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皆さん、本日も閲覧ありがとうございます。
山本電卓と申します。
今回はイラスト・漫画制作ソフトCLIP STUDIO PAINT(クリップスタジオペイント)にて実行できる「色調補正」の1つである「グラデーションマップ」の設定内容を紹介させていただきます。
それではよろしくお願いいたします
( `・∀・´)ノ!
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CLIP STUDIO PAINT EXCLIP STUDIO PAINT(クリスタ)の色調補正とは
クリスタでの色調補正の基本的な機能・使い方は以下の記事で紹介していますので参考にしていただければと思います。
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)色調補正:グラデーションマップの設定内容!
クリスタ色調補正「グラデーションマップ」とは
クリスタの色調補正の選択肢から「グラデーションマップ」を選択することで設定ウィンドウを開くことができます。
↓
Ver.2.3.0以降のクリスタでは、設定ウィンドウに「混色モード」と「輝度の補正」という項目が追加されています。
クリスタ色調補正「グラデーションマップ」は対象となる絵や画像の濃淡や明暗に合わせて設定したグラデーションの色に置き換える機能になります。
「1色~白」のパターンもあれば、複数の色のグラデーションを置き換えることもできます。
クリスタ色調補正設定「グラデーション設定」
対象の絵や画像に置き換えるグラデーション(プレビュー)が設定ウィンドウ上部に表示されています。
このグラデーション表示の「左側~右側のグラデーションの色」が編集対象の画像の「濃い(暗い)色~明るい(薄い)色」に置き換えられることになります。
このグラデーション表示の下部にある「Λ」を「ノード」と呼びます。
このノードはグラデーション表示下部の任意の位置をタッチすることでその追加することができ、
ノードを上下にドラッグすることで削除することもできます。
※下にドラッグする方がやりやすいです。
このノードは初期位置、もしくは追加時の位置にある色の情報を持つものであるので、ノードを左右に動かすことで「その色の位置」を移動することができ、グラデーションの色の変化具合を調整することができるわけです。
↑の画像の場合、1番濃い赤色のノードを中央に移動させることで「編集対象の画像の1番濃い(暗い)箇所」から「中間の濃さ(暗さ)」までの色を1番濃い赤色に置き換えるといった作業になります。
こういったことを利用してノードを増やせばより細かくグラデーションの変化を調整することができるようになります。
さらにノードを選択している状態で下に表示されている各アイコンをクリックするとノードやグラデーションの操作・編集を行えます。
※「ノードの削除」では、ノードを2つ以下にすることができません。
クリスタ色調補正設定「位置」
グラデーションマップ設定ウィンドウ上部のグラデーション表示において、左端が「0」、右端が「100」という位置の数値となっており、選択中のノードがどの位置にあるかを数値で表示されています。
この「位置」項目で0~100の数値を入力しますと選択しているノードをその位置に移動させることができます。
この操作は先述のノードを直接左右にドラッグする操作と同じく「その色の位置」を移動する操作になります。
数値としてキッチリ移動ができる操作になるわけですね。
クリスタ色調補正設定「色」
選択したノードの位置にある色を変更できます。
「メイン描画色」「サブ描画色」「指定色」の3つから選択する形になります。
「メイン描画色」を選択しますとカラーパレットのメインカラーの色に、「サブ描画色」を選択しますとカラーパレットのサブカラーの色に変更されます。
「指定色」を選択して下のカラー表示部分をタッチしますと「色の設定ウィンドウ」が開き、ここで色の指定ができます。
パソコン版クリスタでしたら、右端の「スポイトアイコン」を選択しますと画面内の色を採取してその色を指定色にすることもできます。
パソコンでウィンドウ表示にしていればクリスタ外の色でも採取することができます。
ここで複数の色を指定することで複数の色が入ったグラデーションを作成することもできます。
クリスタ色調補正設定「混合率曲線」
選択したノードの右側にもう1つ別のノードがある場合、下部の「混合率曲線」にチェックを入れることができるようになり、グラフの編集が可能になります。
この「混合率曲線」のグラフは選択中のノードから右隣りのノードまでの色の変化具合の調整をするものです。
グラフの「左のノード」「左の色」は選択中のノードとその位置の色を指し、「右のノード」「右の色」は選択中のノードの右隣りのノードとその位置の色を指します。
つまり、
グラフの右側にいくほど右側のノードの位置に近付くことになり、
グラフの上側にいくほど右側のノードの色に近付くことになります。
例えば以下のようなS字のグラフにしますと、最初はゆっくり色が変化していき、中間地点で一気に右側の色に近付いていく変化になるわけです。
ここでグラフを下部で水平にしますと選択中のノードの色が右隣りのノードの位置に行っても色が変化しないという表示になり、
逆にグラフを上部で水平にしますと選択中のノードの位置からすぐに右隣りのノードの色になるという表示になります。
これを利用してストライプ表示も可能です。
混合率曲線グラフの操作方法
混合率曲線グラフは「■(コントロールポイント)」でグラフの線を引っ張る形で形成してます。
そのため、「■」をドラッグ移動させることでグラフの線の形を変更します。
※両端の「■」は上下しか移動できません。
グラフ内をタッチしますと「■」を追加することができます。
(最大32個)
「■」をグラフの外にドラッグすれば削除することもできます。
グラフの線を端にピッタリ付けたい場合は「■」を2つ使用します。
この方法でグラフを形成することでノード間の色の変化を細かく調整することができます。
クリスタ色調補正設定「グラデーションセット」
すでに設定が済んでいるグラデーションが保存されています。
上部のボタンで一覧の種類を切り替えることができます。
一覧の中から1つのグラデーションをダブルクリック、もしくはグラデーションを選択してから下部にある「上向き矢印アイコン」をタッチすることで編集中のグラデーションを選択したグラデーションの内容に変換することができます。
自分で設定する手間を省けるわけですね。
もちろん、グラデーションセットの色にした後に追加で編集を加えることもできます。
「グラデーションセット」のアイコンの意味
●グラデーションの置換
「下向き矢印アイコン」をタッチすることで現在のグラデーションの設定を選択しているグラデーションに上書き保存します。
※「初期化」で「グラデーションセット」を選択することで初期状態に戻すこともできます。
●グラデーション設定に適用
「上向き矢印アイコン」をタッチすることで選択しているグラデーションの内容がグラデーションマップの設定として反映されます。
●グラデーションの複製
「四角が重なったアイコン」をタッチすることで選択しているグラデーションを複製することができます。
この時、グラデーションの名前を入力するウィンドウも開きます。
※複製したグラデーションはリストの1番下に配置されます。
●グラデーションの追加
「四角に+のアイコン」をタッチすることでグラデーションマップの設定内容をグラデーションセットの一覧に追加・保存することができます。
この時、グラデーションの名前を入力するウィンドウも開きます。
※追加したグラデーションセットはリストの1番下に配置されます。
自分が設定した内容を保存して何度も利用することができるわけですね。
●グラデーションの削除
「ごみ箱アイコン」をタッチし、表示されるウィンドウで「はい」を選択することで選択しているグラデーションを削除することができます。
※「初期化」で「グラデーションセット」を選択することで初期状態に戻すこともできます。
●メニュー
「スパナアイコン」をタッチすることでグラデーションセットに関するメニューが開きます。
上記のアイコンと同じ内容のものも含まれています。
※「グラデーションセット」とは「効果」「空」など一覧の分類を指し、「グラデーション」は一覧に並ぶ各グラデーションのことを指します。
詳しくは「クリスタリファレンスガイド」をご確認ください。
●グラデーションの移動
「上矢印アイコン」「下矢印アイコン」をタッチすることで選択しているグラデーションセットを一覧内で移動(並び替え)することができます。
クリスタ色調補正設定「混色モード」(Ver.2.3.0~)
※こちらはVer.2.3.0以降で設定できる項目です。
「混色モード」
グラデーションによる色の交わる部分の表示内容を4種類から設定できます。
各設定を選択した時の表示具合は以下の通りです。
●「通常」
クリスタVer.2.3.0より前のバージョンで表示していた内容です。
●「知覚的」
クリスタの混色モードにおける「知覚的」設定とは、実際(アナログ)での混色に近い表示にすることを指します。
「通常」より鮮やかな表示になりやすいです。
●「知覚的(Photoshop互換)・「リニア(Photoshop互換)」
Photoshopでの表示に近い表示にします。「知覚的」より混色部分が広くなっています。
また、「リニア」の方がやや淡い印象です。
「輝度の補正」
上記の「混色モード」を「知覚的」にした際に設定できます。
クリスタにおいて「輝度」とは各色が持つ明るさになります。
参考記事
混色部分の輝度の表現を5段階で設定します。
上に設定するほど混色の色が明るくなります。
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)色調補正:グラデーションマップの使用例
グレースケールの彩色
グレースケールで描画した箇所にグラデーションマップを使用して彩色することができます。
この時、「髪の毛」「服」など彩色したい箇所・色によって別々のグラデーションマップを用意するといいでしょう。
グレースケールで濃淡の描き分けをし、後からグラデーションマップで色を入れることでその色の濃淡を表現できます。
グレーですと「明度」など数値で色分けしやすいので塗り分けがやりやすいという利点がありますね。
また、暗い箇所と明るい箇所で少し色味を変えたい時などにも対応できますね。
メインキャラでよく使うのならグラデーションセットに保存しておくことでいつでも利用することができます。
さらに、元の色をグレースケールにしておくことでいつでも自由に色味を変更することもできます。
グレースケール化・セピア調化
グラデーションマップのグラデーションセットにある「白黒」や「セピア」を選択することでカラー作品をグレースケールやセピア調に変換することができます。
色味の追加・仕上げ
グラデーションマップの色調補正レイヤーを作成しただけでは色の置き換えだけになるのですが、「合成モード」を設定したり、「不透明度」を下げたりすることでカラー作品の元の色を残しつつに色味を追加した表現ができます。
色調補正レイヤーの位置やクリッピング、レイヤーフォルダーを利用することで作品の一部に適用させることもできますね。
また、完成イラスト全体に単色のグラデーションマップを使用することで色の統一感を1つ作ることができます。
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)色調補正「グラデーションマップ」で色を置き換えてみよう!
クリスタ色調補正「グラデーションマップ」は色の濃淡合わせてグラデーションを置き換える機能ですので視覚的・感覚的に調整を行う方がやりやすいかなと思います。
全体的に使用するのが難しいと感じるならまずは一部分を対象に試してみるのもいいでしょう◎
それではここまで閲覧ありがとうございました!
お疲れ様でした!!
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