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皆さん、本日も閲覧ありがとうございます。
山本電卓と申します。
今回はイラスト・漫画制作ソフトCLIP STUDIO PAINT(クリップスタジオペイント)でマス目のある「方眼紙」を作る方法を紹介させていただきます。
こんな感じのものですね↓
クリスタ自体にこういったマス目を作る機能はないのですが、ツールを利用して作成することができるのです◎
それではよろしくお願いいたします
( `・∀・´)ノ!
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CLIP STUDIO PAINT EX《クリスタで方眼紙作成①》解像度300dpi以上のキャンバスを作成しよう!
クリスタを起動しましたら、まずは新規作成でキャンバス(用紙)を作成しましょう。
今回紹介する方法ですと、低い解像度では線の太さが均一になりませんでしたので少なくとも300 dpi以上の解像度でキャンバスを作成して下さい。
こちらの説明では分かりやすく、100 mm×100 mm、解像度300 dpiのキャンバスを作成します。
↓
《クリスタで方眼紙作成②》マス目を作ろう!
困った時は:クリスタのウィンドウ・アイコン・項目がない時の見つけ方!!
クリスタの「流線ツール」を設定しよう!
マス目の作成を行うのに使用するのはクリスタの「流線ツール」です。
「図形ツール」を選択→サブツールウィンドウ上部から「流線」を選択→サブツールウィンドウ下部から任意の流線ツールを選択しましょう。
今回は「まばら流線」を使用したいと思います。
クリスタの流線ツールは本来、漫画の効果線を簡単に作成する為のツールです。
クリスタ流線ツールの設定&使い方!-漫画効果線を楽々作成!-
ではマス目作成の為の設定を行います。
ツールの設定は「ツールプロパティ」もしくは「サブツール詳細ウィンドウ」で行います。
今回は「サブツール詳細ウィンドウ」で説明させていただきます。
「ツールプロパティ」では全ての設定項目が表示されていない場合が多く、さらに折りたためられて項目が隠れていることも多いので。
では「まばら流線ツール」を選択しましたら、CLIP STUDIO PAINT画面上部から「ウィンドウ」→「サブツール詳細」と選択する、もしくはツールプロパティの右下にある「スパナのマーク」を選択しましょう。
これで「サブツール詳細ウィンドウ」が開きますので設定を行っていきます!
「角度」の数値をまずは「0」に、「描画先」は「常に流線レイヤーを作成」か「編集対象のレイヤーに描画」のどちらかに
カテゴリ:「流線」
「角度」の数値をまず「0」にしましょう。
「描画先」は「常に流線レイヤーを作成」か「編集対象のレイヤーに描画」のどちらかにしましょう。
「常に流線レイヤーを作成」にしますと流線を作成した際に「流線レイヤー」が作成されます。
「編集対象のレイヤーに描画」にしますと選択中のレイヤーに流線が描画されます。
その際には「ベクターレイヤー」に描画するのが便利かと思います。
※もう1つの「流線レイヤーに作成」にしますと、流線の作成の時にすでに別の流線レイヤー」があった場合はその流線レイヤーの基準線を上書きしてしまうのでこちらは選ばないようにしましょう。
他の項目はチェックが外れていても大丈夫です。
「曲線」は「直線」を選択
カテゴリ:「連続曲線」
「曲線」は左端の「直線」のアイコンを選択しましょう。
これで流線の配置操作が直線で行えるようになります。
他の項目はチェックが外れていても大丈夫です。
お好みの「ブラシサイズ」を設定し、「乱れ」のチェックを外す
カテゴリ:「ブラシサイズ」
「ブラシサイズ」の数値はマス目の線の太さになりますのでお好みの数値を入力して下さい。
太くすればする程、マス目内の面積が小さくなりますのでそちらも考慮して設定しましょう。
「乱れ」のチェックは必ず外しておきましょう。
こちらにチェックが入っていますと、マス目の線の太さがまばらになってしまいます。
「線の間隔」でマス目のサイズを設定、「乱れ」「まとまり」のチェックを外し、「最大本数」で線の数を設定
カテゴリ:「描画間隔」
「線の間隔」で作成したいマス目1辺の長さを設定します。
こちらは作成する流線の線同士の間隔を設定する項目になりますので入力した数値がそのままマス目1辺の長さになるのです。
また、この「線の間隔」の下にある「乱れ」のチェックは必ず外しましょう。
チェックが入っていると線同士の間隔がまばらになり、キレイなマス目になりません。
さらに「まとまり」のチェックも必ず外して下さい。
ここにチェックが入っていると設定した数の線の束ができてしまいます。
「最大本数」では線の数の最大数を設定します。
ここでマス目を作成する線の数を設定できます。
キャンバス全体にマス目を配置したい場合は
キャンバス1辺の長さ<(最大線数−1)×線の間隔
となるように入力しましょう。
※「最大線数-1」=マス目の数
「長さ」でマス目全体の長さを設定、「基準位置」は「中点」にし、「基準位置のずれ」のチェックを外す
カテゴリ:描画位置
「長さ」で作成する線の長さを設定します。
これがマス目全体の長さになるわけですね。
また、この下にある「乱れ」のチャックは必ず外して下さい。
チェックが入っていると線の長さがまばらになってしまいます。
キャンバス全体に線を配置したい場合は「コマ外まで延長」のチェックを入れましょう。
これでコマ枠のないキャンバスでは「長さ」の数値を無視してキャンバスの端まで線が配置されるようになります。
「基準位置」は「中点」を選択しましょう。
これで線の配置を指定した際に、指定した範囲を中心に線を配置してくれるようになります。
個人的にはこの中心を支点にする方法が分かりやすいですのでこちらの設定で説明させていただきます。
そして、「基準位置のずれ」のチェックは外しておきましょう。
チェックが入っていると、入力した数値に応じて線配置の支点となる基準位置から線がまばらにずれるようになってしまいます。
「スナップ可能」にチェックを入れる
カテゴリ:補正
「スナップ可能」のチェックを入れることで線の作成作業がやりやすくなりますので、こちらの設定をおすすめしています。(必須項目ではありません)
他の設定項目は目的に合わせて設定
前項で紹介したもの以外の項目は目的に合わせて設定しましょう。
くっきりした線でマス目を作りたい場合は「不透明度」を「100」、「アンチエイリアス」も「なし」にするのがいいでしょう。
クリスタの「グリッド」を設定・表示させよう!
次にマス目を作成する作業で利用する「グリッド」の設定をしていきます。
CLIP STUDIO PAINT画面上部から「表示」→「グリッド・ルーラーの設定」と選択し、設定ウィンドウを表示させます。
↓
設定ウィンドウ上部の「グリッド・ルーラーの原点」の項目で「中央」を選択し、下部の「グリッド設定」の「間隔」を大きめに、「分割数」を小さめに設定して下さい。
※単位が「mm」の場合、「間隔」の最大値は「100」・「分割数」の最小値は「1」です。
これはグリッドの数を比較的少なめにし、キャンバスの中心線を分かりやすくするのが目的です。
今回の見本であるキャンバスは100 mm×100 mmとそこまで大きくないキャンバスですので「間隔」を「50」、「分割数」を「2」で設定しますね。
設定が終わりましたら、CLIP STUDIO PAINT画面上部から「表示」→「グリッド」を選択してグリッドを表示させましょう。
↓
また、CLIP STUDIO PAINT画面上部から「表示」を選択した際に出るメニュー欄の「グリッドにスナップ」の項目にチェックが入っていることを確認しましょう。
チェックが入っていない場合はこの項目を選択することでチェックを入れることができます。
「グリッドにスナップ」を選択するとメニュー一覧が閉じますが、もう1度メニュー一覧を開くとチェックが入っているのが確認できます。
この「グリッドにスナップ」と「まばら流線ツール」の「スナップ可能」にチェックが入っていることで、「まばら流線ツール」の操作をグリッド上で行うことができるようになります。
つまり、線をキャンバスの中心線を基準に配置できるようになるのです◎
クリスタのキャンバスに「マス目の横線部分」を作成しよう!
それではいよいよクリスタのキャンバスにマス目を作成していきます。
前項の設定で「角度」の数値を「0」にしたのは水平の線を作成する為です。
ここで注意しなければならないのが、「流線ツール」は「直線ツール」のように線を直接描画するものではなく、流線を配置する場所を指定することで流線を作るツールということです。
このことを意識した上で作成していきましょう。
今回は1マス5 mm、ブラシサイズ(線の太さ)1 mmの方眼紙をキャンバス全体に作成していくことにします。
【設定】
描画先:常に流線レイヤーを作成
ブラシサイズ:1.00
線の間隔:5.00
最大本数:21以上
長さ:100以上
ではまず水平方向の流線を配置する為にキャンバスの上部のグリッドの中心となる位置をタッチして真っ直ぐキャンバス下部まで操作線を伸ばしましょう。
グリッドの近くをタッチするだけでグリッドの中心線上をキレイに操作線が通って(スナップして)くれます。
※「ドラッグ」しなくて大丈夫です。
キャンバス下部の外側の所まで操作線を伸ばしましたらダブルクリックもしくは[Enterキー]を押しましょう。
すると水平方向に線が配置されました!
クリスタのキャンバスに「マス目の縦線部分」を作成しよう!
まず「角度」の数値を「90」に変更!
最後にクリスタのキャンバスに縦線を作成する為に、最初に設定した「角度」の数値を「90」に変更します。
これで縦線を作成できるようになります。
縦線の配置範囲を指定しよう!
設定が終わりましたら、線の配置する範囲を指定していきます。
左右どちらかのキャンバスの外側のグリッドの中心となる位置をタッチし、反対側のキャンバスの外側まで操作線を伸ばします。
横線と同じように操作線がグリッドの中心線にキレイに乗ってくれます。
※先に作成した横線でグリッドが見えにくい場合は横線のレイヤーを非表示(もしくは不透明度を下げる)にすればいいでしょう。
キャンバスの外側まできましたらそこでダブルクリックもしくは[Enterキー]を押しましょう。
これで垂直方向にも線が配置され、マス目を作ることができました!
1マス1 mmのグリッドを表示させるとキレイにマス目が入っていることが分かると思います。
※線の太さが1 mmなので1マスの内側の辺の長さは4 mmになっています。
クリスタの「流線レイヤー」を作成した場合は後から設定の変更が可能!
「まばら流線ツール」設定の「描画先」の項目で「常に流線レイヤーを作成」を選んでおり、レイヤーパレットに「流線レイヤー」がある場合、「オブジェクトツール」を利用すればマス目を作成後でも設定の変更が可能です。
「オブジェクトツール」を選択している状態で「流線レイヤー」を選択すると「レイヤープロパティ」もしくは「サブツール詳細ウィンドウ」にはその流線レイヤーが表示している線の設定内容が表示されます。
ここで設定内容や数値を変更すると表示されている流線の内容を変更することができるのです。
CLIP STUDIO PAINT PRO
CLIP STUDIO PAINT EX
《クリスタで方眼紙制作・応用編①》キャンバスの一部にマス目を作成できる!
前述の通り、設定項目の「長さ」で方眼紙部分の1辺の長さを設定できますし、「最大本数」でマス目の数を設定できますのでキャンバス内の一部分だけにマス目を作成することもできます。
さらに、グリッドの設定を利用して表示位置を調整し、マス目の作成時に利用すればキャンバスの中央以外の位置にも配置することも可能になります。
《クリスタで方眼紙制作・応用編②》重線のマス目を作成できる!
クリスタの「まばら流線ツール」の設定にて、「描画間隔」の項目にある「まとまり」にチェックを入れ、数値を入力しますと、入力した数ごとの束の流線を作成することができます。
その場合、
「線の間隔」=束となる部分の線の間隔
になり、
束と束の間の長さ=「線の間隔」×「隙間」の数値
になります。
また、「最大本数」は全ての線の合計数ですので束となる部分の線の数も含めて計算します。
「線の間隔」を1 mm、「まとまり」の数値を3、「隙間」を10の設定で作成すると以下のようになります。
《クリスタで方眼紙制作・応用編③》マス目の配置を変える!
クリスタの「まばら流線ツール」で作成した流線は、「オブジェクトツール」や「レイヤー移動ツール」を使用すればペンや十字キーで移動させることができます。
しかし、この方法では1 mmだけ移動させるなどといったことが難しいです。
そこで「キャンバスサイズの変更」を利用してマス目の配置を移動させたいと思います。
以下の画像のように、マス目の線がキャンバスの端から2 mm離れた位置に作成されたものをキャンバスの左上に線がピッタリくるようにしていきたいと思います。
CLIP STUDIO PAINT画面上部から「編集」→「キャンバスサイズを変更」と選択します。
すると設定ウィンドウが開きます。
ここで下部の「基準点」で合わせたいキャンバスの位置とは反対の場所の「□」を選択します。
今回の場合は左上に合わせるので右下の「□」を選択します。
そして「幅」「高さ」の数値を線に合わせたい分だけ小さくします。
今回の場合は「幅」「高さ」共に2 mmずつ小さくします。
これで線とキャンバスの端がピッタリ合うようになります。
しかしこのままではキャンバスサイズが小さくなったままですので、「基準点」を線とキャンバスを合わせた位置、今回では左上の「□」に選択し直します。
そして改めて「幅」「高さ」を元の数値に戻します。
今回ではそれぞれ2 mmずつ大きくします。
最後に「OK」を選択しましょう。
これでマス目の線の位置を変えることができました。
もし、マス目の線の数や長さをキャンバスにピッタリ合うように作成していた場合は端に隙間ができてしまうので「オブジェクトツール」を選択し、「長さ」や「最大本数」の設定変更をして隙間を埋めましょう。
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)での方眼紙作成方法まとめ
今回はSNSでマス目を「グリッドのスナップ機能を利用して手作業で作成した」という投稿を拝見して、何かもっと簡単に作成できる方法はないかなと思い、クリスタの「流線ツール」を利用すればできるのではないかという考えに至り記事にさせていただきました。
この方法でしたらあっという間にキャンバス全体にマス目を作成できますし、「ブラシ形状」を変える、「角度」を変えるなどをすればさらに色々なことができるのではないでしょうか◎
クリスタは基本的には絵を描くソフトですが、機能・ツールを工夫して使用することで出来ることを増やすこともできるのです!
それではここまで閲覧ありがとうございました!
お疲れ様でした!!
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