クリスタで絵がぼやける原因と解決方法!!

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皆さん、本日も閲覧ありがとうございます。
山本電卓と申します。

イラスト・漫画制作ソフトCLIP STUDIO PAINT(クリップスタジオ)を初めて使用する際、「絵がぼやける…!」といった問題が起こることがあります。

クリスタで絵がぼやける


しかし、デジタルペイントソフトの仕様を知っていさえいれば解決できるかと思います!

今回はCLIP STUDIO PAINTでの絵がぼやける原因とその解決方法を紹介させていただきますのでよろしくお願いいたします
( `・∀・´)ノ!


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参考記事:クリスタを購入する3つの方法と手順紹介!!

CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)の絵がぼやける原因の多くはキャンバスサイズ!

【原因】クリスタで「キャンバスサイズが小さすぎる」と絵がぼやける!

クリスタを使用していて絵がぼやけるといった問題はキャンバスサイズが小さすぎることが原因であることが多いです。

「キャンバス」とは絵を描くためのデジタル上の紙のことです。このキャンバスがないと絵が描けません。

クリスタのキャンバス


「キャンバスサイズ」とはこのキャンバスの大きさになります。

「幅」「高さ」の名称で設定を行い、単位は「px」「mm」などの選択ができます。

クリスタのキャンバス(幅・高さ)


クリスタでは初期起動時など、前回の使用記録がない場合に自動でキャンバスが作成されるのですが、こちらは目的にあった設定のキャンバスではないこともありますので自動作成されたキャンバスは閉じて新たに新規作成しましょう。

【解決方法】クリスタで「大きいキャンバス」を作成すればぼやけない!

クリスタで絵がぼやける原因がキャンバスサイズが小さすぎることであるのでしたら、大きいキャンバスサイズで制作すればキレイな絵を描けるというわけですね。


個人的には最低でも1辺に1000px以上は必要かと思います。


これは「線がぼやけない」という意味での最低限の数値ですので、線がデジタル的なカクカクの感じが嫌な場合はさらに2000px、3000pxとキャンバスサイズを大きくしていきましょう。

※線がカクカクに見えるのは拡大表示しているためで全体的に見ればなめらかに見えることもあります。

MEMO

キャンバスサイズの単位を「mm」にする場合、同じ数値でもキャンバスの「解像度」によってキャンバスサイズが異なります

実際の用紙サイズをイメージしてキャンバスサイズを設定したい場合は「解像度」を300dpi以上で設定する方が良いでしょう。

「解像度」に関しては後述の『CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)で絵がぼやけるその他の原因と解決方法』の項目も確認していただければと思います。

クリスタの新規作成の時点でしっかりキャンバスサイズ設定をしよう!

キャンバスサイズはキャンバスを新規作成する時に設定します。

クリスタ新規作成(キャンバスサイズ)


参考記事

クリスタで絵を描く最初のステップは「新規作成」!!


漫画の原稿用紙のように決まったサイズがあるのでしたらそれに従えばいいのですが、サイズ指定がない通常のイラストなどではここで目的に合わせた設定を行いましょう。

注意

よくあるミスとして、キャンバスサイズの単位を「mm」で設定したつもりが「px」になっているということがあります。

クリスタの新規作成(単位)


「1000mm」と「1000px」では1000pxの方が断然小さいので単位の確認も忘れないようにしましょう。


また、個人的にはイラスト制作の場合は目的のサイズより大きめのキャンバスサイズで新規作成することをおすすめします。


クリスタでは書き出し時に出力サイズを設定することができるのですが、

出力サイズ


大きめのキャンバスサイズで作成しておけば書き出し設定にて縮小したデータを作成することもできるのです。

元の絵より拡大して書き出しますとぼやけが出る可能性もあるのですが、縮小する場合はそういった可能性も低く、様々なサイズに対応することができます。

私はサイズ指定がある場合は2倍のキャンバスサイズで制作し、50%で書き出すといったことをよくやっています。


ただし、漫画制作の場合は実際の原稿用紙と同じサイズを設定しましょう。

漫画原稿用紙自体がそもそも印刷サイズよりやや大きめのサイズですし、印刷する場合や漫画賞に投稿する場合はサイズ指定がありますからね。

クリスタで漫画制作!新規作成「コミック」の設定項目の意味を説明します!

【要注意!!】描画済みの絵はキレイにならない…!!

クリスタではキャンバスを新規作成後でもキャンバスサイズを変更することは可能です。

クリスタ「キャンバスサイズを変更」


しかし、すでにキャンバス上に描かれている絵はキャンバスサイズを大きくしたとしてもそのままで、キレイにはなりません

キャンバス上の絵は描画時の設定が反映されるためです。

クリスタのキャンバスサイズ変更(ぼやけはそのまま)


そのため、設定変更後に描いた絵はキレイに表示されますが、設定変更前の絵の表示はそのままになるのです。

これはクリスタに限らずどのペイントソフトにも言えることで、ぼやけた絵をキレイにするということはできませんので注意してください。

ですので、キャンバスを新規作成する時にしっかりキャンバスサイズの設定を行いましょう

ポイント

クリスタには線画に特化した「ベクターレイヤー」というレイヤーがあります。

このベクターレイヤーに描画した線はデータ化されているため、拡大・縮小のぼやけが発生しないという特徴があります。

そのため、ベクターレイヤーに描画していた線画であれば後からサイズを大きくしてもキレイな線画のままで表示されせることも可能です。

これぞクリスタの特徴!ベクターレイヤーが便利すぎる!!

CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)で絵がぼやけるその他の原因と解決方法

クリスタキャンバスの「解像度」

デジタルペイントソフトにおいて「解像度」とはキャンバスの鮮明さを表す数値になります。単位は「dpi」。

一般的に「解像度」は作品を印刷する時に重要になる設定項目となり、印刷目的がなくSNSなどのウェブ上のみ公開する場合は設定可能な数値の中で最低値となる72dpiに設定します。

目的解像度
WEB上でのみ公開する場合72 dpi
カラー作品を印刷する場合300~350 dpi
モノクロ作品を印刷する場合600 dpi以上


よく「解像度は印刷時に必要なものだから制作時のキャンバスの鮮明さには関係ない」と述べている文を拝見するのですが、実際には解像度の違いによる制作時の違いはあります

例えば同じブラシサイズで描画する場合、表示上の大きさが全然違うのです。

クリスタの解像度によるブラシサイズの違い


また、先述の通り解像度が異なりますと「px」の数値が同じでも「mm」の数値が異なります

例えば、解像度72dpi、300×300pxのキャンバスの単位をmmに変更しますと105.83×105.83mmとなるのですが、

解像度300dpi、300×300pxのキャンバスの単位をmmに変更しますと25.40×25.40mmとなるのです。


上記の内容を見ますと解像度が高い方がキャンバスサイズが小さくなっているじゃないかと思うかもしれませんが、これは描画範囲が圧縮されるためです。

キャンバスが小さくなくなるというというよりかは「描画範囲が小さくなっている=もっと大きいキャンバスサイズが必要」という考えですね。

【↓画像解像度による数値の違いのイメージ】

クリスタの解像度による描画範囲の違い


つまり、解像度を高くすることでキレイに表示するために必要なキャンバスサイズに気付けるということになるわけですね。

ですので絵がぼやける時の解決策として解像度を高くすることも1つの方法だと言えるのです。

この「解像度」もキャンバスサイズ同様に後から変更も可能ですが、すでに描画済みの絵には反映されませんので注意しましょう。

※先述の通り、ベクターレイヤーに描画した線画であればキレイな線画のままの表示になります。

クリスタ「画像解像度を変更」


ただしキャンバスサイズと異なり、解像度を変更する方法では描画済みの絵も同じ比率で拡大・縮小されます。

クリスタ「画像解像度を変更」での絵のサイズ

【補足】トーンを使用するのなら解像度「600dpi」は必要

解像度は絵の表示には直接関係ないとはいうものの、トーン表示に関しましては低い解像度ではキレイに表示されません

クリスタ:トーン(解像度)


そのため、印刷目的がなくてもトーンを使用する場合は600dpi以上の解像度に設定しましょう。

ポイント

トーンは本来、印刷向きの表現になります。

ウェブ上のみの公開でしたらトーンより「グレースケール」で表現する方がキレイに表示することができます。

クリスタの描画ツールにある「アンチエイリアス」

クリスタのペンや図形ツールなどの描画ツールにはそれぞれ「アンチエイリアス」の設定項目があります。

クリスタのペンツール「アンチエイリアス」


アンチエイリアスとは、線のフチをぼやけさせ、デジタル的なカクカク表示になるのを防いでなめらかな線を表現するための設定になります。

クリスタのアンチエイリアス
クリスタのペンツール(アンチエイリアスによる表示の違い)


このアンチエイリアスは大きいキャンバスでは目的通りなめらかな線の表示に役立つのですが、キャンバスサイズが小さかったり解像度が低かったりなどが原因でブラシサイズが小さくなりますとぼかし幅の方が大きくなってしまい、線全体がぼやける原因にもなってしまいます。

クリスタのブラシサイズによるアンチエイリアスの違い


このアンチエイリアス設定はクリスタのペンツールなどでは初期状態で設定されているものもありますので気になる方はアンチエイリアスの設定を「無し」にする、もしくはキャンバスサイズを変更しましょう。

クリスタキャンバスの「表現色」設定(黒の線を描く場合)

クリスタではキャンバスを新規作成する時に「基本表現色」という設定項目があります。

クリスタの新規作成「基本表現色」


こちらは作成したキャンバスで新しく作成するレイヤーの初期表現色を設定するものです。


また、表現色はクリスタのレイヤープロパティにてレイヤーごとに設定変更が可能です。

クリスタのレイヤープロパティ「表現色」


各表現色の意味は以下の通りになります。

表現色表現できる色
カラー全ての色を表現できる
グレー白と黒、そしてグレーの濃淡を表現できる
モノクロ白と黒の二色のみを表現できる


この表現色が「カラー」や「グレー」の場合、各描画ツールにぼかし表現が出る設定になっている場合はそのままそのぼかしが表示されるため、線がぼやけて見える場合があります。

こういた描画ツールのぼかし設定は本来なめらかな色を表現するためのものですが、レイヤーの表現色を「モノクロ」に変更することでぼやけ部分をくっきりとした黒色の表示にすることができます。

クリスタの表現色による表示の違い


こういった「表現色」の設定によってぼかし効果をなくすこともできます。

MEMO

全てのぼかし部分が黒色になるわけではありません。グレー濃度が50%以上の部分が黒色で表示されます。

CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)で絵がぼやける場合はサイズや設定を確認してみよう!

冒頭でも述べましたがクリスタで絵がぼやける原因の多くはキャンバスサイズや解像度の設定、次点でツールの設定になるかと思います。

キャンバスサイズを大きくしたり、解像度を高くしますとデータ容量も大きくなってしまいますが、今のデバイスは保存できる容量も多くなってますのでそこまで気にしなくてもいいかなとも思います。

クリスタのファイルサイズ(容量)ってどれくらい?漫画とイラストの容量をお見せします!(個人差あり)


クリスタは機能も多く、それゆえに設定項目も多く存在するため初心者の方ですと訳が分からず混乱してしまうこともあるかと思います。

しかし実際クリスタで制作をしている方は多くおり、その方々がちゃんとぼやけずに絵を描けているということは何かしら原因があるはずなのです。

ですので慌てずに設定項目を見てみたり、ネット検索など行ってみてください◎

今回の記事もクリスタの問題解決の参考になればと思っております。


それではここまで閲覧ありがとうございました!
お疲れ様でした!!


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参考記事:クリスタを購入する3つの方法と手順紹介!!


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