※記事内に広告を含みます
皆さん、本日も閲覧ありがとうございます。
山本電卓と申します。
イラスト・漫画制作ソフトCLIP STUDIO PAINT(クリップスタジオペイント)には選択中のレイヤーに様々な効果を与える「フィルター機能」があります。
今回はその中でもVer.2.0から追加された画像や絵を膨らみ、もしくは凹み表現に変換できる「歪曲収差補正フィルター」の使い方・設定項目の意味を紹介させていただきます。
それではよろしくお願いしたします
( `・∀・´)ノ!
▼イラスト・簡単な漫画なら【CLIP STUDIO PAINT PRO】
CLIP STUDIO PAINT PRO▼本格的な漫画・アニメーション制作なら【CLIP STUDIO PAINT EX】
CLIP STUDIO PAINT EXCLIP STUDIO PAINT(クリスタ)のフィルター機能とは
クリスタのフィルター機能の基本的な使い方・仕様は以下の記事で紹介していますので参考にしていただければと思います。
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)の歪曲収差補正フィルターとは
クリスタで画像を膨らんだ・凹んだ表現に変換できるフィルター機能!
クリスタの「歪曲収差補正」フィルターは、画像や絵を膨らんだ、もしくは凹んだ表現に変換できる機能になります。
そもそも「歪曲収差(わいきょくしゅうさ)補正」とは
「歪曲収差補正」というのは本来、カメラの機能になります。
平面のものを撮ってもレンズの特性によって画像が歪んで映ってしまう現象の一種を「歪曲収差」と呼び、その歪みを補正するのが「歪曲収差補正」というわけですね。
つまり「歪曲収差補正」とは本来は画像や絵を歪ませるのではなく、画像や絵の歪みをなくすように補正する機能なのです。
クリスタでの「歪曲収差補正」フィルター
「歪曲収差補正」とは本来前項で述べた機能ですので、クリスタに読み込んだ画像の歪みを修正するといった作業も行えるわけですが、その機能を利用して逆に画像や絵に歪みを加えて膨らんだ・凹んだ表現に変換するといった使い方もできるわけですね。
歪曲収差補正フィルターが使えるのはクリスタVer.2.0以降
クリスタの「歪曲収差補正フィルター」を使用するにはクリスタをVer.2.0以降にアップデートする、もしくはVer.2.0かVer.3.0のクリスタを購入する必要があります。
【クリスタVer.3】アップデートプランの契約方法を紹介します!!
クリスタを無期限Ver.2・Ver.3に!優待バージョンアップ購入方法!
クリスタの歪曲収差補正フィルターの利用手順!
困った時は:クリスタのウィンドウ・アイコン・項目がない時の見つけ方!!
「歪曲収差補正」フィルターの利用条件
●ラスターレイヤー・レイヤーマスク共に利用可能
「歪曲収差フィルター」はラスターレイヤー・レイヤーマスク両方で利用可能です。
●「表現色」はどれでも利用可能
「歪曲収差フィルター」はレイヤーの表現色がどれであっても利用可能です。
クリスタのフィルターメニューから「歪曲収差」を選択しよう!
クリスタのレイヤーパレットにて対象のレイヤーもしくはレイヤーマスクを選択している状態で
CLIP STUDIO PAINT画面上部から「フィルター」→「変形」→「歪曲収差補正」と選択しましょう。
すると以下のような設定ウィンドウが開きますのでここで目的の表現に合うように各項目の数値を入力・調整して「OK」を押すことで選択中のレイヤーを変換・変形することができます。
※キャンバスサイズ・解像度によっては変換に数秒かかる場合があります。
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)歪曲収差補正フィルターの設定項目の意味
クリスタ歪曲収差補正フィルター設定:キャンバス上の「×」印
クリスタの「歪曲収差補正」フィルターの設定ウィンドウが開きますとキャンバス上に「×」印が表示されます。
これは膨らみ・凹み表現の頂点を表しています。
この「×」印はドラッグによって移動が可能です。
「×」印の位置によって変形具合も変わります。
※[Shift]を利用した垂直・水平方向への移動はできないようです。
「×」印が示す位置に関して
「×」印は変換前の画像・絵の位置を示しています。
そのため、プレビュー表示されている状態で「×」印を移動させますと思った位置にならない場合もあります。
「×」印の移動は「プレビュー」のチェックを外して行うとやりやすいでしょう。
※「×」印は「プレビュー」のチェックを外しても表示してくれます。
クリスタ歪曲収差補正フィルター設定:歪み
歪曲収差補正によって変形させる方向と強さを「-1.00」~「1.00」で設定します。
「+」数値の場合
「歪み」の数値が「+」の場合は「×」印を頂点に膨らんだ表現になります。
変形としては外側から「×」印方向に圧縮する形になりますので、「1.00」に近付くほど元の画像より小さく、丸みを帯びた形状になります。
最大値になりますと円に近い状態になりますね。
※円形になるわけではありません。
「-」数値の場合
「歪み」の数値が「-」の場合は「×」印を頂点に凹んだ表現になります。
変形としては外側に向かって引き伸ばす形になりますので、「-1.00」に近付くほど外側の部分が伸ばされていきます。
ただし、凹み表現ですので端が直線の場合は「×」印に向かって凹んだ形になります。
「0」の場合
「歪み」の数値が「0」の場合は全く変化がない状態になります。
【補足】「歪み」の数値と変換結果の関係性
歪曲収差補正フィルターにて、「歪み」の数値をどのくらいにしたらどのくらい画像が変形するのかを手元のクリスタで検証してみたのですが、はっきりとした計算式を割り出すことができませんでした…。
「歪曲収差」で検索してみると複雑な計算式も出てきましたので簡単に割り出せるものではないのかもしれません。
ちなみに1000px × 1000pxの正方形に歪曲収差補正フィルターを使用し、「歪み」を「1.00」にしたところ、約35%の大きさまで収縮されました。
クリスタ歪曲収差補正フィルター設定:拡大率
その名の通り、変形対象の大きさを「10」~「500」で設定します。
単位は「%」になります。
「100%」が等倍(×1)というわけですね。
ただし前項で述べたように、「歪み」の数値を変更させますと元の画像が縮小・拡大されますので数値が「100」の場合でも元の画像と同じサイズになるわけではありません。
「歪み」の数値によって変わった全体的な大きさを調整するのに利用すればいいでしょう。
【補足】クリスタ歪曲収差補正フィルターの効果範囲
クリスタの歪曲収差補正フィルターは(選択範囲を作成していない場合は)キャンバス全体が効果範囲になります。
キャンバスの外側にも描画部分があるレイヤーで歪曲収差補正フィルターを実行した場合、キャンバスの外側にあった部分は歪曲収差補正フィルターの効果が反映されていません。
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)歪曲収差補正フィルターの使用例
私が思いつく範囲ではありますが紹介させていただきます。
歪み表現
イラストや画像を歪ませた表現に変換します。
圧縮表現
「歪み」の数値を「+」にすることで変換対象を球状に圧縮したような表現にできます。
アイコン・ロゴ制作
抽象的な模様や図形を歪ませることでアイコンやロゴを作成することができます。
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)のその他の似たフィルターとその違い
つまむフィルター
「つまむ」フィルターも「×」印に向かって突き出した・押し込んだ表現が可能ですが変形具合に関しては「歪曲収差補正」の方が丸みがあり、「つまむ」の方は鋭い印象です。
また、「歪曲収差補正」は全体が変形されますが、「つまむ」は四隅部分が変形されません。
クリスタで押し込み・突き出し表現!つまむフィルターの使い方!!
曲面投影フィルター
「曲面投影」フィルターも曲線的な膨らみ・凹みを表現することが可能ですが、こちらも「つまむ」同様四隅部分が変形されません。
魚眼レンズフィルター
「魚眼レンズ」フィルターは「歪曲収差補正」と同じように全体を変形させることができ、さらに歪ませる度合いも「魚眼レンズ」の方が強いです。
しかし「魚眼レンズ」では凹み表現ができず、「歪曲収差補正」のように拡大・縮小の設定がありません。
(フィルター使用後に変形機能を使って拡大・縮小することができますが)
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)の歪曲収差補正フィルターを活用してみよう!
クリスタVer.2.0から追加された歪曲収差補正フィルターは項目が2つだけのシンプルなフィルターになっており、扱いやすいかと思います。
また、その内の1つは他のフィルターにはなかった拡大・縮小の設定となっております。
歪み系のフィルターを軽く使用してみたい方はこの歪曲収差補正フィルターから始めてみるのもいいかもしれませんね◎
それではここまで閲覧ありがとうございました!
お疲れ様でした!!
▼イラスト・簡単な漫画なら【CLIP STUDIO PAINT PRO】
CLIP STUDIO PAINT PRO▼本格的な漫画・アニメーション制作なら【CLIP STUDIO PAINT EX】
CLIP STUDIO PAINT EX▼動画視聴型お絵描き講座【Palmie(パルミー)】