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皆さん、本日も閲覧ありがとうございます。
山本電卓と申します。
今回はイラスト・漫画制作ソフトCLIP STUDIO PAINT(クリップスタジオペイント)のEXでのみ使用できる「トーンを消去」機能を紹介させていただきます。
こちらは2020年7月現在、まだ先行プレビューの機能ではありますが、実際に使用することができます◎
※正式リリース時に多少の変更点が出る場合があります。
それではよろしくお願いいたします
( `・∀・´)ノ!
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※今回紹介する機能はこちらでは利用できません。
参考記事:クリスタPRO購入後からEXに損せず買い替える方法(アップグレード)!!
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)EXの「トーンを消去」機能とは
クリスタのレイヤー上にあるトーン部分を消すorグレーに変える機能!
線画とトーン部分が同じ1つのレイヤー上にある場合、トーン部分のみを消すのは難しい作業なのですが、このクリスタEXの「トーンを消去」機能を使用すれば自動でトーン部分を消去、もしくはグレーに変換することができるのです!
●トーンを消去
●トーンをグレー化
クリスタEXのトーン消去は「ラスターレイヤー」のみ対応
クリスタEXの「トーンを消去」を使用できるのは「ラスターレイヤー」のみとなっています。
例えば、アナログ原稿を読み込んだものや書き出ししたものなどの「画像データ」をクリスタ上で開きますと「画像レイヤー」になってしまい、「トーンを消去」ができません。
でもご安心ください。
こういった画像レイヤーは、ラスターレイヤーに変換させることができます◎
ラスターレイヤーへの変換方法(ラスタライズ)
画像レイヤーを選択した状態でCLIP STUDIO PAINT画面上部から「レイヤー」→「ラスタライズ」と選択することで画像レイヤーを編集可能なラスターレイヤーに変えることができます。
↓
クリスタを使用するデバイスがインターネットに繋がっている状態にする必要がある
クリスタEXの「トーンを消去」機能は画像をCLIP STUDIOのサーバーにアップロードし、AIが自動的にトーンを消す処理を行うものです。
ですので使用する時はクリスタが入っているデバイスがインターネットと繋がっている必要があります。
自分の作品がCLIP STUDIOのサーバーにアップロードされるということで少し心配する方もいるかと思いますが、リファレンスガイドにも
●この機能を使用しても、シリアルナンバーやCLIP STUDIOアカウントなどの個人情報がアップロードされることはない。
●CLIP STUDIO のサーバーにアップロードされた画像とサーバーで生成されたデータは、処理が終了したあと、サーバーからすべて削除され、保持されない。
●トーン消去の処理中、一時的にCLIP STUDIO のサーバーへ保持されますが、この間もこれらの画像に関する知的財産権を株式会社セルシスは保有しませんし、画像データが外部に公開されることもない。
としっかり書かれてあります。
クリスタEXでのみ使用できる機能!
公式の機能一覧にも記載されていますが、この「トーンを消去」機能はクリスタEXでのみ使用できる機能です。
CLIP STUDIO PAINT EX
参考記事
クリスタを購入する3つの方法!全手順を紹介!【Ver.3対応】
クリスタPRO購入後からEXに損せず買い替える方法(アップグレード)!!
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)EXの「トーン消去」機能でできること!
アナログ漫画原稿のトーンをクリスタEXで再編集できる!
クリスタEXの「トーンを消去」機能はスキャナーやスキャン機能付きのプリンターなどで読み込んだアナログ漫画原稿の粗めに表示されているトーンでも処理することが可能です!
●元の原稿
●「トーンを消去」機能を使用した原稿
※オリジナル漫画『アートシャウト!!』より
ですのでアナログで制作した漫画原稿をWEB上に載せる用にトーン部分をグレーに変えたい時や古い漫画原稿のトーン部分をデジタルでキレイなトーンに貼り直したい時などに利用できます◎
CLIP STUDIO FORMATデータを削除してしまったデジタル漫画原稿を再編集できる!
クリスタで漫画を制作した場合、CLIP STUDIO FORMATのデータがあれば編集は容易です。
ですが容量の関係でCLIP STUDIO FORMATのデータを削除してしまい、画像データしか残ってないということもあるでしょう。
そういった場合でも、この「トーンを消去」機能を使用すれば改めてトーンを貼り直すこともできるのです!
【various sun】第3笑:この世界ってこんなの(19P)必要であればクリスタで白い部分を透明にすることも可能!
上記の作業を行う場合、1枚の原稿データをそのまま編集するのが少し手間な場合があります。
しかし、クリスタではこういった原稿データの白い部分を透明に変換して編集作業をやりやすいようにすることが可能です!
詳しくは以下の記事を参考にしてみて下さい◎
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)EX「トーンを消去」機能使用方法
まずはクリスタEXで画像データを開く
画像データを直接開く場合
クリスタを起動している状態でCLIP STUDIO PAINT画面上部から「ファイル」→「開く」と選択します。
するとデバイス内のフォルダが開きますのでトーンを削除したい画像データを1回クリックして「開く」を選択、もしくは画像データをダブルクリックすることで開くことができます。
↓
キャンバス上に画像データを開く場合
まずは任意のサイズのキャンバスを新規作成します。
キャンバスを作成しましたら、CLIP STUDIO PAINT画面上部から「ファイル」→「読み込み」→「画像」と選択しましょう。
するとデバイス内のフォルダが開きますのでトーンを削除したい画像データを1回クリックして「開く」を選択、もしくは画像データをダブルクリックすることで開くことができます。
この場合、画像データのサイズはそのままで開きますので作成したキャンバスより大きかったり小さかったりします。
目的に合わせて「オブジェクトツール」もしくは変形機能でサイズ変更をしましょう。
参考記事
また、先述のようにこちらの方法で画像を出した場合は画像レイヤーになっているので「ラスタライズ」を行いましょう。
あとはクリスタEXの「トーンを消去」を選択するだけ!
画像データを開きましたら、CLIP STUDIO PAINT画面上部から「編集」→「トーンを消去」と選択もしくはポインターを文字の上にもってきます。
すると「レイヤー画像からトーンを消去」と「レイヤー画像のトーンをグレー化」の2つの選択項目が出ますので目的に合った方を選択しましょう。
選択を終えると以下のような注意ウィンドウが表示されます。
内容は前述の『インターネットに繋がっている状態にする必要がある』の項目で紹介したものです。
ここで「OK」を選択しましょう。
すると「処理中」のバーが右端にいくまで待てば自動でトーンを処理してくれます!
これだけで完了です◎
「トーンを消去」は選択範囲も利用できる!
選択範囲ツールなどで任意の場所を範囲選択した場合、その部分にだけ「トーンを消去」の効果を付けることができます。
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)EXの「トーンを消去」の疑問
「トーン消去」で消せるのは網点トーンだけ?
トーンといえば点の集合体である網点トーンがよく使われますが、他にも種類はあります。
クリスタのトーンレイヤーにも様々なトーンが用意されています。
これらの種類のトーンに対して「トーンを消去」を実行するとどうなるのか試してみました。
はい。
このように「線」以外は消してくれました。
確かに「線」をトーンと認識されたら効果線まで消されていしまうことになりますからね。そういう意味では安心できますね。
でも消された箇所をよく見ると端の方が少し残っています。
この辺は今後の改良に期待ですね。
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)EX「トーンを消去」機能の注意点…!
アナログ漫画原稿でトーンが薄く残った場合はクリスタで「2値化」しよう!
クリスタEXの「トーンを消去」機能は、ある程度の粗いトーンも認識して消去してくれるのですが、それでもどうしても薄っすらと残ってしまう場合があります。
その場合は「2値化」をしましょう。
「2値化」とは画像内にあるグレー部分を黒か白のどちらかに変換し、黒色と白色のみの表示にすることをいいます。
この機能で薄っすら残っているトーン部分を白色に変えて見えなくすることができます。
トーンを消去した原稿のレイヤーを選択した状態で、CLIP STUDIO PAINT画面上部から「レイヤー」→「新規色調補正レイヤー」→「2値化」と選択しましょう。
すると以下のウィンドウがでます。
これはグレー部分を黒と白に分ける際の境目となるグレーの濃さの値を設定するものです。
※「閾値」=「しきいち」と読みます。
数値を変化させる度に開いている画像が2値化した場合の表示(プレビュー)になるのでお好みの見え方になる数値を画像を見ながら設定しましょう。
※数値が低い程、白色になる範囲が増えます。
数値を決めましたら「OK」を選択しましょう。
すると原稿のレイヤーの上に「色調補正レイヤー」が作成されます。
この「色調補正レイヤー」の下にあるレイヤー全てに設定した2値化の補正が入ります。
※一部のレイヤーだけに補正を入れたい場合は「レイヤーフォルダー」を利用しましょう。
これで完璧とは言えないかもしれませんが大部分のトーンを消すことができるかと思います。
クリスタEXの「トーンを消去」は描画した細かい点や線も消えてしまう場合がある…!
クリスタEXの「トーンを消去」機能を使用すると、自分で描画した点や線もトーンと認識されて消去されてしまう場合があります。
その場合は改めてペンツールで描画し直しましょう。
トーンを消すという面倒な処理を自動でやってくれたのですから、これくらいは大きな手間でなないかと…!
クリスタEXの「トーンを消去」でトーンを消す範囲は上限サイズがある…!
クリスタEXの「トーンを消去」機能には縦×横のピクセル数が53,000,000 px以内という上限があります。
(分かりにくいですね…)
これは約7280 px×7280 px となる数値です。
解像度600dpiのB4漫画原稿用紙のサイズ(257 mm×364 mm)をピクセルで表すと6071 px×8598 pxとなり、縦×横の数値は52,198,458 pxとなりますのでB4原稿用紙でもギリギリ大丈夫な数値ですね。
また、先述の通り「トーンを消去」機能は選択範囲を利用できます。
画像サイズが上限を超える場合でも一部分に選択範囲を作成し、その選択範囲部分が上限より下回れば「トーンを消去」機能を使用することができますのでご安心を◎
クリスタEXの「トーンを消去」機能はカラー原稿には使えない…!
クリスタEXの「トーンを消去」機能は基本的にモノクロ原稿で使用するものになります。
カラー原稿でも操作としては実行できますが、カラー部分も消されてグレー表示になってしまいます。
クリスタEXの「トーンを消去」機能はまだ先行プレビュー!
クリスタEXの「トーンを消去」機能は便利な反面、まだ改良の余地ありといった面もあります。
しかし2020年7月現在、これはまだ「先行プレビュー」なのです。
正式リリースの前に「こんな機能を追加する予定ですので試してみて下さい~」といったものなのです。
ですので今回紹介した方法から少し変更が出る可能性もありますし、もっと精度が上がる可能性もあるわけです!
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)EXの「トーンを消去」機能紹介まとめ
クリスタはペイントソフトですが、このように画像編集をする機能もあります。
クリスタEX「トーンを消去」機能を利用してアナログ作品をWEB公開用に編集し直したり、昔の作品をリメイクしたりなどしてご自身の作品を広めるきっかけにしてみてはいかがでしょうか◎
少し後処理が必要な場合もありますが、それでもトーンをあっという間に消してくれるというのはかなり時間短縮になる機能ですので利用する価値は充分にあるかと思います。
それではここまで閲覧ありがとうございました!
お疲れ様でした!!
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※今回紹介した機能はこちらでは利用できません。
参考記事:クリスタPRO購入後からEXに損せず買い替える方法(アップグレード)!!
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