像素材を選択することで追加していくことができます。
画像素材を1番後ろに追加したい場合は空欄部分を1度タッチしてからブラシ先端形状追加アイコンをタッチしましょう。
すでに追加されている画像素材を選択している状態で画像素材を追加しますと選択している画像素材の1つ前に新しく追加されます。
複数追加された「先端形状」はドラッグで並び替えも可能です。
また、追加した画像素材を削除したい場合は、画像素材を選択状態にしてごみ箱アイコンをタッチし、表示されるウィンドウにて「削除」を選択しましょう。
※［Shift］や［Ctrl（Command）］キーで複数選択も可能です。
追加した画像素材を別の画像素材に入れ替えたい場合は、右側に表示されている「▼」を選択することで開く素材一覧のウィンドウから別の画像素材を選択しましょう。
画像素材を追加している状態でも「円形」に戻せる
上記の方法でクリスタのブラシ系ツールの「先端形状」に画像素材を追加したとしても、上部のタブで「円形」を選択すれば追加した画像素材は残ったままで円形の先端形状として使用することもできます。
ただし、画像素材を先端形状として使用するために他の設定を変更している場合はその設定も「円形」に合わせて戻す必要がありますので注意しましょう。
自作の画像素材も設定できる
クリスタでは自分で制作した絵を画像素材として登録することができます。
詳しくは後述の『クリスタでオリジナルブラシを作成』の項目を参考にしていただければと思います。
クリスタブラシ先端設定「硬さ」
「先端形状」が「円形」の時に設定できます。
ブラシ先端の硬さを設定します。
数値が高いほど濃くてくっきりした描画になり、数値が低いほど薄くぼやけた描画になります。
線画を行うペンツールなどは数値を高めに、色塗りを行う筆ツールなどは数値を低めに設定するのが一般的ですね。
クリスタブラシ先端設定「厚さ」
「先端形状」の厚さを変更することができます。
ただし、「水平」「垂直」のどちらか1つの方向だけを選択して変更する形になります。
単位は「％」で100（％）が通常表示になります。
クリスタのブラシ先端設定「厚さ」には影響元設定ができる
クリスタのブラシ先端設定「厚さ」の右端にあるアイコンをタッチしますと「厚さ影響元設定」というウィンドウを開くことがきます。
こちらでは、「筆圧」「傾き」「速度」「ランダム」の4つの影響によって「厚さ」を変動させる設定を行うことができます。
例えば〝筆圧が高いほど「厚さ」の数値が大きく（厚く）なる〟〝ペンを垂直に立たせるほど「厚さ」の数値が小さく（細く）なる〟といった設定もできるようになるというわけですね。
※「筆圧」「傾き」に関しては検知機能付きのタブレットやスタイラスペンが必要です。
影響元設定に関しては以下の記事で紹介しています。対象は「ブラシサイズ」になっていますが、設定内容としては同じですので「ブラシサイズ」の部分を「厚さ」と置き換えて参考にしていただければと思います。
ただしこちらは少々ややこしい設定ではありますので無理に設定する必要はないかなとも思います。
クリスタブラシ先端設定「向き」
「先端形状」の向き（角度）を「0度」～「360度」で設定できます。
「0」が「先端形状」で表示されている向きと同じ（通常）状態で、そこから数値が増えるごとに右回りでブラシ先端形状が回転していきます。
こちらは「－（マイナス）」入力はできませんので例えば左に90度回転させたい場合は「270（度）」と入力しましょう。
クリスタのブラシ先端設定「向き」には影響元設定ができる
サブツール詳細ウィンドウ「ストローク」カテゴリーの「リボン」のチェックを外している時に設定できます。
クリスタのブラシ先端設定「向き」の右端にあるアイコンをタッチしますと「向き影響元設定」というウィンドウを開くことがきます。
こちらでは、「なし」「ペンの向き」「ペン軸の回転」「線の方向」の4つの影響によって「向き」の数値を基準に変動させる設定を行うことができ、さらに「ランダム」にチェックを入れますと「向き」の変動をランダムにすることもできます。
※「ペンの向き」「ペン軸の回転」はそれぞれを検知するタブレットやスタイラスペンが必要になります。
※「なし」「ペンの向き」「ペン軸の回転」「線の方向」はどれか1つしか選択できません。
「ランダム」は重複して設定することができます。
●「なし」
「向き」で設定した角度でそのまま描画されます。
この時、描画方向がどこでも同じ向きになります。
●「ペンの向き」
ペンの傾けた方向が基準（水平）となってブラシ先端形状が描画されます。
●「ペン軸の回転」
ペンを回転（ひねり）によってブラシ先端形状の向き（角度）が変化します。
●「線の方向」
描画する方向が基準（水平）となってブラシ先端形状が描画されます。
●「ランダム」
ブラシ先端形状の向きがランダムに変化するようになります。
「影響度」ではランダム変化の最大値を設定します。
クリスタの公式ページには（何故か）明確な表記はされていないのですが、手元のクリスタで試したところ、恐らく
「向き」+「影響度（％）」×「±180度」
が向き変化の最大値になり、その間でランダムに変化するものと思われます。
つまり、「向き：0」・「影響度：50」に設定しますと左右に最大90度変化するランダム表示になるということです。
クリスタブラシ先端設定「左右反転」「上下反転」
「先端形状」にて「素材」を選択し、画像素材を追加している状態の時に設定できます。
「先端形状」の表示を左右方向・上下方向に対して描画時に反転することができるようになります。
「左右反転」「上下反転」それぞれで「なし」「反転」「ランダム」「折り返し時に反転」の4つから選択することができます。
●「なし」
反転せずにブラシ先端形状をそのまま描画します。
●「反転」
ブラシ先端形状を反転して描画します。
●「ランダム」
ブラシ先端形状の「なし」「反転」がランダムで描画されます。
●「折り返し時に反転」
ブラシ先端形状が一巡して折り返しされるタイミングで反転されます。
クリスタブラシ先端設定「ブラシ濃度」
「先端形状」の濃度を設定します。
同じ色の濃さを設定する「硬さ」では数値を低くするとフチもぼやけますが、「ブラシ濃度」では数値を低くしてもフチはくっきりしたまま色を薄くすることができます。
「ブラシ濃度」を下げますとブラシ先端形状同士が重なる箇所が濃くなります。
それを防ぎたい場合は「ストローク」カテゴリーの「ブラシ先端同士を比較暗で合成」のチェックを入れましょう。
クリスタのブラシ先端設定「ブラシ濃度」には影響元設定ができる
クリスタのブラシ先端設定「ブラシ濃度」の右端にあるアイコンをタッチしますと「ブラシ濃度影響元設定」というウィンドウを開くことがきます。
こちらでは、「筆圧」「傾き」「速度」「ランダム」の4つの影響によって「ブラシ濃度」を変動させる設定を行うことができます。
例えば〝筆圧が高いほど「ブラシ濃度」の数値が大きく（濃く）なる〟〝描画速度が速いほど「ブラシ濃度」の数値が小さく（薄く）なる〟といった設定もできるようになるというわけですね。
※「筆圧」「傾き」に関しては検知機能付きのタブレットやスタイラスペンが必要です。
影響元設定に関しては以下の記事で紹介しています。対象は「ブラシサイズ」になっていますが、設定内容としては同じですので「ブラシサイズ」の部分を「ブラシ濃度」と置き換えて参考にしていただければと思います。
ただしこちらは少々ややこしい設定ではありますので無理に設定する必要はないかなとも思います。
【補足】「不透明度」と「ブラシ濃度」の違い
クリスタにはサブツール詳細ウィンドウ「インク」カテゴリーにて「不透明度」の設定が可能で、こちらでも色の濃度を調整することができます。
「不透明度」は描画部分全体が変化し、「ブラシ濃度」はブラシ先端形状1つ1つの濃度が変化します。
クリスタブラシ先端設定「間隔によるブラシ濃度調整」
サブツール詳細ウィンドウ「ストローク」カテゴリーではブラシ先端形状の描画間隔を設定することができます。
このブラシ先端形状の間隔設定が変わりますと「ブラシ濃度」が同じでも描画する色の濃さが変化するのです。
（間隔が狭くなるほど濃くなる）
※「硬さ」の数値が高いほど変化が出やすいです。
そこで「間隔によるブラシ濃度調整」にチェックを入れますと間隔設定による色の濃さの変化がほとんど出なくなるようにできます。
↓
また、「間隔によるブラシ濃度調整」にチェックを入れた状態の方がチェックを外している時より薄い表示になります。
クリスタ公式の説明文にて
［オンにすると、間隔が狭くなった場合に、ブラシ濃度が下がるように設定されます］
と書かれているのは、
「ブラシ先端形状の間隔が狭くなるとそのままでは濃くなるのでブラシ濃度を下げてどの間隔でも同じ濃さになるように調整します」
という意味だったのです。（分かりにくい…！）
CLIP STUDIO PAINT PRO
CLIP STUDIO PAINT EX
CLIP STUDIO PAINT（クリスタ）ブラシの「ブラシ先端」設定による表現例
クリスタでオリジナルブラシを作成
クリスタに標準搭載されているブラシは多くが「先端形状」に特有の画像素材を設定されており、それによって様々な表現が可能になっております。
つまり、この「先端形状」にオリジナルの画像を追加すれば自身でブラシをカスタマイズできるということにもなるというわけです。
クリスタでは自分で制作した絵を画像素材として登録することができます。
クリスタで素材登録時の設定項目の意味を紹介します！！-素材のプロパティ-
素材登録時に設定する素材のプロパティウィンドウにて「ブラシ先端形状として使用」にチェックを入れておくことで、クリスタ「ブラシ先端」設定の「先端形状」に追加させることができるようになります。
これで任意の絵を描画し続けるブラシを作成したり
特有のブラシ先端形状を作成することでオリジナルのブラシを作成することもできます。
関連記事
画像素材を登録する際は目的にあった「表現色」で作成するなど気を付けるべきこともあるので注意しましょう。
クリスタでの点線表現をさらに調整
クリスタのブラシ系ツールなどで「ストローク」設定を利用すれば点線を描画することができるようになり、それによって漫画の感情表現もできるようになります。
ここからさらに「ブラシ先端」設定にて「向き影響元設定」を「線の方向」にし、「厚さ（垂直）」の数値を下げれば楕円の点線を表現させることもできます。
さらにさらに、レイヤープロパティの「境界効果」を利用すればフチのある点線表現も可能です。
クリスタでリボン表現×間隔調整
クリスタの「ストローク」設定にて「リボン」にチェックを入れますと、ブラシ先端形状（素材）を描画方向に向けることができるようになります。
しかし、このリボン表現ではブラシ先端形状の間隔が設定できなくなってしまいます。
そこで「ブラシ先端」設定の「向き」を「270」に、「向き影響元設定」を「線の方向」にすることでリボンと同じような描画ができるようになります。
そうしますと「リボン」にチェックを入れなくてもよくなりますので「間隔」の設定もできるようになります。
クリスタのデコレーションツールの調整
クリスタにはキャンバス上をなぞるだけで様々な柄や絵を描画できる「デコレーションツール」があります。
デコレーションツールのブラシ先端設定では、こういった絵や柄の形（厚さ）や向き、濃度を調整できますので場面・状況に合わせた描画ができるようになります。
【補足】クリスタの特定レイヤーで後から設定変更が可能
クリスタでは描画した線をデータ化することで後から自由に編集することができるベクターレイヤーがあります。
このベクターレイヤーに描画した線をオブジェクトツールで選択し、ツールプロパティやサブツール詳細ウィンドウの設定を変更することで選択した線の内容を変更することができます。
そのため、「ブラシ先端」設定も描画後から変更することができるようになります。
また、クリスタには流線を表示できる流線レイヤー、集中線を表示できる集中線レイヤー、フキダシを表示できるフキダシレイヤー、コマ枠を表示できるコマ枠フォルダーといった線を表示・表現できるレイヤーがあるのですが、
これらのレイヤー・フォルダーも「ブラシ先端」設定があるためオブジェクトツールで選択して設定を変更させることができます。
※「ストローク」設定と組み合わせて調整しましょう。
CLIP STUDIO PAINT（クリスタ）「ブラシ先端」設定でブラシ描画を調整してみよう！
クリスタのブラシ先端設定では描画そのものを左右するブラシ先端形状の設定・調整ができる項目になります。
クリスタの様々な表現ができるブラシもこのブラシ先端形状の設定によるものが多いです。
本格的なカスタマイズまでしなくても、ブラシ先端設定の内容を知っておくことで既存のブラシの調整もやりやすくなります◎
線画というよりかは色塗り用の筆ツールやデコレーションツールによる効果表現などで役に立つ設定ですので目的に合わせて設定してみてください◎
また、クリスタのブラシ設定は他のカテゴリーの設定と組み合わせることでさらに細かい設定が可能です！
それではここまで閲覧ありがとうございました！
お疲れ様でした！！
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