※記事内に広告を含みます
皆さん、本日も閲覧ありがとうございます。
山本電卓と申します。
イラスト・漫画制作ソフトCLIP STUDIO PAINT(クリップスタジオペイント)には体型やポーズを自由に設定できる3Dデッサン人形が標準で搭載されています。
しかし、この3Dデッサン人形に思い通りのポーズをさせるのはなかなか難しいのです…!
そこで今回はクリスタ3Dデッサン人形にポーズをつける際のコツを紹介したいと思います。
よろしくお願いいたします
( `・∀・´)ノ!
また、クリスタでの3Dデッサン人形の出し方、体型の設定方法は以下の記事を参考にしていただければと思います。
▼イラスト・簡単な漫画なら【CLIP STUDIO PAINT PRO】
CLIP STUDIO PAINT PRO▼本格的な漫画・アニメーション制作なら【CLIP STUDIO PAINT EX】
CLIP STUDIO PAINT EXCLIP STUDIO PAINT(クリスタ)3Dデッサン人形の操作が難しい理由
クリスタの3Dデッサン人形はパーツが連動してしまう…!
クリスタのキャンバス上に3Dデッサン人形を表示させていざポーズをつけようとしますと…
このように他のパーツまで連動してしまうのです。
最初にこの状態を見て3Dデッサン人形を利用するのを諦めた方も多いのではないでしょうか。
クリスタVer.2.3.0から、他のパーツが動いてしまう仕様が改善されました。
クリスタの3Dデッサン人形は拡大・縮小、角度などの表示変更がややこしい…!
クリスタの3Dデッサン人形をキャンバス上に出しますとキャンバス全体に表示されます。
ここからお好みの見え方にするには3Dデッサン人形上部に表示されている「移動マニピュレータ」の各アイコンを用途に応じて切り替えてからドラッグ操作する必要があるのです。
ドラッグ操作をする際には移動マニピュレータの各アイコンを始点にしてドラッグする、もしくは各アイコンを1回選択してから3Dデッサン人形以外の部分をドラッグするという方法で行いましょう。
※3Dデッサン人形部分をドラッグしますとポーズが変更されます。
関連記事
2021年12月14日にクリスタがVer.1.11.6にアップデートされたことにより、移動マニピュレータに磁石のマークが追加されました。
こちらは「スナップ」のON・OFFができるアイコンになっており、スナップをONにすることによって3Dデッサン人形を含む3D素材が他の3D素材の位置の並びとピッタリ合うように移動できたり、回転の角度を細かく決めることができるようになります。
詳しくは以下の記事の『クリスタ「3Dプリミティブ」の設定・操作』の項目を参考にしていただければと思います。
クリスタ初期設定では3Dデッサン人形の不透明度が変わらない…!
クリスタ3Dデッサン人形は絵を描く参考資料として利用しますので、下描きのように上から別レイヤーで線を描いていくこともあります。
その際には3Dデッサン人形は不透明度を下げて薄く表示させると線も描きやすくなるのですが、初期設定では3Dデッサン人形の不透明度を下げても表示が薄くなりません。
3Dデッサン人形の不透明度を反映させるにはサブツール詳細「環境」項目の「編集表示設定」を「通常」に変更しましょう。
これで不透明度を下げれば3Dデッサン人形が薄く表示してくれるようになります。
クリスタ3Dデッサン人形ポーズ付けのコツ①:近いポーズに自動変換させてから微調整する
クリスタの3Dデッサン人形にポーズをつける際、最初から最後まで自分で各パーツを動かすというのは時間がかかってしまいます。
そこで利用するのが「ポーズ素材」と「ポーズスキャナー」です。
この2つの機能はどちらも3Dデッサン人形に自動で特定のポーズをつけさせるもので、目的のポーズに近いポーズに自動で変換させてから細かい部分を自分で調整することで時間の短縮につながるというわけです。
クリスタの「ポーズ素材」を利用する方法
「ポーズ素材」とは元々クリスタ側で用意されている3Dデッサン人形のポーズデータのことで、このポーズ素材を利用することで簡単に3Dデッサン人形のポーズを変換させることができます。
CLIP STUDIO PAINT画面上部から「ウィンドウ」→「素材」→「素材[3D]」と選択して素材パレットを開きます。
※素材の項目の並び順は人によって異なります。
※素材の項目の並び順は人によって異なります。
↓
「素材[3D]」のパレットが開きましたら左上の項目で「ポーズ」を選択しますと素材パレット右側に3Dデッサン人形のポーズの一覧が表示されます。
ここで目的のポーズに近いポーズをキャンバス上の3Dデッサン人形に重なるようにドラッグさせるとそのポーズに変換させることができます。
このポーズ素材の中には手(指)を変更させるものもあります。
※手のポーズは両手に適応されます。
また、素材のダウンロードができるCLIP STUDIO ASSETSにも様々なポーズ素材が公開されています。(無償・有償あり)
参考記事
【クリスタ】無料素材でもこんなに便利!ダウンロード方法と使い方を紹介します!
クリスタの「ポーズスキャナー」を利用する方法
「ポーズスキャナー」とは画像を読み込ませることで画像内の人物と同じようなポーズに3Dデッサン人形のポーズを変換させるクリスタの機能です。
※インターネット通信を利用します。
クリスタのキャンバスに3Dデッサン人形を表示させている状態で下部の「オブジェクトランチャー」からポーズスキャナーのアイコンをタッチしましょう。
※サブツール詳細ウィンドウ「ポーズ基本(もしくはポーズ)」カテゴリーの「ポーズ」項目にもポーズスキャナーのアイコンがあります。
ポーズスキャナーのアイコンをタッチしますとインターネット通信を利用する為に注意ウィンドウが表示されます。
注意ウィンドウの表記の通り、個人情報がクリスタのサーバーにいくわけでもなく、読み込んだ画像も最終的に削除されるとのことですので「OK」を選択して進めましょう。
するとクリスタを使用しているデバイスのフォルダが開きますので変換させたいポーズが映っている画像を選択して「開く」と選択、
もしくは画像をダブルクリックしましょう。
すると3Dデッサン人形が選択した画像に近いポーズに変換されます。
こちらはご覧の通り実際の人物の写真だけでなく、デッサン人形の画像やイラストでも反応するようです。
ただし、場合によっては人物を認識できなかったり、画像とは少し違うポーズになってしまうこともあります。
こちらは2021年4月現在、「先行プレビュー」の機能ですので本格的に搭載された時にもっと性能が上がっていることを期待しましょう。
クリスタ3Dデッサン人形を目的のポーズに近いポーズにできたら自分で調整をしよう!
クリスタの「ポーズ素材」もしくは「ポーズスキャナー」で3Dデッサン人形を目的のポーズに近いポーズに変換できましたら後は自分で細かい調整をしていきましょう。
自分で3Dデッサン人形を操作する時のコツは次項で紹介します。
クリスタ3Dデッサン人形ポーズ付けのコツ②:パーツ操作ではなくリング・矢印操作をしよう!
先述の通り、3Dデッサン人形にポーズを付けようとしてパーツをドラッグ操作しますと繋がっている別のパーツも連動してしまいます。
その為、クリスタの3Dデッサン人形を操作する場合に「パーツのドラッグ操作」は不向きといえます。
ではどのように操作するのかといいますと表示されるリング(もしくは矢印)をドラッグ操作するのです。
クリスタ3Dデッサン人形をリング操作で動かす
クリスタのキャンバス上に表示された3Dデッサン人形を「オブジェクトツール」でタッチしますと以下のどちらかの表示になります。
※目的の表示にならない時はタッチする場所をずらしてみて下さい。
画像左の表示を「アニメーションコントローラー」、右の表示を「マニピュレータ」と呼びます。
「マニピュレータ」で操作する
このリングにカーソルを持っていきますと「黄色」の表示に変わり、この状態でドラッグ操作しますとリングの方向にパーツが動きます。
この方法ですと他のパーツは動きません。
とは言え、腕を動かしたら手も一緒に動かないと分裂してしまいますので動かすパーツの外側に別のパーツがある場合は当然一緒に動きます。
指も関節別で操作できますよ◎
「アニメーションコントローラー」で操作する
「首」「胴」「両手首」「両足首」「足元」の7か所に円が表示され、各円をタッチすることで「アニメーションコントローラー」が表示されてそれぞれのパーツの操作ができるようになります。
「アニメーションコントローラー」の操作部分にカーソルを持っていきますと「オレンジ色」の表示に変わり、この状態でドラッグ操作することで3Dデッサン人形のポーズを部分的に変えることができます。
中央の円をドラッグしますと他のパーツの位置を維持しつつ移動ができます。
周囲の円をドラッグしますとその部分のみを回転させる(ひねらせる)ことができます。
矢印をドラッグしますとその部分のみを矢印方向に平行移動させることができます。
※「座らせる」といったポーズもこの方法でできますね。
また、正面からは分かりにくいですが、顔の正面にもアニメーションコントローラーが表示され、こちらをドラッグ移動させることで目線の変更も可能です。
ちなみに足元のアニメーションコントローラーで外側のリングをドラッグしますとデッサン人形そのものの拡大・縮小もできます。
※リングのどこをドラッグしても大丈夫です。
【補足】クリスタ3Dデッサン人形の「関節角度制限」
3Dデッサン人形をオブジェクトツールで選択している状態でツールプロパティ右下のスパナのマークをタッチしますと「サブツール詳細ウィンドウ」が開きます。
このサブツール詳細ウィンドウ左側で「ポーズ」を選択しますと右側に「関節角度制限」という項目が出てきます。
「関節角度制限」にチェックが入っていますと3Dデッサン人形の関節に制限を付けることができ、通常の人体ではありえない方向に関節が曲がらなくなります。
しかし、漫画のアクションシーンですと通常ではありえないポーズを描きたい場面も出てくるかと思います。
その時はこの「関節角度制限」のチェックを外すことで3Dデッサン人形を無制限で動かすことができるようになります。
クリスタ3Dデッサン人形ポーズ付けのコツ③:パーツを固定する
こちらはクリスタで3Dデッサン人形のパーツを直接ドラッグ操作する時に利用できる方法です。
実は、クリスタ3Dデッサン人形は各パーツを固定することができます。
パーツを固定しますと関節部分に四角のマークが表示されます。
これによって他のパーツを「ドラッグ操作」する際の連動を防ぐことができるのです。
※「リング操作」する場合は固定しているパーツも動きます。
そのため、固定設定のある・なしで他のパーツを「ドラッグ操作」する際のデッサン人形の変形具合も変わってきますのでそこは注意が必要です。
※「リング操作」する場合はそのパーツ部分だけを動かすことができます。
また、このパーツの固定は複数箇所に設定することも可能です。
〈デバイス別〉クリスタ3Dデッサン人形の固定方法
パソコン用クリスタの場合
固定したい3Dデッサン人形のパーツ上で右クリック、もしくはパーツを選択している状態でオブジェクトランチャーの「固定アイコン」をタッチします。
これで選択したパーツの関節部分に四角のマークが表示され、固定することができます。
固定を解除したい場合は同じように右クリック、もしくは「固定アイコン」をタッチします。
※「固定アイコン」の右横のアイコンは全ての固定を解除するものです。
タブレット用クリスタの場合
固定したいパーツを選択している状態でオブジェクトランチャーの「固定アイコン」をタッチします。
固定を解除したい場合は同じように「固定アイコン」をタッチします。
※「固定アイコン」の右横のアイコンは全ての固定を解除するものです。
スマートフォン用クリスタの場合
固定したいパーツを選択している状態でサブツール詳細「ポーズ1」の項目にある「関節固定の切り替え」をタップします。
固定を解除したい場合は同じ様に「関節固定の切り替え」をタップします。
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)3Dデッサン人形ポーズ付けの補足説明
クリスタ3Dデッサン人形のポーズをリセットする
「取り消し」でリセットする
クリスタの「取り消し」機能を利用することで1段階ずつ前のポーズに戻すことができます。
この「取り消し」をうまく活用して目的のポーズを付けさせましょう。
「初期ポーズにリセット」でリセットする
サブツール詳細「ポーズ」項目の丸いアイコンを選択することで3Dデッサン人形を初期状態のポーズにリセットさせることができます。
完全に最初からやり直したい場合はこちらを利用しましょう。
クリスタ3Dデッサン人形は光源を変更できる!
クリスタの3Dデッサン人形は光源の方向を変更でき、陰の位置を調整することができるのです。
サブツール詳細「光源」の項目にて「光源の影響を受ける」にチェックを入れている状態で表示されている球体上をドラッグ操作しますと陰の位置を変更することができます。
陰を表示させたくない場合は「光源の影響を受ける」のチェックを外しましょう。
ちなみに、「影」のチェックを外しますと3Dデッサン人形の足元にある影が消えます。
物体の日が当たらない箇所にできるのが「陰」、
日が物体に遮られることによって地面や壁などにできる日の当たらない箇所が「影」となります。
クリスタの四面図パレットを利用して3Dデッサン人形を操作する(EXのみ)
クリスタEXでは画面上部から「ウィンドウ」→「四面図」と選択する、もしくは下部の「四面図アイコン」をタッチすることで四面図パレットを表示させることができます。
この四面図パレットでは表示している3Dデッサン人形を含む3D素材を4方向から見た図が表示されており、各視点のパレットでも同じ様にポーズを付ける操作をすることができます。
キャンバス上の3Dデッサン人形の向きを変えることなく様々な方向・視点で操作ができるのです。
クリスタEXで3D素材を使うなら四面図パレットを活用しよう!!
CLIP STUDIO PAINT EX
参考記事:クリスタPRO購入後からEXに損せず買い替える方法(アップグレード)!!
クリスタ3Dデッサン人形に漫画のようなパースを付ける!
3Dデッサン人形が奥行のあるポーズをとってる場合、サブツール詳細「マンガパース」項目でマンガパースにチェックを入れて数値を大きくすることで手前側のパーツは大きく、奥側のパーツは小さくなっていきます。
つまり、漫画のようなメリハリのある奥行の表示ができるわけですね。
【Ver.2.1.0~】「ポーズ対称化」で手足のポーズを左右同じにできる!
こちらはクリスタVer.2.1.0以降で利用できる機能です。
クリスタを月額利用で使用している場合はそのままアップデートができますが、一括払いのパソコン版クリスタを使用している場合はアップデートプランの契約(年額制サブスク)が必要になります。
クリスタVer.2.1.0から、「ポーズ基本」カテゴリーに「ポーズ対称化」という項目が追加されました。
「腕」「手指」「脚」の3か所のポーズを左右対称にすることができます。
詳しくは以下の記事の『クリスタ3Dデッサン人形「ポーズ対称化」』の項目を参考にしていただければと思います。
3Dデッサン人形のポーズはクリスタに登録できる!
クリスタの3Dデッサン人形に付けたポーズは「ポーズ素材」として登録することで再利用が可能になります。
ポーズが完成しましたらオブジェクトランチャーの「全身のポーズを素材登録」のアイコンを選択しましょう。
すると以下のウィンドウが開きますので「素材名」と「保存先」、必要であれば「検索用タグ」を入力して「OK」を選択しましょう。
これで素材パレットに設定した3Dデッサン人形のポーズが登録されましたので、次から使用する場合は同じように素材パレットから3D・キャンバスにドラッグ移動することで表示・利用することができます。
また、サブツール詳細「ポーズ」の項目にて、手のみのポーズ素材登録もできます。
どうしてもポーズが描けない時はCLIP STUDIO PAINT(クリスタ)3Dデッサン人形を活用しよう!
クリスタの3Dデッサン人形は市販のデッサン人形と違い、頭身・体型を自分の絵柄に合わせることもできますし、複雑なポーズも付けることができます。
これが標準搭載されているわけですから利用しない手はありません。
「どうしても思い通りのポーズが描けない…!」
「参考画像を探してもピッタリ合うポーズが見つからない…!」
といった時にはぜひ利用してみて下さい◎
それではここまで閲覧ありがとうございました!
お疲れ様でした!!
▼イラスト・簡単な漫画なら【CLIP STUDIO PAINT PRO】
CLIP STUDIO PAINT PRO▼本格的な漫画・アニメーション制作なら【CLIP STUDIO PAINT EX】
CLIP STUDIO PAINT EX▼動画視聴型お絵描き講座【Palmie(パルミー)】