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皆さん、本日も閲覧ありがとうございます。
山本電卓と申します。
イラスト・マンガ制作ソフトCLIP STUDIO PAINT(クリップスタジオペイント)のVer.4.0が公開され、変形機能に「パペット変形」が追加されました。
今回はこのパペット変形の使い方を紹介させていただきますのでよろしくお願いいたします
( `・∀・´)ノ!
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CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)の「パペット変形」とは
クリスタのパペット変形とは、キャンバス上の絵に表示されたメッシュ上に「ピン」を設置し、その「ピン」をドラッグ移動することで絵を折り曲げたり伸ばしたりするような変形をすることができる機能です。
このパペット変形を利用して完成済みのイラストの部分的な角度調整や差分を編集・作成することができます。
また、少しずつ変化する絵を繋げるアニメーションのセル画制作にも利用できますね◎
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)「パペット変形」の使い方!
クリスタで「パペット変形」が使えるレイヤーを準備しよう!
クリスタの「パペット変形」が使えるのはラスターレイヤーと選択範囲レイヤーです。
それ以外のレイヤーでパペット変形を使用したい場合は「ラスタライズ」でラスターレイヤーに変換させましょう。
ラスタライズは変換させたいレイヤーを選択している状態で
CLIP STUDIO PAINT画面上部から「レイヤー」→「ラスタライズ」と選択することで実行できます。
※元のレイヤーの性能はなくなります。
また、パペット変形は対応レイヤーであれば複数選択している状態でも利用可能です。
※複数選択されたレイヤーの中に対応外のレイヤーがある場合は対応レイヤーのみに変形が適用されます。
必要であれば選択範囲を作成しよう!
クリスタのパペット変形はキャンバス上に選択範囲を作成している状態で実行するとその範囲だけにパペット変形を適用させることができます。
参考記事
部分的にパペット変形を使用したい場合はその部分に選択範囲を作成しましょう。
ただし、変形の仕方によっては選択範囲外にある絵と切り離されてしまう場合がありますので注意しましょう。
クリスタの編集メニューから「パペット変形」を選択しよう!
レイヤーの用意ができましたら、変形させたいレイヤーを選択した状態で
CLIP STUDIO PAINT画面上部「編集」→「変形」→「パペット変形」と選択しましょう。
パペット変形が編集状態になりますと対象の絵が三角形のメッシュで覆われた状態になり、この部分が変形可能範囲となります。
ここから設定・変形を行っていきます。
クリスタ「パペット変形」の基本操作
メッシュ上に「ピン」を設置する
パペット変形を実行し、キャンバス上の絵にメッシュが表示された状態でそのメッシュ上をタッチすると「ピン」を設置することができます。
このピンは複数設置可能です。
「ピン」の移動で変形
設置したピンをタッチして選択状態にし、中央の円をドラッグしますと絵を変形させることができます。
この時の変形内容は「ドラッグの方向」や「他のピンの配置」によって変わります。
「ピン」の回転で変形
設置した「ピン」を選択状態にしますと外側に円が表示され、この外側の円上にカーソル(ペン)を持っていくとカーソルが曲線矢印に変わります。
この状態でドラッグするとピンを中心に周辺の絵を回転させることができます。
※ピンを複数選択している場合は回転はできません。
操作の取り消し
パペット変形中、ピンの移動や回転で変形を行った場合でも、「取り消し」を行うことで1つ前の状態に戻すことができます。
クリスタ「パペット変形」の設定内容
クリスタでパペット変形を実行して編集状態になりますと、ツールプロパティもしくはサブツール詳細ウィンドウ「メッシュ・ピン」カテゴリーにて設定変更が可能になります。
「メッシュの細かさ」
メッシュの細かさを「粗い」「標準」「細かい」の3種類から選択できます。
メッシュの細かさはパペット変形を行う際の影響範囲の細かさを表しています。
メッシュが細かいほど細かく滑らかな変形が可能になり、メッシュが大きいほど全体的な変形が可能になります。
また、メッシュが細かいほど、ピンを細かく(近距離で)設置することができるようになります。
「処理範囲の拡張」
変形可能範囲であるメッシュの拡張範囲を「0」~「100」の数値で設定します。
数値が大きいほど範囲が広くなります。
(初期値は「2」です)
毛先などの細い部分は初期値でメッシュ内にしっかり入らないことがあるため、この数値を上げることで描画部分全てを変形範囲に入れることができます。
「メッシュを表示」
チェックのあり・なしでメッシュの表示・非表示を切り替えることができます。
※メッシュが表示されていない状態でもピンの設置や変形は可能です。
「ピンをクリック」
先述のように、パペット変形では、変形範囲(メッシュ上)をタッチすると変形の起点となる「ピン」を設置することができます。
この設置済みのピンをタッチする時の操作を「ピンを選択」「ピンを削除」の2種類から選択できます。
●「ピンを選択」
設置しているピンをタッチした際、次項で説明する「選択の追加(クリック)」で設定した操作を行います。
●「ピンを削除」
設置しているピンをタッチすることでそのピンを削除することができます。
また、「ピンを選択」の時でも[Alt(Option)]を押しながらタッチすることで「ピンを削除」の操作を行うことができます。
「選択の追加(クリック)」
前項の「ピンをクリック」にて「ピンを選択」を選択している時に設置済みのピンをタッチした時の操作を
「新規選択」「追加選択」「部分解除」「選択状態の切り替え」
の4種類から選択します。
●「新規選択」
ピンをタッチするとそのピンを選択状態(操作可能)にします。
別のピンをタッチすると選択状態は新しくタッチしたピンに切り替わります。
●「追加選択」
ピンをタッチすることでそのピンを選択状態(操作可能)にします。
この時、別のピンをタッチしていくことで選択状態のピンを追加(複数選択)していくことができます。
ピンを複数選択しますと、ピンをまとめて操作できるようになります。
●「部分解除」
選択状態になっているピンをタッチすることで選択状態を解除します。
(ピンそのものを削除するわけではありません)
●「選択状態の切り替え」
選択状態のピンをタッチすると選択状態を解除し、選択状態でないピンをタッチすると選択状態に切り替えます。
この時、他のピンの選択状態は変化しません。
「選択の追加(範囲選択)」
パペット変形中に変形範囲(メッシュ上)以外の箇所からドラッグすることでピンを範囲選択することができます。
※変形範囲(メッシュ上)からドラッグするとピンの設置→移動という変形操作になってしまいます。
この時の範囲内にあるピンに対しての操作を
「新規選択」「追加選択」「部分解除」「選択状態の切り替え」
の4種類から選択します。
●「新規選択」
範囲選択内にあるピンを選択状態(操作可能)にします。
範囲選択外に選択状態のピンがある場合、そのピンの選択状態は解除されます。
●「追加選択」
範囲選択内にあるピンを選択状態(操作可能)にします。
この時、別の選択状態のピンもそのまま継続されるので、選択状態のピンを次々に追加していくことができます。
●「部分解除」
範囲選択内にある選択状態になっているピンの選択状態を解除します。
●「選択状態の切り替え」
範囲選択内にあるピンの中で、選択状態のピンは選択状態を解除し、選択状態でないピンは選択状態に切り替えます。
「ピンの回転補正」
こちらは選択中のピン1つだけに対して設定する項目です。
※ピンを2つ以上選択している時には設定できません。
各ピンでは次項で紹介する「ピンの回転角」を設定することができるのですが、この「ピンの回転補正」にチェックを入れておくと、他のピンを移動・回転させた時にそのピンに設定されている「ピンの回転角」の数値を自動で変更(補正)してくれるようになります。
各ピンの角度を自動で変更されたくない場合はチェックを外しておきましょう。
「ピンの回転角」
こちらは選択中のピン1つだけに対して設定する項目です。
※ピンを2つ以上選択している時には設定できません。
ピンを中心に周囲の絵を回転させる角度を「-180度」~「180度」の数値で設定できます。
「+」が右回転、「-」が左回転になります。
「ピンの前後関係」
ピンを2つ以上設置している際に設定できる項目です。
ピンのドラッグ移動によって絵同士が重なった場合、そのピンのある箇所を前面に表示するか、背面に表示するかを設定できます。
※ピンの位置によって選択できる項目が変わります。
ここでは以下のように絵が重なるようにパペット変形した時を例として紹介します。
●「ピンを最前面へ」
ピンを設置している箇所の絵を1番手前に配置します。
●「ピンを前面へ」
ピンを設置している箇所の絵を1つ手前に配置します。
●「ピンを最背面へ」
ピンを設置している箇所の絵を1番奥に配置します。
●「ピンを背面へ」
ピンを設置している箇所の絵を1つ奥に配置します。
最後に「確定」してパペット変形を完了する!
変形が完了しまたら、「確定」アイコンや[Enter]キーを押すことでパペット変形を完了させることができます。
また、その他の変形に関する設定や操作方法は以下の記事を参考にしていただければと思います。
【補足】クリスタ「パペット変形」による劣化に関して
クリスタに限らず、どんな絵でも編集すれば劣化が起こってしまいます。
このパペット変形においても、絵の劣化は発生します。
しかし、以下の画像のように拡大すると劣化が目立つかもしれませんが、絵全体を見ればそこまで気になる程の劣化ではないと個人的には感じています。
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)「パペット変形」を利用する際のコツ
人物をパペット変形する場合は関節にピンを設置しよう!
パペット変形で角度付ける場合はピンの位置が支点になるので、人物をパペット変形する場合はピンを関節の位置に設置することで不自然な変形を避けることができます。
また、ドラッグ移動だけではキレイに曲がりませんのでピンの回転も利用しましょう。
動かしたくない位置にもピンを設置しよう!
パペット変形にてピンをドラッグ移動して変形させる場合、動かしたい位置にだけピンを設置すると、絵全体が動いてしまいます。
そのため、動かしたくない位置にもピンを設置することでその位置を固定した状態で変形ができるようになります。
複数選択したピンでも操作可能!
先述のように、パペット変形のピンは複数選択が可能ですので、特定の範囲をまとめて変形させたい場合は複数選択したピンを移動させましょう。
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)「パペット変形」でイラストを編集しよう!
クリスタにはベクターレイヤーがあるので制作中に線画を劣化することなく自在に変形・編集することが容易にできます。
ただし、こういった変形は今までラスターレイヤーではできなかったため、ラスターレイヤーや完成済みのイラストを変形・調整するのには今回紹介したパペット変形がかなり役に立つかと思います◎
ぜひ今回の記事を参考にパペット変形をご利用ください!
それではここまで閲覧ありがとうございました!
お疲れ様でした!!
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