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皆さん、本日も閲覧ありがとうございます。
山本電卓と申します。
今回はB4サイズで制作したアナログ漫画をWEB公開の為などでパソコンに読み込みさせたいけれど、家庭用のスキャナー・プリンターではA4サイズまでしか対応しておらず困っている方の為にイラスト・漫画制作ソフトCLIP STUDIO PAINT(クリップスタジオペイント)を使った読み込み方法の1つを紹介させていただきます。
それではよろしくお願いいたします
( `・∀・´)ノ!
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CLIP STUDIO PAINT EXCLIP STUDIO PAINT(クリスタ)を使ってB4アナログ漫画を読み込む方法とは
※読み込み時には「解像度」や「表現色」の設定に注意しましょう。
B4アナログ原稿をコマ別でクリスタに読み込む!
今回紹介する方法とはB4アナログ漫画をコマ別に読み込み、クリスタ上でキャンバス(原稿用紙)・コマ枠を作成してそこに各コマを当てはめるといった方法です。
↓
1枚丸々読み込む方法より少し手間はかかりますが、家庭用のスキャナー・プリンターで行うことができ、仕上がりもキレイにすることができます。
見開きや大きいコマなど、A4サイズの読み込み面には入りきらない場合は申し訳ありませんがコンビニでA4に入る大きさに縮小コピーしたものを読み込み、クリスタ上で拡大して下さい。
解像度をしっかり設定して読み込んだ原稿であれば拡大してもほとんどぼやけません。
クリスタでB4アナログ漫画を部分的に読み込む方法の特徴
マウス操作のみでできる!
今回紹介する方法はクリスタを使用しますが、全てマウス操作で可能です。
ですのでペンタブレットや液晶タブレットがなくても大丈夫です◎
クリスタならではのコマ枠機能が使える!
クリスタは漫画制作に特化した機能を多く搭載しています。
その中にはコマ枠を簡単に作成する機能もあり、作成したコマ枠は枠線より外側に絵がはみ出すことを防いでもくれます。
※コマ枠からはみ出す絵を作成する方法もちゃんとありますよ◎
クリスタの漫画コマ枠作成&コマ割り方法!2ステップ+αで簡単!!
クリスタには手描き風のコマ枠作成方法もある!
デジタルのきっちりとした枠線がお気に召さない場合はコマ枠を手描き風に編集することもできますよ◎
修正が簡単!
もし読み込んだアナログ原稿に修正忘れがあった場合でも「ペンツール」「消しゴムツール」で簡単に修正することができます。
※修正をする場合は、後述の「ラスタライズ」を行う必要があります。
インクや修正液が乾くのを待つ必要も修正場所の凸凹を気にする必要もありません◎
トーン部分を消して貼り直す・グレーに変換することも可能!(クリスタEXのみ)
もし読み込んだアナログ原稿のトーン部分がうまく表示してくれなかった場合、クリスタ上位グレードのEXであればトーンを消去することや、トーン部分をグレーに変換することが可能です。
●トーンを消去
●トーンをグレー化
トーンを消した場合はクリスタの機能でトーンを貼り直すこともできます。
※トーン機能は「クリスタPRO」でも利用することができます。
CLIP STUDIO PAINT EX
アナログ漫画をクリスタに読み込む時の注意点…!
こちらはクリスタでの方法に限らず、アナログ漫画を読み込む場合全てに当てはまる内容になります。
「解像度」と「表現色(カラーモード)」に注意…!
アナログ原稿を読み込む際はスキャナー・プリンター側で「解像度」「表現色(モノクロ・グレー・カラー)」をしっかり設定しなければキレイに原稿を読み込めません。
解像度の数値は一般的にモノクロ漫画が600 dpi以上、グレースケールが350~600 dpi、カラー漫画が350 dpi以上とされています。
また、クリスタでキャンバス(原稿用紙)を作成する場合も読み込みした時の解像度・表現色に合わせて下さい。
設定を合わせないと読み込んだ原稿と作成したキャンバスのサイズが合わなくなる可能性があります。(拡大・縮小で調整できますが)
クリスタ上で「ごみ取り作業」が必要…!
アナログ原稿の読み込みを行う場合、埃などが入って読み込みしたデータに写り込んでしまう可能性があります。
その場合はごみ取り作業を行う必要があります。
しかし、クリスタには「ごみ取りツール」というものがあり、ゴミがある場所を指定するだけであっという間にごみを消去できます◎
※場合によってはごみ取りツールがうまく反応せず、ごみが消えないことがあります。ツールプロパティの「モード」が「白地の中の点を消す」になっているか確認してみて下さい。それでも消えない場合は消しゴムツールで直接消していきましょう。
※ごみ取りの作業を行う場合、下記の「ラスタライズ」が必要です。
クリスタで読み込みした画像を修正したい場合は「ラスタライズ」が必要!
クリスタで読み込んだ原稿をキャンバス上に開くと「画像レイヤー」として表示されます。
読み込んだ原稿をクリスタで修正したりトーン消去などの編集がしたい場合、この「画像レイヤー」のままでは編集ができません。
編集が可能なデータにしたい場合は「ラスタライズ」を行います。
「ラスタライズ」とはレイヤーの種類を「ラスターレイヤー」に変換することをいいます。
とはいってもメニュー項目から選択するだけですので手順は簡単です◎
ラスタライズ(ラスターレイヤーへの変換)方法
画像レイヤーを選択した状態でCLIP STUDIO PAINT画面上部から「レイヤー」→「ラスタライズ」と選択することで画像レイヤーを編集可能なラスターレイヤーに変えることができます。
↓
線をはっきり表示させたい場合、汚れを消したい場合は「2値化」しよう!(モノクロの場合)
高解像度、表現色をモノクロで読み込みをすれば大丈夫だと思いますが、
もし読み込んだ原稿の描画部分の表示が薄く感じる場合や、消しゴムなどの跡で原稿にグレーの汚れが見える場合は「2値化」をすることで描画部分のみをはっきり表示させることができます。
「2値化」とは画像内にあるグレー部分を黒か白のどちらかに変換し、黒色と白色のみの表示にすることをいいます。
クリスタでの2値化の方法
読み込みした原稿データを選択している状態で、CLIP STUDIO PAINT画面上部から「レイヤー」→「新規色調補正レイヤー」→「2値化」と選択しましょう。
すると以下のウィンドウがでます。
これはグレー部分を黒と白に分ける際の境目となるグレーの濃さの値を設定するものです。
※「閾値」=「しきいち」と読みます。
数値を変化させる度に、開いている画像が2値化した場合の表示(プレビュー)になるのでお好みの見え方になる数値を画像を見ながら設定しましょう。
↓数値が低い程、白色になる範囲が増えます。
数値を決めましたら「OK」を選択しましょう。
すると原稿のレイヤーの上に「色調補正レイヤー」が作成されます。
これでこの「色調補正レイヤー」の下にあるレイヤー全てに設定した2値化の補正が入ります。
レイヤーの位置はドラッグ移動で変更できますので、全てのコマ枠レイヤーより上の位置にこの色調補正レイヤーを1つ配置すればコマ枠に入れた原稿データ全てに反映させることができます。
また、細かいごみならこの2値化をすることで消える可能性もあります。
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)PRO・EXどちらでも作業可能
今回紹介する方法で利用するコマ枠機能はクリスタEXはもちろん、下位グレードのクリスタPROでも使用可能です。
ただし、「複数ぺージの管理機能」、「トーンの消去・グレー化機能」はクリスタEX特有の機能ですのでそちらを利用する場合はクリスタEXでないといけません。
CLIP STUDIO PAINTダウンロード版のご購入は以下のリンクから行うことができます。
CLIP STUDIO PAINT PRO
CLIP STUDIO PAINT EX
参考記事:クリスタPROとEXの機能の違い全29項目を紹介します!!
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)を使ったB4アナログ漫画読み込みを実践!
では実際に私の手元にあります以下のB4サイズのアナログ原稿をクリスタに読み込みしていきたいと思います。
まずはB4アナログ原稿を読み込み(スキャン)!
家庭用のスキャン機能付きプリンターでB4アナログ原稿を部分的に読み込みしていきます。
こちらはパソコンとプリンター間の作業です。
モノクロですので解像度を600 dpi、カラーモード(表現色)を白黒(モノクロ)に設定します。
データ形式はこれでないといけないといったものはありませんので今回は「TIFF」で設定しています。
クリスタの動作環境「入力・出力対応フォーマット」の意味解説します!
今回のページでは以下のように4回に分けて読み込みをしました。
複数コマ入る場合は一緒に読み込みしています。
読み込んだ原稿データを確認してみるとトーン部分もちゃんと写ってくれていました。
これくらいくっきり写っているのならば2値化も必要なさそうです。
ちなみに、原稿用紙のガイド線は元々読み込み時に写らないような色味になっています。
もし一部が写ってしまった場合は消しゴムツールで消しましょう。
クリスタで用紙とコマ枠を作成!
読み込みが終わりましたらクリスタを起動してキャンバス(原稿用紙)を新規作成します。
この新規作成画面で用紙サイズや基本枠(内枠)などは元の原稿に合わせ、解像度・表現色は読み込み時の設定に合わせます。
クリスタで漫画制作!新規作成「コミック」の設定項目の意味を説明します!
キャンバス(原稿用紙)を作成しましたら、元の原稿に合わせてコマ枠を作成していきます。
クリスタの漫画コマ枠作成&コマ割り方法!2ステップ+αで簡単!!
クリスタで作成したコマ枠は後から自由に動かすことが可能ですので、まずはだいたいの位置で大丈夫です。
読み込んだB4アナログ原稿データをクリスタで開く!
コマ枠を作成し終えましたら読み込んだ原稿データをクリスタのキャンバス上に開いていきます。
原稿データを配置したいコマ枠フォルダーを選択した状態で、CLIP STUDIO PAINT画面上部から「ファイル」→「読み込み」→「画像」と選択しましょう。
するとデバイス内のフォルダが開きますのでコマ枠に入れたい原稿データを1回クリックして「開く」を選択、もしくは原稿データをダブルクリックすることで開くことができます。
↓
画像を開きますと「オブジェクトツール」を選択している状態になりますので、ドラッグもしくは十字キーで移動させてコマ枠と合わせます。
また、角度や傾きも回転の矢印が表示された状態でドラッグ、もしくはツールプロパティ内の「回転角」の数値変更で調整することが可能です。
※マウスでドラッグ操作する場合は[Shift]を押しながら回転させると初期設定では45度ごとに回転を止めることができます。
※ツールプロパティで数値変更をする場合は0.1度単位で調整可能です。(その場合は数字部分をクリックして直接数値を入力しましょう)
原稿データの大きさに関しては基本的にはそのままで大丈夫ですが、上下四隅のハンドルをドラッグ、もしくはツールプロパティ内の「拡大率」の数値変更で拡大・縮小もできますので調整が可能です。
※ツールプロパティの「変形方法」で「拡大・縮小」が含まれている項目を選択している必要があります。
※ツールプロパティ内の「縦横比固定」にチェックが入っていないと元の縦横比が崩れてしまいますので注意して下さい。
最後に原稿データのコマ枠と作成したコマ枠を合わせる為にオブジェクトツールでコマ枠を選択して調整します。
↓
これで1コマ分の配置作業が終わりました◎
また、原稿データのコマ枠が少し見える場合は原稿データを少しだけ拡大するか、ラスタライズして消しゴムツールで消していく、コマ枠をもう少し太くするなどで調整します。
開いた原稿データを確認
開いたデータの描画部分がしっかり表示されているか、ごみはないかも確認しておきましょう。
もし修正箇所が見つかれば「ラスタライズ」を行って修正をしましょう。
クリスタにて他のコマも同様に行って完成!
1つのコマの配置が終わりましたら他のコマも同様に原稿データを開いて配置していきます。
また、今回のページの場合、コマ枠をまたぐフキダシがありましたのでコマからはみ出す絵を描く時の方法でコマ枠の一部を消す作業を行いました。
参考記事
クリスタならコマ枠からはみ出す絵もキレイに描ける!!その制作方法を画像付きで紹介します!
全コマの配置・調整が終われば完成です!
完成しましたら、保存を忘れずにしましょう。
これでB4アナログ漫画をデジタルデータとしてクリスタに読み込むことができました◎
B4アナログ漫画をCLIP STUDIO PAINT(クリスタ)で読み込む方法まとめ
B4原稿は漫画賞の規定サイズになることも多いのでアナログ制作では馴染みのあるサイズなのですが、家庭用のスキャナー・プリンターがA4までしか対応していない為にWEB活動をする上で困っている方も多いのではないでしょうか。
確かに1手間増える作業ではあるのですが、家でお金もかけずにB4サイズのアナログ漫画原稿をデジタルデータとしてクリスタに読み込むことができます。
昔のアナログ作品をWEB上で公開したい方、制作はアナログがいいけれどもWEBでの公開もしたい方などは1度クリスタを試してみてはいかがでしょうか。
それではここまで閲覧ありがとうございました!
お疲れ様でした!!
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