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皆さん、閲覧ありがとうございます。
山本電卓と申します。
今回はイラスト・漫画制作ソフトCLIP STUDIO PAINT(クリップスタジオペイント)で使える「変形」機能の紹介になります。
それではよろしくお願いいたします( `・∀・´)ノ!
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CLIP STUDIO PAINT EXアナログではできないCLIP STUDIO PAINT(クリスタ)の「描画後の変形機能」!
アナログ制作では当然、描画後の絵やイラストの変形はできません。
しかし、クリスタを使用することにより、描画後にお好みの形に変形させることができます◎
クリスタの「拡大・縮小」変形でバランス調整!
クリスタの変形機能で特に使う機会の多いのが「拡大・縮小」です
絵を頑張って描いたのに完成後によく全体を見るとそれぞれの絵の大きさのバランスが変…!となることもありますね。
それもこのクリスタの変形機能で大きさを調整すれば絵をキレイに仕上げることができます!
基の絵から変形させるから余計な計算も不要!
例えば箱の側面に絵を描きたい場合。
こういったゆがんだ絵を描きたい場合はアナログの場合、最初からゆがんだ状態の絵を計算して描かなければなりません。
しかしその描いた絵も本当に正しくゆがませているのか分かりにくいこともあります。
(絵の場合は正確な描写が必ずしも正しいとは限りませんが)
クリスタでは通常の絵を描いてから、その絵を基に変形させるので不安なく絵を表現させることができます◎
クリスタでは部分的な変形も可能!
クリスタでは「選択範囲ツール」を使って編集できる範囲を指定することができます。
これを利用すれば絵の部分的な変形も可能なのです!
例えば人物の顔が身体に対して大きいなと感じた場合は、顔だけを選択して変形させることもできますよ◎
選択した範囲の境目はどうしてもゆがみが出てしまうのでそこは手動で調整・描き直しする必要がありますが、それでも全てを描き直さないといけないアナログよりは何倍も楽なはずです!
クリスタPRO、EXどちらでも利用可能!
この変形機能はクリスタEXはもちろん、少しお安いクリスタPROでもできますよ◎
CLIP STUDIO PAINT PRO
CLIP STUDIO PAINT EX
参考記事:クリスタPROとEXの機能の違い全29項目を紹介します!!
それでは次項から具体的な変形の種類と操作方法を紹介していきますね!
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)での変形のやり方!
クリスタの変形で共通する最初の作業
まずは「レイヤーパレット」から変形させたい絵があるレイヤーをタッチして選択状態にします。
必要があれば「選択範囲ツール」で変形させたい範囲を選択しましょう。
変形させたい絵を選択しましたら、CLIP STUDIO PAINT画面上部から「編集」→「変形」と選択していきます。
すると様々な変形方法の種類が表示されます。
お好みの変形方法を選択しましょう。
※各変形方法の詳細は次項で紹介します。
変形方法の名前の右横に表記されているコマンドはショートカットです。
参考記事
変形方法を選択しますと、上下左右と四隅に「□」変形対称の中心に「+」が表示されます。
※「メッシュ変形」のみ異なった表示になります。
ここから各変形方法によって操作方法が異なります。
それぞれどのような変形になるかは次項から紹介しますね。
クリスタの変形機能①「拡大・縮小」
変形対称の上下左右と四隅に表示される「□」をドラッグすることで拡大・縮小ができます。
変形の支点はドラッグする「□」の対称の位置にある「□」です。
[Alt(Option)]を押しながら「□」をドラッグすることで表示される「+」を支点に変形させることができます。
「ツールプロパティ」の「拡大率」の項目でバーを動かす、もしくは数値を入力することでも拡大・縮小ができます。数値は「%」の数値ですね。
その際の支点は「+」になります。
また、「縦横比固定」のチェックを外すことで元の絵の比率を無視して拡大・縮小ができるようになります。
※この時に[Shift]を押しながらドラッグで拡大・縮小すると縦横比を固定して変形させることができます。
クリスタの変形機能②「回転」
ペンでドラッグすることで「+」を中心点として回転させることができます。
[Shift]を押しながら回転させると45度刻みで回転させることができます。
特定の角度に回転させたい場合は「ツールプロパティ」の「回転角」で数値を入力しましょう。単位は「度」です。
(左側のバーを動かしても回転させることができます。)
普通の数値が右回り、マイナスの数値が左回りで回転します。
また、ドラッグで回転させて一旦ペンを離すと、この「回転角」にどのくらい回転させたか数値として表示されます。
クリスタの変形機能③「拡大・縮小・回転」
上記の「拡大・縮小」「回転」の2つの変形方法ができます。
わざわざ1回ずつ変形方法を選択する手間が省けます。
ただし「回転」においては変形のガイド線にペンを近付けてポインター(カーソル)が曲線の矢印に変わった時に実行できます。
クリスタの変形機能④「自由変形」
四隅の「□」をドラッグするとその「□」を自由に移動させることができ、その移動に合わせて絵が変形されます。
また、上下左右の「□」をドラッグするとその「□」が含まれる1辺を自由に移動させることができ、その移動に合わせて絵が変形されます。
[Shift]を押しながらドラッグするとその「□」に繋がっている辺に合わせて平行に移動させることができます。
クリスタの変形機能⑤「ゆがみ」
「□」を、「□」に繋がっている辺に合わせて並行方法へドラッグさせて変形させることができます。
四隅の「□」ですと2辺繋がっているので2方向へのドラッグが可能です。
「自由変形」の[Shift]を押しながらの変形を[Shift]を押しながらじゃなくてもできるといった変形ですね。
クリスタの変形機能⑥「平行ゆがみ」
「ゆがみ」同様、「□」と繋がっている辺に合わせて平行方向にドラッグさせて変形させるのですが、こちらはどの「□」をドラッグしても1辺全てが動きます。
クリスタの変形機能⑦「遠近ゆがみ」
四隅の「□」をドラッグさせることで遠近法を使用したような形に変形させることができます。
「□」を1つドラッグさせるだけで反対側の「□」も移動してくれます。
上下左右の「□」をドラッグすると「平行ゆがみ」と同じ変形になります。
しかし、その他の「□」同士の幅はそのままなので本当の遠近法とは少し異なった形になりますね…。
ただ、線は奥の方が細くなりますので多少の遠近表現にはなるようです。
クリスタの変形機能⑧「左右反転」
「+」を支点に左右が反転されます。
クリスタの変形機能⑨「上下反転」
「+」を支点に上下が反転されます。
クリスタの変形機能⑩「メッシュ変形」
選択すると、絵に格子状のガイド線と「□」、支点の「+」が表示されます。
この「□」をドラッグすることで、「□」を独立して移動でき、それに合わせて変形させることができます。
服に柄を付ける際、服の凹凸に合わせて柄を変形させたりするときに使用したりします。
メッシュ変形をする際、ガイド線は折れ線になりますが、変形対象の絵は曲線になりますのでいびつな変形になることはありませんのでご安心を◎
また、[Shift]を押しながらドラッグすると格子状のガイドに合わせて平行方向に移動させることができますよ。
また、この「□」の数は「ツールプロパティ」で縦と横、各2~10個の中で変更ができます。
この「□」の数は1度変形作業をすると変えることはできませんので注意しましょう。
2023年12月5日にクリスタがVer.2.3.0にアップデートされたことでメッシュ変形の機能が追加されました。
詳しくは以下の記事を参考にしていただければと思います。
「確定」をして変形完了!
クリスタで変形を確定するまでにできること
クリスタの変形作業の間は「取り消し」を選択することで1つ前の変形に戻ることができます。
また、変形のガイド線の下の文字(変形ランチャー)、もしくは「ツールプロパティ」にある「キャンセル」を選択すると変形そのものを取り消すことができます。
また、変形作業中は他の作業ができませんので注意して下さい。
他の作業を行おうとすると以下の注意ウィンドウが表示されます。
「はい」を選択すると変形が確定となり、変形作業は終了されます。
「いいえ」を選択すると絵は変形前の状態に戻り、変形作業は終了されます。
「キャンセル」を選択すると変形作業が継続されます。他の作業をキャンセルするという意味ですね。
変形が終わりましたら、「確定」をして変形を完了させましょう。
「確定」させる方法はいくつかあります。どの方法で「確定」しても大丈夫ですので自分がやりやすい方法で「確定」をしましょう。
「変形ランチャー」で「確定」を選択
変形する際に表示されるガイドの下に表示される部分を「変形ランチャー」といいます。
ここで「確定アイコン」をタッチすることで変形を確定することができます。
「ツールプロパティ」で「確定」を選択
クリスタ画面内にあるツールプロパティにて「確定アイコン」をタッチすることで変形を確定することができます。
※この項目は変形中にのみ表示されます。
[Enter]キーを押して「確定」する
キーボードの[Enter]キーを押すことでも変形を確定することができます。
クリスタのメニューから「確定」を選択
CLIP STUDIO PAINT画面上部から「編集」→「変形」→「確定」と選択することで変形を確定させることができます。
変形範囲内でダブルクリック(タップ) Ver.1.12.0~
クリスタVer.1.12.0より、環境設定「コマンド」に「変形をダブルクリックやダブルタップで確定する」という項目が追加されました。
この項目にチェックが入っている場合、変形範囲内でダブルクリック(タップ)をすることで変形を確定させることができます。
環境設定ウィンドウの開き方は以下の記事を参考にしてください。
どの変形作業中でも共通するクリスタの操作
困った時は:クリスタのウィンドウ・アイコン・項目がない時の見つけ方!!
移動
クリスタで変形中、変形のガイド線にペンを近付けた時、ポインターが十字の矢印に変わる箇所があります。
その場所でドラッグすることで変形中の絵を移動させることができます。
↓
回転
クリスタの変形の項目に「回転」はあるのですが、実は「拡大・縮小」以外の変形を実行中でも「回転」を実行することが可能なのです。
変形のガイド線にペンを近付けた時(「移動」より少しガイド線から遠め)、ポインターが曲線の矢印に変わる箇所があります。
その場所でドラッグすることで変形中の絵を「+」を支点に回転させることができます。
また、「ツールプロパティ」の「回転角」の項目でも回転操作が可能です。
拡大率
「メッシュ変形」以外の変形を実行中でも、「ツールプロパティ」の「拡大率」の項目で変形中の絵の拡大・縮小ができます。
ただし、「自由変形」「ゆがみ」「平行ゆがみ」「遠近ゆがみ」では「縦横比固定」にチェックを入れることができないため、「横」と「縦」の数値を別で変更する必要があります。
支点の位置変更
クリスタで変形中に表示される「+」はドラッグで移動させることができます。
「□」で囲まれた範囲の外側にも移動させることが可能です。
[Alt(Option)]を押しながら任意の場所にタッチすることでその場所に「+」を一瞬で移動させることもできます。
また、「ツールプロパティ」内にある「基準点(回転の中心)」の項目で選択肢の位置に「+」を移動させることもできます。
それぞれ「□」のある位置を示しています。
「自由位置」はドラッグ移動などで「+」を移動させた時に表示されるものです。移動目的で「自由位置」を選択しても「+」の位置はそのままで動きません。
【Ver.2.1.0~】「位置」
※こちらはクリスタVer.2.1.0から追加された項目です。
変形時に表示される「+」の位置を数値で指定・変更することができます。
こちらはキャンバスの左上部分から「+」の位置までの幅(X)と高さ(Y)の距離を表しています。
詳しくは以下の記事で紹介していますので参考にしていただければと思います。
変形方法の変更
クリスタにて「メッシュ変形」以外は変形実行中に「ツールプロパティ」の「変形方法」の項目で別の変形方法に変更させることができます。
キャンバス上で右クリックすると表示されるメニューから選択することでも変更可能です。
変形のリセット
「ツールプロパティ」のリセットのアイコンを選択することで変形作業全てをリセットさせることができます。
「キャンセル」を選択するのとは違い、変形の作業自体は継続して行えます。
左右反転/上下反転
「ツールプロパティ」のアイコンを選択することで「左右反転」、「上下反転」の変形と同じことができます。
ベクターの太さを変更
ベクターレイヤー上に描いた絵を変形させる際、「ツールプロパティ」の「ベクターの太さを変更」にチェックを入れると変形に合わせて絵の線の太さを変えてくれます。
元の画像を残す
「ツールプロパティ」の「元の画像を残す」にチェックを入れると変形前の絵も残るようになります。
逆に変形するとなぜか元の絵が残って困るといった方はここにチェックが入っている可能性があります。
位置調整
「ツールプロパティ」にある「位置調整」は初期設定で「自由位置」となっています。
この部分をクリックしますと「キャンバス」、さらに原稿用紙での作業でしたら「裁ち落とし」「仕上がり」「基本枠」といった選択肢が表示されます。
ここで「自由位置」以外の項目を選択しますと変形中の絵が選択した位置にピッタリ合う大きさに変形されます。
「縦横比固定」にチェックが入っていますと変形対象の長い方の辺が選択した位置に合うようになります。
「縦横比固定」のチェックが外れていると縦方向・横方向それぞれが選択した位置にピッタリ合うように変形されますので元の縦横比と変わってしまいますので注意しましょう。
また「位置調整」で変形させた絵は元の位置がどこであろうとキャンバスの中央に配置されます。
この特徴を活かして「位置調整」で任意の位置を選択した後に拡大率を100%に戻せば絵をキャンバスの中央に配置させることもできますよ◎
クリスタVer.2.0から「整列・分布パレット」が追加され、この機能を使って絵をキャンバスの中央に移動・配置することができるようにもなりました。
参考記事
補間方法
「補間方法」では変形をするときに隣接するピクセル間の色を補間する方法を4種類から選択することができます。
各内容は以下の通りです。
●ソフトな輪郭(バイリニア法)
輪郭(色の境界)を隣のピクセルの色と混ぜ、滑らかにする補間方法です。ただし、変形する内容によっては、輪郭がぼやける場合があるようです。
●ハードな輪郭(ニアレストネイバー法)
画像内のピクセルを複製して補間する方法です。隣のピクセルに影響されないため、輪郭(色の境界)がハッキリします。ただし、変形する内容によっては輪郭がギザギザになる場合があるようです。
●輪郭強調(バイキュービック法)
補間方法は「ソフトな輪郭(バイリニア法)」と同じですがこちらはさらに輪郭が強調されるように処理されます。ただし、変形する内容によっては、輪郭の周囲に白いノイズが発生する場合があるようです。
●高精度(色の平均)
変形後の1ピクセルごとに含まれる変形前のピクセルの色の平均を厳密に計算して補間する方法です。拡大はハッキリ、縮小は滑らかになります。また、細い線を縮小しても途切れないようになります。ただし、変形する内容によっては輪郭がぼやけたり、処理に時間がかかったりする場合があるようです。
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)の変形機能紹介まとめ
クリスタの変形機能の紹介は以上となります。
クリスタの変形には他に「補間方法」などの設定項目もあるのですが、それはもっと詳しくなってからでいいと判断し、今回は割愛させていただきました。
アナログでの作業になりますと、「失敗したら描き直し」というプレッシャーがあり、なかなかペンが進まないといったこともありますが、クリスタにこういった機能があることで「後から修正ができる」という安心感を持ちながら制作ができますね◎
とても便利な機能ですのでガンガン活用しましょう!
それではここまで閲覧ありがとうございました!
お疲れ様でした!!
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