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皆さん、本日も閲覧ありがとうございます。
山本電卓と申します。
今回はイラスト・漫画制作ソフトCLIP STUDIO PAINT(クリップスタジオペイント)にて実行できる「色調補正」の1つである「トーンカーブ」の設定内容を紹介させていただきます。
それではよろしくお願いいたします
( `・∀・´)ノ!
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CLIP STUDIO PAINT EXCLIP STUDIO PAINT(クリスタ)の色調補正とは
クリスタでの色調補正の基本的な機能・使い方は以下の記事で紹介していますので参考にしていただければと思います。
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)色調補正:トーンカーブの設定内容!
クリスタ色調補正「トーンカーブ」とは
クリスタの色調補正の選択肢から「トーンカーブ」を選択することで設定ウィンドウを開くことができます。
↓
クリスタ色調補正「トーンカーブ」はこの設定ウィンドウのグラフを操作することで編集対象の絵や画像の明暗を細かく調整することができます。
また、「トーンカーブ」では設定内容によって色味の調整も行えます。
クリスタ色調補正設定「チャンネル」
トーンカーブで設定する対象を「RGB」「Red(赤)」「Green(緑)」「Blue(青)」の4つから選択します。
全体の色の明暗を調整したい場合は「RGB」を選択し、「赤」「緑」「青」の各色味を調整したい場合は各色を選択しましょう。
一般的には「RGB」で全体的な明暗を調整することが多いでしょう。
また、「RGB」での「明るくする」「暗くする」の操作は、各色のチャンネルでは以下のような操作になります。
RGB | 明るくする | 暗くする |
---|---|---|
Red | 赤色が強く出る | シアン(水色系)が強く出る |
Green | 緑色が強く出る | マゼンダ(ピンク系)が強く出る |
Blue | 青色が強く出る | イエロー(黄色)が強く出る |
「RGB」のチャンネルで明るくする操作は各色のチャンネルではそのチャンネルの色が強く出る操作になり、「RGB」のチャンネルで暗くする操作は各色のチャンネルでは「そのチャンネルの色の補色」が強く出る操作になるわけですね。
クリスタ色調補正設定「トーンカーブ」
クリスタ「レベル補正」設定ウィンドウの中央にあるグラフを「トーンカーブ」と呼びます。
このトーンカーブ(グラフ)を操作して形を変えることで絵や画像の明暗や色味を調整します。
トーンカーブは各チャンネルごとに別々に設定が可能です。
「チャンネル」で「RGB」を選択している場合は全体的な明暗を、各色を選択している場合は選択した色の量を調整できます。
トーンカーブの見方
初期状態のトーンカーブが右上に上がったグラフになっており、これが何も変化がない状態になります。
グラフの横軸が編集対象となる絵や画像の「元の明るさ・色味(入力)」となり、左側が暗い(濃い)色、右側が明るい(薄い)色となっています。
グラフの縦軸が「色調補正後の明るさ・色味(出力)」となり、下側が暗い(濃い)色、上側が明るい(薄い)色となっています。
このことから、チャンネルが「RGB」の場合はグラフの線が左上に集まれば明るくなり、右下に集まれば暗くなるわけです。
↓
また、チャンネルで各色を選択している場合はグラフの線が左上に集まれば選択したチャンネルの色が強くなり、右下に集まれば選択したチャンネルの補色が強くなることになります。
↓
トーンカーブの操作方法
トーンカーブのグラフは直接触るのではなく、「■(コントロールポイント)」を動かすことで操作します。
このコントロールポイントはグラフ内をタッチすることで追加できます。
※最大で30個まで追加が可能です。
また、コントロールポイントをグラフの外側にドラッグすることで削除が可能です。
このコントロールポイントでグラフの線を引っ張るように操作・変化させる形になります。
そのため、グラフの端に線を持っていきたい場合はコントロールポイントが2つ必要になります。
ちなみにグラフの両端にあるコントロールポイントは削除することができず、上下の移動のみ可能です。
トーンカーブの設定例
クリスタの「トーンカーブ」の設定方法がよく分からない方は以下の設定を真似してみてください。
細かい設定内容を把握したい場合は後述の『CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)トーンカーブ設定内容の詳細』の項目をご覧ください。
コントラストを強くする
チャンネルを「RGB」にし、トーンカーブのグラフをS字にすることで暗い箇所はより暗く、明るい箇所はより明るくなりコントラストが強い画像になります。
コントラストを弱くする
チャンネルを「RGB」にし、トーンカーブのグラフを逆S字にすることで暗い箇所と明るい箇所の差が少ないコントラストの弱い画像になります。
全体的に明るくする・色味を足す
チャンネルを「RGB」にし、トーンカーブのグラフを上、もしくは左上に引っ張るように操作することで画像を全体的に明るくすることができます。
また、チャンネルを各色にし、トーンカーブのグラフを上、もしくは左上に引っ張るように操作することで画像全体にチャンネルの色味を足すことができます。
全体的に暗くする・色味を引く
チャンネルを「RGB」にし、トーンカーブのグラフを下、もしくは右下に引っ張るように操作することで画像を全体的に暗くすることができます。
また、チャンネルを各色にし、トーンカーブのグラフを下、もしくは右下に引っ張るように操作することで画像全体にチャンネルの色味を引く=補色の色味を強く出すことができます。
明るい箇所を中心に変換する
グラフの右側を操作することで画像の明るい箇所を中心に明暗や色味を変更することができます。
チャンネルが「RGB」の場合は、グラフの右側を上に引っ張るように操作することで明るい箇所がより明るくなり、グラフの右側を下に引っ張るように操作することで明るい箇所が暗くなります。
チャンネルが各色の場合は、グラフの右側を上に引っ張るように操作することで明るい箇所にチャンネルの色味を足すことができ、グラフの右側を下に引っ張るように操作することで明るい箇所にチャンネルの補色を足すことができます。
暗い箇所を中心に変換する
グラフの左側を操作することで画像の暗い箇所を中心に明暗や色味を変更することができます。
チャンネルが「RGB」の場合は、グラフの左側を上に引っ張るように操作することで暗い箇所が明るくなり、グラフの左側を下に引っ張るように操作することで暗い箇所がより暗くなります。
チャンネルが各色の場合は、グラフの左側を上に引っ張るように操作することで暗い箇所にチャンネルの色味を足すことができ、グラフの左側を下に引っ張るように操作することで暗い箇所にチャンネルの補色を足すことができます。
階調を反転させる
トーンカーブのグラフの左端のコントロールポイントを上に、右端のコントロールポイントを下に移動させることで色味が反転する階調の反転を行うことができます。
また、左端のコントロールポイントを1番上に、右端のコントロールポイントを1番下に移動させれば、別の色調補正である「階調の反転」と同じ変換ができます。
参考記事
クリスタで階調の反転!白と黒を一瞬で入れ替える便利機能と注意点!!
黒を明るく、白を暗くする・色を変える
チャンネルを「RGB」にし、左端のコントロールポイントを上に上げることで1番暗い色(黒)を明るくすることができます。
※それに合わせて全体的に明るく(薄く)なります。
また、右端のコントロールポイントを下に下げることで1番明るい色(白)を暗くすることができます。
※それに合わせて全体的に暗く(濃く)なります。
チャンネルを各色にした場合は、左端のコントロールポイントを上に上げることで1番暗い色(黒)をチャンネルの色にすることができます。
※それに合わせて全体的にチャンネルの色味が強くなります。
また、右端のコントロールポイントを下げることで1番明るい色(白)をチャンネルの色の補色にすることができます。
※それに合わせて全体的にチャンネルの色味の補色が強くなります。
クリスタ色調補正設定「リセット」
クリスタトーンカーブ設定ウィンドウの「リセット」を押すことで、現在設定中のトーンカーブのグラフを初期状態(何も変化がない状態)に戻すことができます。
リセットされるのは選択中のチャンネルのみであり、他のチャンネルで設定したトーンカーブはそのまま残っています。
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)トーンカーブ設定の詳細
ここからはクリスタのトーンカーブの設定についてもう少し細かく説明していきます。
まず、トーンカーブにはグラフと一緒に「ヒストグラム」が表示されています。
横軸では左側が暗い(黒い)色、右側が明るい(白い)色を表しており、縦軸では編集対象の画像にその階調の色がどれだけ含まれているかの量(面積)を表しています。
ヒストグラムは「チャンネル」の色に合ったものが表示されます。
ここで例としてRGB値が100の色をキャンバス上に描画したとします。
トーンカーブにて「チャンネル」が「RGB」の場合、横軸の「100」の位置に描画した色、「255」(右端)の位置に背景の白色のヒストグラムが表示されます。
※トーンカーブでは四分割した線しかないので見た目でグラフの正確な数値が分かるわけではありませんが…
トーンカーブのグラフにおいて、横軸が編集対象となる絵や画像の「元の明るさ(入力)」となり、縦軸が「色調補正後の明るさ(出力)」と述べました。
トーンカーブ初期状態のグラフの場合、横軸と縦軸の比率が同じですのでこの状態では色に変化がないということになります。
そしてトーンカーブのグラフを下方に変更した場合、「縦軸の方が短い=出力の数値の方が低い」となっていますので、元の色より暗い(濃い)色になるということになるわけです。
逆に「縦軸の方が長い=出力の数値の方が高い」となれば元の色より明るい(薄い)色になるわけですね。
チャンネルが「Red」「Green」「Blue」の場合は縦軸の方が長くなるとチャンネルの色が強くなり、縦軸の方が短くなるとチャンネルの補色が強くなります。
※↑画像の色の場合、R値は80なのでチャンネルを「Red」にしますと横軸の80の位置にヒストグラムがあります。
こういった設定・調整を編集対象の画像に含まれる全ての色で行われているわけです。
また、ヒストグラムの山が高い位置ほどその階調の色が使われている量(面積)が多いわけですから、この位置でトーンカーブのグラフを変化させれば色が変化する範囲も広くなるわけですので画像の全体的な印象も大きく変わっていことになります。
逆にヒストグラムの山が低い位置では量(面積)が少ないので色が変化する範囲も小さく、全体的な印象は大きく変わらないということになります。
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)のレベル補正とトーンカーブの違い
クリスタの色調補正にはトーンカーブと同じように、明暗のコントラストや色味を変化させる「レベル補正」というものがあります。
この2つの色調補正の違いは設定できる内容の細かさです。
「レベル補正」では0~255までの階調を「シャドウ入力」「ガンマ入力」「ハイライト入力」という3つの要素を設定して明暗や色味を調整します。
対して「トーンカーブ」では0~255の階調をグラフで細かく設定することができます。
つまり、「トーンカーブ」の方が細かい設定・調整ができるというわけですね。
また、設定ウィンドウに表示される「ヒストグラム」にも少し違いがあります。
「レベル補正」では「RGB(グレースケール)」「R」「G」「B」が同時に表示されており、「チャンネル」で選択した色が1番手前に表示されるようになっています。
対して「トーンカーブ」では、先述のように「チャンネル」で選択した色のヒストグラムのみ表示されます。
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)色調補正「トーンカーブ」で細かい調整をしよう!
クリスタの色調補正「トーンカーブ」は設定が難しめではありますが、使いこなすことができれば別の色調補正である「レベル補正」よりも細かい調整が可能になります。
「レベル補正」にも慣れてきて、さらに細かい設定をしたいと感じてきた方はこの「トーンカーブ」を利用してみてはいかがでしょうか◎
逆に難しいなと感じた方は『クリスタ色調補正設定「トーンカーブ」』で紹介している設定例を真似していただくか、「レベル補正」の方を利用していただいても構いません。
自分に合った方法で作品を仕上げていきましょう!
それではここまで閲覧ありがとうございました!
お疲れ様でした!!
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