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皆さん、本日も閲覧ありがとうございます。
山本電卓と申します。
この度TourBox様よりレビュー依頼を受けまして、新製品「TourBox Elite」(プロトタイプ機)を無償提供していただきました。
そこで今回はイラスト・漫画制作ソフトCLIP STUDIO PAINT(クリップスタジオペイント)とTourBox Eliteを組み合わせた使用感や便利・不便な点を書かせていただきます!
あくまで個人的見解になりますがよろしくお願いいたします
( `・∀・´)ノ!
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CLIP STUDIO PAINT EXTourBox Elite情報
TourBox(ツアーボックス)とは
TourBoxとはアメリカのTourBox Tech社から販売されているパソコン用の片手デバイスです。
スクロール・ノブ・ダイヤルといった回転操作を行える箇所が3つもあるのが特徴です。
今回はクリスタでの使用を紹介しますが、Photoshopなどの他のソフトやペイントソフト以外のソフトでも使用することができます。
TourBox Elite(ツアーボックス エリート)とは
TourBoxシリーズの最新機となり、TourBox NEOの後継機になります。
一般販売価格:32,980円(税込み)
(限定版となる半透明のモダンスモークブラックトランスルーセントは36,980円)
また、こちらは日本の倉庫から発送されるため輸入消費税や関税もかかりません。
TourBox Eliteの特徴
Bluetoothで無線接続が可能!
TourBox EliteはBluetoothを利用して無線でパソコンと接続することができます。
ここが前機TourBox NEOとの大きな違いになります。
そのため、コードが不要になる代わりに単3乾電池2本が必要になります。
バッテリーの最長持続期間は約2ヶ月となっています。
2台のパソコン間を切り替えて使用可能!
TourBox EliteはデュアルBluetooth機能により2台のパソコンをBluetoothで接続し、裏側のボタンを押すことで操作するパソコンを切り替えることができます。
複数の設定(プリセット)を保存でき、自動切換えも可能!
TourBox Eliteでは操作するソフト(アプリ)に合わせて別々の設定をすることができ、それらを複数保存することができます。
この各ソフト(アプリ)による分類を「プリセット」と呼びます。
プリセットは自分で新規作成・カスタマイズができます。
また、自身で設定した各プリセットに使用するソフト(アプリ)を登録しておくことでそのソフト(アプリ)を開きますと自動でそのプリセットに切り替えることができる「オートスウィッチ機能」もあります。
規格(サイズや重さ)
TourBox Eliteのサイズは横:116×高さ:101×高さ:44mm、重さが本体:376g・バッテリー:48gとなっております。
手に持つとずっしりと重さがあるといった印象です。
これは軽々しく扱えず緊張する重さではありますが、逆を言えば使用中に動いてしまうことがほぼないという安定感にもつながります。
対応OS
TourBox Eliteの対応OSは以下の通りです。
●Bluetooth対応
Windows10以降・macOS10.13以降
●ケーブル接続対応
Windows7以降・macOS10.10以降
カラーバリエーション
TourBox Eliteのカラーバリエーションは2022年3月現在3つあります。
クラウドファンディング支援で割引購入が可能!
TourBox Eliteは2022年3月1日から4月30日までCAMPFIREにてクラウドファンディングプロジェクトが開催されています。
こちらで支援することで最大35%OFFのお値段でリターンを受け取る(購入する)ことができます。
※人数に制限があります。
TourBox Eliteの開封とCLIP STUDIO PAINT(クリスタ)使用への設定
提供いただいたTourBox Elite(プロトタイプ機)の内容物
今回私がTourBox様から提供いただいたTourBox Eliteの内容物は以下になります。こちらはあくまでプロトタイプ機です。(マニュアルも英語でほとんど分からない…)
本来の製品版では日本語対応の製品安全ガイド・ユーザーマニュアルに保証書も付いてくるようです。
電池もちゃんと付いてくるのはありがたいですね◎
※2022年3月現在、CAMPFIREにて「単4電池×2」との記載がありますが正しくは「単3電池×2」です。
TourBox Console(ツアーボックス コンソール)をダウンロード・インストール
TourBoxを設定・使用するにはTourBox Consoleというアプリを公式サイトからダウンロード・インストールする必要があります。
中でも最新機のTourBox Eliteではバージョンが「4.0.0」以降のものが必要となります。
Windows版とmacOS版の2種類があるのですが私はWindows版をダウンロードしました。
TourBox Consoleをダウンロードし、圧縮ファイルを解凍しますとそのフォルダの中に「TourBox Console Setup.exe」が入っていますのでこちらを開いてインストールを行います。
クリスタの時と同じですね。
exeファイルを開きますと「変更を加えることを許可しますか?」といったウィンドウが表示されますので「はい」を選んで進めていきます。
インストールが始まればウィンドウの指示に従っていくだけですが利用規約への同意やインストール先を設定するぐらいですし、インストール先もそのままで特に問題ないでしょう。
※私がインストールしたのはベータ版ですので全て英語表記でしたが製品版では日本語対応してくれるようです。
インストールが終わりますとデスクトップにTourBox Consoleのショートカットアイコンが配置されています。
TourBoxをBluetoothで接続する
TourBox ConsoleのショートカットアイコンをダブルクリックしてTourBox Consoleを起動しますと以下のような表示が出ますのでTourBox EliteをBluetoothで接続していきます。
ウィンドウの「Bluetoothデバイスをペアリング」を押し、検出画面になりましたらTourBox Elite裏面の電源スイッチを上に上げて電源を入れ、画面の指示通りにTourBox Eliteの裏面にあるBluetoothボタンを長押ししてペアリング状態にします。
表面のランプが点滅しますとペアリング状態という印です。
TourBox ConsoleがTourBox Eliteを検出しますとウィンドウに表示されますので「接続」を選択して完了です。
初めてTourBox Consoleを開きますと細かい説明を行ってくれます。
TourBox Eliteをクリスタ使用に合った設定にしていく
TourBox Eliteとの接続が完了しましたらTourBox Consoleは設定画面に切り替わります。
今回の目的はTourBox Eliteでクリスタを使用することですのでクリスタを使用する上で役立ちそうな設定を行っていきます。
クリスタ用に新規プリセットを作成する
「プリセット」とは先述の通り各ソフト(アプリ)に合わせた設定の種類です。
初期状態でPhotoshopなどのプリセットは設置されているのですが、クリスタはありませんので自分で作成していきます。
TourBox Consoleの左上「プリセットリストから「+」を押してプリセットを新規作成します。
名前は任意ですが分かりやすく「ClipStudioPaint」にしました。
TourBox Eliteのクリスタ用操作を割り当てる
プリセットを作成しましたら後は各ノブ・ボタンなどにクリスタの操作を割り当てていくだけです。
設定可能な操作内容が豊富
TourBox Eliteの設定は各ダイヤルやボタン部分を選択して編集画面を開き、上部のタブを「基本設定」にした状態で操作内容を設定していくのですが、その操作内容はかなり豊富です。
●ショートカット
パソコンのキーやマウスでのクリックを入力しますとそのままその入力が登録されます。
ここでは1つだけのキーを登録することもできれば、[Ctrl]+[Shift]+キーといった複数の組み合わせも登録できます。
クリスタにはこういったショートカット設定があり、自分で自由に変更が可能ですのでお好みのショートカットを登録することができます。
ただし、手元のTourBox Eliteで試したところ、テンキーは割り当てることができませんでした。
●「Built-in」
ショートカットの他に右側には「Built-in」という項目があり、各ソフトの操作を直接選択して登録することができます。
ここで「マウス」の項目を展開しますと通常のマウスホイール回転の他に「逆方向」や[Ctrl]+回転といったキーとの組み合わせもあり、こちらを選択することでその操作を割り当てることができます。
クリスタには「修飾キー設定」でキーと組み合わせたマウスホイール操作もあり、そこにクリスタの操作を設定することができます。
ですのでTourBox Eliteのダイヤルやノブにこのマウスホイール操作を登録しておきますとクリスタの修飾キー設定のマウスホイール操作も行えるようになるわけです。
●「マクロ設定」
「マクロ」とは複数の操作の組み合わせです。
編集画面上部で「マクロ設定」のタブを選択することで設定が可能になります。
マクロ設定では操作を順番に登録させ、その操作全てを1つの動作としてボタンなどに割り当てることができます。
手順は「+」ボタンを押して新規のマクロ設定を作成→「+ACTION」を押して操作を入力(追加)→「+ACTION」を押して次の操作を入力(追加)…といった形になります。
入力(追加)できる操作は先述の「ショートカット」や「指定したテキストの入力」、「ファイルを開く」などです。
例えばクリスタでは[Alt(Option)]キーを押してから特定のアルファベットキーを押していくことでメニュー項目を選択していくことができます。
意外としらないクリスタのAlt(Option)キーの使い方!!
例えばクリスタで「(キャンバスの)回転・反転のリセット」のメニュー項目を選択する場合は
[Alt(Option)]→「V」→「V」→[E]
と押していけばいいわけです。
クリスタで設定できるショートカットの組み合わせにも限度がありますが、こういったショートカットではない普通のキー操作の組み合わせをマクロ設定で割り当てておけばかなり多くの操作をTourBox Eliteで実行することができます。
●「Tour Menu」
「Tour Menu」とは登録した複数の操作をメニュー表示させ、そのメニューから選択することで操作を実行させることができる機能です。
頻繁に使わない、もしくはTourBox Eliteのボタンやダイヤルなどに割り当てしきれないショートカットや操作を登録しておくことでさらに多くの操作を実行することができます。
編集画面上部で「Tour Menu」のタブを選択し、1つ空のリストを作成してからその中に操作を登録していきます。
メニューのリストは複数作成することもできます。
登録方法は「ショートカット」「マクロ」やマウス操作などを選択できる「Built-in」の3種類から行うことができます。
また、 「Built-in」以外で登録する場合は「タグ」の欄に任意の名前を入力しますとその名前がメニューで表示されます。
さらに右上の「詳細設定を開く」を押しますと「Tour Menu」の表示に関する設定も可能です。
TourBoxでの操作方法も豊富
TourBoxには14ものボタンやスクロールなどが用意されています。
しかし各ボタンやスクロールなどをそのまま操作するだけでなく、それぞれを組み合わせた操作方法もあるのです。
例えばTourBox Elite中央の「ノブ」でも「そのままノブを回す方法」と「サイドのボタンを押しながらノブを回す方法」、「トップのボタンを押しながらノブを回す方法」とノブ1つだけでも複数の操作方法があり、それぞれに別の操作を登録することができるのです。
しかも「スクロール」「ノブ」「ダイヤル」にはボタンのように「押す操作(プレス)」もあります。
また、各ボタンにも「そのまま押す」「2回押す」「別のボタンと同時に押す」といった組み合わせがあります。
※操作の組み合わせは2つまでです。3つ以上のボタンやノブの組み合わせ操作はありません。
TourBox Consoleにて折りたためられている項目を展開しますと各操作方法が表示されますのでそれぞれで操作の登録ができます。
回転操作は振動や速度調整も可能
TourBox Eliteで回転操作ができる「スクロール」「ノブ」「ダイアル」では1目盛り回転させるたびに振動を起こす設定も可能で、3段階から選ぶことができます。
これにより回転の度合いを指先で感じながら操作することもできるのです。
また、1目盛り回転させる時の速度も3段階で調整が可能ですのでご自身の感覚に合った速さを設定できます。
TourBox EliteをCLIP STUDIO PAINT(クリスタ)で使用するメリット・デメリット
CLIP STUDIO TABMATEとの比較
クリスタには公式のBluetooth対応片手デバイス「CLIP STUDIO TABMATE」が販売されています。
関連記事
CLIP STUDIO TABMATE(タブメイト)を安く買う方法!-クリスタ優待価格-
ですのでクリスタでTourBox Eliteを使用する場合はこのCLIP STUDIO TABMATEと比較する必要があります。
値段(通常価格)
デバイス | 値段 | 保証期間 |
---|---|---|
CLIP STUDIO TABMATE | 7,000円(税・送料込み)※1 | 6ヶ月 |
TourBox Elite | 32,980円(税・送料込み)※2 限定版:36,980円(税・送料込み)※2 | 1年 |
※1
クリスタの製品版をお持ちでしたらクリスタ公式サイトから4,500円で購入が可能です
※2
CAMPFIREにて公開されているクラウドファンディングプロジェクトが開催さえており、最大35%で購入(リターン)が可能です。
値段は圧倒的にCLIP STUDIO TABMATEがお安いです。
CLIP STUDIO TABMATEは「壊れやすい」という報告もあり、そこをどう捉えるかですが4~5倍の差は大きいですね。
規格・操作方法
●規格
デバイス | サイズ | 重さ | 電池 |
---|---|---|---|
CLIP STUDIO TABMATE | 縦:117×横:25~34×奥行:28~44mm | 公式表記なし※1 | 単3電池×1 |
TourBox Elite | 縦:101×横:116×高さ:44mm | 424g (電池含む) | 単3電池×2 |
※Amazonでは160~170gと記載がありました。
●操作方法
デバイス | 操作方法 |
---|---|
CLIP STUDIO TABMATE | 片手で持ちながら操作 |
TourBox Elite | 机に置いて片手で操作 |
先述の通りTourBox Eliteは結構な重さがあるのですが、CLIP STUDIO TABMATEは片手で持ちながら操作し、TourBox Eliteは机に置いて操作するといった使用方法自体に違いがありますので重さの比較はそこまで重要ではないかなと思います。
サイズに関してはTourBox Eliteを使用する場合、手が小さい方は端のボタンを押す動作が大変なのではないかなと感じました。
ただ操作に関しては、公式サイトの画像や動画を見る限り左手での操作を想定しているようですが、右手でも人差し指や親指で回転操作を行い、薬指・小指で右側のボタン操作を行うと考えると案外左右どちらの手でも操作しやすいのではないかなと感じました。(サイドボタンは右手では押しにくそうですが…)
機能・設定
デバイス | 機能・設定 | アプリケーション |
---|---|---|
CLIP STUDIO TABMATE | クリスタ専用。クリスタの機能を直接設定できる。 | 不要 |
TourBox Elite | クリスタの機能を直接設定はできず、ショートカットなどのキー操作を設定する。 他のソフトでも使用できる。 | TourBox Consoleのインストールが必要 |
CLIP STUDIO TABMATEはクリスタと同じセルシス社から販売されているクリスタ専用の片手デバイスになります。
そのため、パソコンにBluetoothで接続するだけで使用することができ、クリスタの中にCLIP STUDIO TABMATEを設定するメニューがあるため機能名を直接選択して設定ができます。
※CLIP STUDIO TABMATEはGalaxyでも使用可能です。
TourBox Eliteは先述の通り設定用アプリとなるTourBox Consoleをインストールする必要があり、そこからクリスタで使用するショートカットやキー・マウス操作を登録することでクリスタを操作する形になります。
一見CLIP STUDIO TABMATEの方が便利そうですが、CLIP STUDIO TABMATEは各ボタンの操作を選択肢から選んで設定する形になり、選択肢以外の操作は割り当てられないということになります。
一方TourBox Eliteは先にクリスタ側で登録するショートカットなどを設定しておく手間はありますが各ボタンやノブなどに割り当てる操作の自由度は高いです。
また、TourBox EliteはPhotoshopなど他のソフト(アプリ)でも使用することができますので複数のソフト(アプリ)を使用して制作する方には都合がいいという点もあります。
【メリット】TourBox Eliteをクリスタで使用する上での便利な点
クリスタのキャンバスをスクロールできる!!
個人的にこれがTourBox Eliteをクリスタで使用する圧倒的な利点と感じています。
CLIP STUDIO TABMATEの旧モデルにTab-Mate Controllerという有線の片手デバイス(現在は一般販売が終了)があったのですが、このTab-Mate Controllerで利用できた3Dスティックによるキャンバスのスクロール機能がCLIP STUDIO TABMATEには引き継がれていないのです。
ここに不満を抱いている方も多くおられます。
そこでTourBox Eliteの3つの回転操作「スクロール」「ノブ」「ダイアル」を使えばキャンバスのスクロール操作が可能となるのです。
実はクリスタの修飾キー設定のマウスホイール操作に「(キャンバスの)縦スクロール」と「(キャンバスの)横スクロール」を割り当てることができるのです。
さらにマウスホイール操作にも[Ctrl]+マウスホイールや[Alt(Option)]+マウススホイールと他のキーとの組み合わせた操作もありますでここに各スクロールを設定し、TourBox Consoleの「Built-in」で「スクロール」や「ノブ」にマウスホイール操作を登録すればキャンバスのスクロールができるようになるわけです。
私は試行錯誤した結果、以下のように割り当てました。
指2本を使用してキャンバスを上下左右にスクロールし、必要に応じて「ダイアル」でキャンバスを回転させる割り当てです。
また、ズームイン・アウトは1番押しやすい位置にあるサイドのボタンを押しながら「スクロール」を操作することにしました。
※スクロールが思った方向と異なる場合はTourBox Consoleにて「逆方向」の方を割り当てましょう。
「スクロール」「ノブ」「ダイアル」全てをキャンバススクロールに割り当てることになるのですが感覚的にスクロール操作ができます。
まだ他のボタンを押しながらの操作も残ってますしね。
CLIP STUDIO TABMATEを使用しないのであればこのキャンバススクロールはかなり重要なのではないでしょうか。
また、これはどのデバイスでも言えることなのですが最初はやはり考えながら操作するため不便に感じがちです。しかしそれは使い続けていけば必ず慣れてきます。
クリスタのマウスホイール操作を割り当てる際の注意点…!
クリスタでは、マウスホイールをキャンバス上以外でも使用することができます。
レイヤーパレットやサブツールパレットのスクロールにも使用しますし、ツールプロパティなどのスライダーや選択式の設定項目上でマウスホイール操作を行いますとその数値や設定を変更することもできるのです。
そのため、ペン(カーソル)がキャンバス外にありますとキャンバスのズームイン・アウトやスクロールが実行されないという弱点があります。
しかし、この問題を解決する方法はあります。
クリスタのショートカットの「メインメニュー」→「表示」にはズームイン・アウトやキャンバスの回転が、「オプション」→「キャンバス」→「表示」には上・下・右・左にスクロールという項目があります。
ですのでこのショートカットを「スクロール」「ノブ」「ダイアル」に割り当てればペン(カーソル)がキャンバス外にあったとしてもキャンバスをズームイン・アウトしたりスクロールしたりすることができるようになります。
※「スクロール」のショートカットは自分で任意のキーを設定する必要があります。
ただし!
「 上・下・右・左にスクロール」に関してはスクロールスピードがマウスホイール操作時に比べてかなり遅いので個人的にはマウスホイール操作の方がスムーズかなと感じています。
十字キーに割り当てた操作を表示できる!
こういった片手デバイスで困りがちなのが割り当てた操作をパッと思い出せない時があることです。
しかしTourBox Eliteの十字キーに割り当てた操作に関してはHUD機能を利用することで割り当てた操作を表示させることができます。
方法はTourBox Eliteのどこかのボタンに「Built-in」の「HUDを開く/閉じる」を割り当てるだけです。
これでそのボタンを押すだけで十字キーに割り当てた操作を表示させることができます。
また、別のボタンとの組み合わせの場合でもちゃんと切り替えて表示してくれます。
ちなみにこの表示はもう1度HUDを割り当てたボタンを押すまで表示し続けます。
さらにこの表示を直接ドラッグすることで位置を変更させたり、右クリックメニューで表示に関する設定も可能です。
【デメリット】TourBox Eliteを使用する上での不便点・注意点
値段が高い
クリスタを使用する際、CLIP STUDIO TABMATE以外の片手デバイスを使用することも当然できます。
しかしその中でもTourBox Eliteは高めの値段設定と言えるでしょう。
旧モデルを購入するのも1つの手!
TourBoxには旧モデルのTourBox NEOがあります。
こちらはBluetoothでの接続機能がなく有線での接続になるのですが、TourBox Eliteと近い操作は可能でお値段もTourBox Eliteよりお安く入手することができます。
※日本国外から輸入される場合、輸入消費税や関税が別で必要になる場合がありますのでしっかり確認をしてください。
圧縮解凍ソフトが別で必要
TourBox Eliteを設定・使用するために必要なTourBox Consoleですが、「.rar」という拡張子のファイルでダウンロードされます。
これは「.zip」ファイルのように圧縮されたファイルになります。
しかし日本国内ではあまり知名度が高くなく、パソコンの標準機能では解凍することができません。
この「.rar」を解凍するには圧縮解凍ソフトを別でインストールし、その機能を利用して解凍する必要があります。
※無料の圧縮解凍ソフトもあります。私は「7-Zip」で解凍しました。
すでに圧縮解凍ソフトをお持ちでしたら問題ありませんが、そうでない方は少し手間ですね。
電源やBluetoothボタンの位置
TourBox Eliteの電源やBluetooth接続用のボタンは底面に設置されています。
先述の通りTourBox Eliteは結構重めのデバイスなのですが、電源を入れる時や別のパソコンに切り替える時に毎回本体を持ち上げてスイッチやボタンを操作しなければならないのが少し手間かなと感じました。
また、個人的には電源に「ON」「OFF」の表記もほしかったです。
【注意】TourBox はTourBox Consoleが起動していないと利用できない
TourBoxの設定を行うTourBox Consoleですが、こちらはTourBoxを各ソフトで使用する時にも起動してBluetooth接続を確認している状態でないとTourBoxを利用しての操作ができません。
先述の「PC起動時に自動的に起動する」をOFFにしている場合は使用時に手動でTourBox Consoleを起動させる必要があります。
私がCLIP STUDIO PAINT(クリスタ)を使用するために行ったTourBox Eliteの割り当て
今回私がクリスタで制作をするために行ったTourBox Eliteの操作の割り当ては以下のようになりました。
※画像にない部分は「割り当てなし」です。
あくまで私が漫画制作時によく使用する操作を割り当てたものですし、使用しながら修正していくこともあるかと思いますので参考程度に見ていただければなと思うのですが、なぜこのような割り当てになったかを紹介させていただきます。
ペン操作でできない部分を補足できる割り当てにした
クリスタはタブレットでの使用も想定されていますのでペン操作だけでもそれなりに機能を実行できる仕様になっています。
とはいえペン操作だけではどうしても不便なところも出てきますのでそこを補える操作を割り当てる設定にしました。
そうするとそこまで多くの操作を割り当てる必要もなくなりますのでキャンバススクロールに「スクロール」「ノブ」「ダイアル」の3つを使うという贅沢な設定ができたのです◎
「消しゴムツール」は修飾キー設定の一時変換で
クリスタを使用する上で結構な頻度で利用するのが消しゴムツールの一時変換操作です。
ペンツールで描画中に間違えた箇所をパッと消せるようにですね。
クリスタでの各ツールはアルファベットキーで変換ができ、さらにそのキーを長押しすることで一時変換にすることができます(キーを離すとその前に使用していたツールに戻る)。
ですので私は最初に消しゴムツールに変換できる[E]キーを割り当ててたのですが、この設定で使用していると消しゴムツールに変換したまま戻らないといったことがよく起こってしまいました。
ですのでクリスタの修飾キー設定で空いているキー操作に「ツールを一時変換」→「消しゴム」を設定し、そのキー操作をTourBox Eliteの1番押しやすいサイドボタンに割り当てました
ツール変換は割り当てなかった
TourBox Eliteの紹介ページでは十字キーなどにツール変換を割り当てている例が載っていたのですが、クリスタでは「クイックアクセスパレット」によく使用するツールを配置させることができ、その方が手っ取り早くツールの切り替えができるのでTourBox Eliteには消しゴムツールの一時変換以外のツール変換は割り当てませんでした。
十字キーへの割り当ては抑えめにしてTour Menuに割り当てを多くした
TourBox Eliteの十字キーにはそのまま押す操作と他のボタンと組み合わせて押す操作を加えるとかなりの数の操作を割り当てることができ、HUD機能でその割り当てた操作を確認することもできるのですが、混乱や操作ミスを防ぐために十字キーへの割り当ては少なめにしました。
その代わりに他の操作をTour Menuへ割り当てて、必要な時にメニューを表示させて選択するという方法を選びました。
TourBox Elite×CLIP STUDIO PAINTで描いたイラスト
今回TourBox Eliteとクリスタを使用してのイラストも描かせていただきました。
まだ使いたてで慣れない部分はあるものの、キャンバス操作も比較的スムーズにできたかなと思います◎
TourBox Eliteの購入方
TourBox Eliteは2022年3月現在、まだ一般販売が行われていません。
ただし、2022年4月30日まではCAMPFIREにてクラウドファンディングプロジェクトが開催されており、こちらで表記されている割引金額を支援することでリターンとしてTourBox Eliteを受け取ることができます。(お届け予定は2022年6月)
ただし、人数は限定されていますので注意しましょう。
このクラウドファンディングプロジェクトが終了しましたらTourBoxの公式ページから購入が可能になる予定です。
TourBox Elite×CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)のレビューまとめ
今回はレビュー記事の依頼を受け、私なりにTourBox Eliteとクリスタとの組み合わせを体験して記事を書かせていただきました。
やはり値段の高さが気になるところですが、CLIP STUDIO TABMATEができないキャンバスのスクロールができるのは個人的にかなり嬉しいポイントだなと感じました。
しかし、こういったデバイスは「何を使うか」より「自分がどう使うか」です。
(TourBoxに限らず)レビューや広告では「最高」や「1番」とよく書かれますがそれは自分が決めることですからね。
ご自身の予算や制作環境を考慮してTourBox Eliteが必要だと感じればぜひ検討してみてください◎
その判断材料としてこの記事が少しでもお役に立てればなと思います。
それではここまで閲覧ありがとうございました!
お疲れ様でした!!
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